表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3時間  作者: 藤崎ユキオ
13/20

コキュートス・ノヴァ

ようこそ私の作品へ!どうかお楽しんで読めてください!

挿絵(By みてみん)


グラシアは木々の間に倒れ、息が浅い。右脚が不自然に曲がり、明らかに骨折している。


グラシア:「ちっ……これが終わりか……?」 *目を閉じる


運命を受け入れ目を閉じかけた瞬間——


アストン(声):「グラシア! グラシア! どこだ!」 *木々や茂みを掻き分けて探す


グラシア:「うるさい……せっかく劇的な最期を楽しもうとしてたのに。」


アストン:「いた! グラシア! しっかり!」 *駆け寄り、優しく揺さぶる


グラシア:「うるさいわね……」 *苛立つ


アストン:「生きててよかった……大丈夫? 動ける?」


グラシア(うめきながら):「動けるわけないだろ、バカ! 右脚折れてる! 他の部位は大丈夫だけど……英雄的な退場を台無しにしたな。」


彼女がゆっくり力を取り戻すと、頭上の死の時計が消える。


アストン:「本当によかった……グラシア……生きててくれてありがとう。」 *安堵の笑み


グラシア:「急に優しくなるなよ……気持ち悪い……」 *少し頰を赤らめる


僕は彼女の状態を確かめ、心配になる。


アストン:「ひどい傷だ……退却しようか?」


グラシア:「いや……今、全部片付ける……数が多すぎる前に。」


話しながら、彼女は魔法で傷を凍らせ、止血する。


アストン:「なるほど……時間との勝負か。」


グラシア:「あんた戦える?」


僕は一瞬、自分の実力を疑う。まだ修行中の身だ。でも、この状況で助けられるのは僕しかいない。


アストン:「……わからない。でも、訓練した。守りたい人がいるから。」


グラシア(かすかに笑う):「なら、証明しろ。ほら——これを使え。」


彼女は氷の魔法を込めた短剣を渡す。刃が青く輝く。


アストン(心の中で):「冷たい……でも、なんだか手に馴染む……」


グラシアは杖に寄りかかり、ゆっくり立ち上がる。遠くの悪魔に向かって魔法を放つ。


グラシア:「アイシクル・ショット!」 *一本の氷柱を放つ


悪魔:「ぐあああ!!」 *痛みにうめく


群がる悪魔たちが僕たちに気づき、殺到する。


近づいてくる悪魔に、僕は短剣を振り下ろす。


アストン:「くらえ、悪魔ども!」 *大きく振る


短剣から冷気の波が広がり、襲いかかる悪魔たちを凍らせる。魔法の力に驚き、僕は呆然とする。


アストン:「うわ……! すごい!」


グラシア:「前見てろ、バカ。」 *杖で僕の頭を軽く叩く


僕たちは一緒に戦う。グラシアは遠距離から氷柱を連射し、僕は素早く斬り、かわす。


アストン:「勝ってる! いける!」


突然、僕の手の短剣が輝きを失う。


アストン:「えっ!?」


魔力が切れた。僕は悪魔から距離を取る。


グラシア:「魔力切れ……続けなさい。私はポータルを閉じる。」


アストン:「でも——」


グラシア:「動け!」 *僕を押し出す


アストン:「マジかよ!?」


僕は短剣だけで戦う。訓練の成果が出ている。素早く動き、爪をかわし、攻撃を弾く。


グラシア(心の中で):「速い……いい勘だ。初心者にしては悪くない。」


スタミナが切れ、動きが鈍る。突然、爪が迫る。


悪魔:「らあああ!」 *爪を振り下ろす


アストン:「しまった!」 *反射的にガード


爪が当たる直前、炎が爆発。悪魔を焼き払う。


アストン:「え……?」


振り返ると、エリセナが立っている。掌から煙が上がり、足が震える。


エリセナ:「……座って見てるだけなんて、できない……私も戦う!」 *恐怖を押し殺す


アストン:「エリセナ!? その炎……ついに——?」


エリセナ:「うん! ようやく制御できた!まだ 弱いな炎だけなんだけど……」


アストン:「それでも……すごいよ!」


エリセナ:「ふふ……もっと褒めて……」 *得意げに笑う


グラシアはエリセナを見る。一瞬、記憶がフラッシュバック——別の炎使いの姿。


