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1/3時間  作者: 藤崎ユキオ
12/18

嵐の前のささやき

みんなさん、ようこそ私の作品へ。どう顔楽しんで読んでください!

挿絵(By みてみん)

月明かりが暗雲を貫き、バルコニーに立つヴァルヨネッセの顔を照らす。彼女は暗い表情で未来の祖国、バイオレット王国のことを考えていた。


ヴァルヨネッセ(心の中で):「このまま待っているだけでいいの? もちろんダメ! 王女として行動しなきゃ!」


考え事に没頭し、警戒を解いていた。背後の空間が突然歪み、ポータルが開く。彼女は驚いて振り返る。


ヴァルヨネッセ:「次元ポータル!? 誰!?」 *慌てる


漆黒のポータルからフードを被った悪魔が現れる——トロイジール魔王の使者、ネクロム。


ネクロム:「こんばんは、王女様……」 *跪く


ヴァルヨネッセ:「あなたは……トロイジールの手下!?」


ネクロム:「その通りです、王女様……私の名はネクロム。王女様に覚えていただけるなんて、光栄です。」


ヴァルヨネッセ:「名前なんてどうでもいい! 目的は何!?」 *威圧的に睨む


ネクロムは恐怖で震えながらも、言葉を続ける。


ネクロム:「申し訳ありません、王女様……私はただ、トロイジール様のご命令を果たすために参りました。」


ヴァルヨネッセの目が怒りに燃える。彼女は強烈な魔力を放ち、ネクロムを脅す。


ヴァルヨネッセ:「あの男の命にかけてでも! 私は絶対に花嫁になどならない! たとえ彼が世界最後の男でも!!」 *激怒


ネクロムは息を飲むが、諦めない。彼には切り札がある。


ネクロム:「王女様……どうかお慈悲を……私は力ずくで連れ戻すつもりはありません。」 *懇願


ヴァルヨネッセ:「なら私の前から消えなさい!」 *指を向ける


指先から魔力が集まり、撃ち放つ構えを見せる。ネクロムを威嚇。


ネクロム:「わかりました、王女様……退きます。でも……ご自分の責任を果たさない場合、代わりに誰かが代償を払うことになるでしょう……」 *不気味に微笑む


ヴァルヨネッセ:「待ちなさい! 何を——!?」 *困惑


ネクロム:「いずれ、王女様ご自身が私たちの元へお戻りになるはず……ヴァイオレット王女。」 *ポータルに消える


ネクロムが消えると、彼女は魔力を解き、困惑した顔をする。


ヴァルヨネッセ:「ちっ! 何だったのあいつ!?」 *苛立つ


翌日の昼休み。僕は昼食に手をつけず、トレイに突っ伏していた。半目でぼんやりと弁当を見つめる。


アストン(つぶやき):「……体がまだ訓練場にいると思ってるみたいだ……」


隣に誰かがドサッと座る。エリセナだった。

彼女も疲れ果てた様子で肩を落とす。僕たちは同時に深いため息をつく。


アストン:「ねえ……僕の真似してるの?」 *ちらりと見る


エリセナ(疲れた声):「そんなわけないでしょ……ただ……疲れただけ。」


アストン:「うん……でも僕の真似してるみたいだけど。」 *かすかに笑う


エリセナ:「うう……黙ってて。このバカみたいな訓練のせいで……昨日3時間も練習場を爆破しないように頑張ったのに……」


僕は少し身を乗り出して優しく微笑む。


アストン:「わかるよ。大変だよね。僕も結構ヤバい目に遭ってるし。」


エリセナ:「え? あなたも? 寝てる間に虎と戦ったみたいな顔してるけど。」 *眉を上げる


アストン(笑い):「近いかも。師匠の訓練が鬼すぎて。」


エリセナは今度はまじまじと僕を見る。


アストン:「ん? どうした?」


エリセナ(慌てて):「いいえ!なんでもない! ただ……なんかあなた、変わった気がする。」


アストン:「本当? まあ……身体能力を上げるための訓練を始めたんだ。あのフードの男に襲われた時のこと覚えてる?」


エリセナの目が見開く。あの時、彼女が魔法で僕を救った瞬間を思い出す。


エリセナ:「もちろん覚えてるよ。」


アストン:「あの時、僕は自分を守ることすらできなかった……君がいなかったら、死んでたかもしれない。本当にありがとう、エリセナ。心から。」


エリセナは正直な感謝に顔を赤らめ、視線を逸らす。


エリセナ:「べ、別に……友達がピンチなら助けるのが当たり前でしょ!」


アストン:「そうだね。だから——」


僕は座り直し、目に希望の光を灯す。


アストン:「僕も強くなりたいんだ。守られる側じゃなくて、守る側になりたい!」


エリセナは驚いて目を見開く。そしてゆっくり微笑む。


エリセナ:「……すごくいい考えだね。アストン、がんばってるんだ。」


アストン:「ありがとう、エリセナ! 君もがんばれ!」 *拳を握る


エリセナは少しの間を置いて、明るく笑う。元気が戻ってきた。


エリセナ:「うん! お互い頑張りましょう!」 *笑顔


ハイタッチをする。遠くからグラシアが静かに見つめ、紅茶を啜る。目が少し細まる。