グラシア(心の中で):「……彼女に似てる……でも、思い出せない……」


彼女は首を振って振り払う。


悪魔の群れが迫る。グラシアが指揮を取る。


グラシア:「アストン、こっち。エリセナは防衛線を維持。」


エリセナと無言で頷き合い、僕はグラシアの元へ走る。


アストン:「どうする!?」


グラシア:「あんたが私の右脚になる。」


アストン:「え!?」


グラシア:「右脚が折れてるんだ、バカ! しっかり立ったなきゃ全力魔法を撃つできない!」


僕は迷わず彼女を肩車にさせる。


アストン:「こう!?」


グラシア:「そ、そうじゃないけど……まあいいわ。」 *少し頰を赤らめる


彼女は杖を掲げ、ポータルに向かって全力の魔法を溜める。魔力が集まり、詠唱が始まる。


グラシア:「氷の女神よ、汝の力を貸したまえ……」


僕は彼女の優雅な詠唱に息を飲む。


詠唱が進む中、エリセナが炎を連発。


エリセナ:「私の魔法は……傷つける力じゃない! 守る力だ!」 *広範囲の炎を放つ


悪魔:「ぐあああ!!」 *焼かれる


僕は彼女の成長に興奮する。


アストン:「エリセナ! すごい! もう少しだ!」


エリセナは頰を赤らめ、頷き、歯を食いしばって続ける。


エリセナ(心の中で):「褒めてくれた! もっと輝く炎を見せる!」 *興奮


炎がさらに強くなる。


エリセナ:「ひゃあっ! ファイア・ウォール!」


炎の壁が立ち上がり、悪魔を焼き払う。


悪魔:「うあああ!!」 *灰になる


最大の炎を放った後、エリセナは力尽きてよろける。


エリセナ(疲労):「うう……もう限界……」


グラシアの詠唱が完成。


グラシア:「エリセナ! 道を開け!」


エリセナ:「はい!」


エリセナが離れると、グラシアの魔法が頂点に。


グラシア:「これこそ、すべてを砕く凍てつく地獄——!」


杖の魔力が青く輝く。


グラシア:「コキュートス・ノヴァ!!!」


巨大な氷山がポータルを飲み込み——爆発。ポータルが粉砕され、悪魔たちが消える。


雪が静かに中庭に舞う。エリセナは呆然と見つめる。


エリセナ(囁き):「……綺麗……」


グラシアは深く息を吐き、力が抜ける。


グラシア(淡々):「下ろせ、アストン。」


アストン:「うん。」


僕は優しくグラシアを下ろす。彼女は地面に座る。


グラシア:「うう……ポータルの欠片、拾ってきて。」


アストン:「お、おけ……」


僕はクレーターへ走り、欠片を集めてグラシアに渡す。


グラシア:「よくやった。」


アストン:「うん……でも、それ何に使うの?」


グラシア:「あんたの知ったことじゃない。」


アストン:「えー……」


グラシアが先ほど張った「タイムレス・ドメイン」が消える。壊れた校舎とクレーターが元に戻る。


アストン:「え!? どうやって——?」 *混乱


グラシア:「魔法使えないあんたには複雑すぎるわ。」


エリセナが駆け寄り、グラシアの手を取る。


グラシア:「お、おい! 何——!?」 *驚く


エリセナ:「グラシアさん! すごかった! あなたの魔法が美しいすぎる! 学校に魔法使いがもう一人いたなんて!」 *興奮

 

グラシアは褒められ慣れていないのか、顔を赤らめ、視線を逸らす。僕の方を向いて、真っ赤な顔。


アストン(ニヤニヤ):「へえへえ……褒められて照れる可愛い子は誰かな?」 *からかう


グラシア(照れ):「黙れ、バカ!」


杖で僕の頭を叩く。


アストン:「いたっ……」 *頭を押さえる


グラシアは立ち上がり、折れていた脚が元通りになっている。


アストン&エリセナ:「脚が!?」 *驚愕


グラシア(ニヤリ):「気になる? ならついてきなさい、のろまども。」*振り返って歩き出す


僕とエリセナは目を見合わせ、頷き合う。彼女の後を追う。


――


第13章 コキュートス・ノヴァ 終

読んでくれてありがとうございます!気に入ったならそれは何よりです!ぜひブークマークしてください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