グラシア(心の中で):「ふむ……意外と良いコンビね。」


自分の考えに驚き、首を振って打ち消す。


グラシア(心の中で):「何よ、私……感情的になってるなんて……らしくない。」


突然スマホが振動。画面を見るとリシテアからの着信。


グラシアは電話に出る。向こうからリシテアの緊迫した声。


リシテア:「悪魔の魔力が検知された! 学校周辺で急激に増加! 通常の侵入じゃないわ!」


グラシア:「何!?」 *目を見開く


リシテア:「グラシア、ごめん……モルアに連絡がつかないの。しばらく一人で戦ってくれる?」


グラシア:「了解。今向かう。」


リシテア:「気をつけてね、グラシア。」


グラシアは淡々と微笑む。


グラシア:「私に誰だと思ってるの? すぐに片付けるわ。」 *通話を切る


グラシアは信号源に向かって急ぐ。その急な動きに気づいた。


エリセナ:「あれ、グラシアさん?」


アストン:「うん……どうしたんだろう、あんなに急いで。」


僕とエリセナは目を見合わせ、頷き合う。彼女を追うことにした。


廊下を急ぎ足で進む。


アストン:「何かトラブルに巻き込まれたのかも? エリセナ、今がチャンスだよ! 話しかけて友達になろう!」


エリセナ:「うん、そうだね! 行こう!」


アストン:「よし! 作戦名:エリセナの友達作り、開始!」


エリセナ:「うう! 私を孤独な子みたいに言わないで!」


グラシアは中庭に到着。そこには巨大な魔力の渦が渦巻く次元ポータルが開いていた。普段の冷静な仮面が一瞬崩れる。


下級悪魔の群れが次々と溢れ出し、鋭い爪を振りかざして人間界へ殺到する。


グラシア:「……さっさと終わらせるわ。」


躊躇なく体が青白い冷気で輝く。杖を鋭く振るい、召喚。


グラシア:「タイムレスドメイン!」


突然、学校の中庭とその周辺が氷の領域に包まれる。すべてが凍りつく。


グラシア:「さー……氷の中で眠りなさい、悪魔ども……アイシクルバレッジ!」


杖から無数の氷柱が飛び、百体以上の悪魔を瞬時に凍結させる。


残りが殺到する中、彼女は氷の足場を次々と作り、優雅に戦場を跳ぶ。


グラシア:「百年早いわよ……」 *杖を掲げる


悪魔たちは彼女を見上げるしかできない。彼女は高く浮かび、広大な魔法陣を上空に展開。


グラシア:「アイシクルレイン!」


魔法陣が割れ、鋭い氷柱の雨が悪魔の群れに降り注ぐ。大量の悪魔が粉砕される。


僕とエリセナが現場に到着し、彼女の魔法に息を飲む。


エリセナ:「グラシアさん!? 本当に彼女わ!?」 *驚愕


アストン:「うん……まさか彼女も魔法使えるなんて……」


エリセナ:「生徒で魔法使える子がもう一人!? すごい!」


アストン:「本当だ……」


悪魔の群れを見たエリセナはパニックになる。


エリセナ:「ひっ! 何あれ!?」


アストン:「たぶん……悪魔。」


エリセナ:「悪魔!? 学校に!?」


グラシアが悪魔を一掃する姿を見て、僕たちは興奮して応援する。


エリセナ:「グラシアさん! すごいわ!!」


アストン:「がんばれ、グラシア!」


グラシア:「何!? あの二人……どうして!?」 *動揺


グラシアは僕たちに気づき、思考が乱れる。普通の生徒はタイムレスドメインに入れないはずなのに、だが僕たちは普通に動いている。


その一瞬の隙を突かれ、悪魔の爪が彼女の右脚を切り裂く。


グラシア:「しまった!」


彼女が悪魔の爪を避けられできなかった。


グラシア:「ぐあっ!!!」 *激痛にのたうつ


彼女は木々に叩きつけられる。口から血を吐き、歯を食いしばる。


グラシア:「くそ……油断した……」


意識が遠のく。


僕たちはグラシアが吹き飛ばされるのを見て、エリセナがパニックになる。


エリセナ(恐怖):「うそ…やだ! グラシアさん!!」


一匹の悪魔がエリセナの叫びに気づき、指を向けて闇の呪文を溜める。


アストン:「まずい! 逃げろ!」


恐怖でエリセナの足に力が入らず、膝をつく。


エリセナ:「だめ……足が……」 *絶望に目が暗くなる


アストン:「エリセナ!」 *駆け寄る


悪魔:「人間ども……ころす!」 *指から光線を放つ


光線が僕たちに迫る直前、僕はエリセナを抱き上げ、木々の陰へ走る。


光線は道を焼き払い、学校の建物の一部を破壊する。


僕はエリセナを木の下に優しく下ろす。


エリセナ:「アストン……ありがとう……」 *涙目


アストン:「大丈夫……一緒に乗り越えよう。」 *優しく微笑む


エリセナ:「うん……」 *涙を拭く


僕は彼女に告げる。グラシアが吹き飛ばされた瞬間、頭上にそれが見えたことを。


死の時計。


アストン:「エリセナ……木々の中に隠れてて。僕、グラシアのところに行く。」


エリセナ:「何!? 危ないよ! 私も行く!」


アストン:「だめだ……僕を信じて、エリ。」


エリセナは一瞬止まり、拳を握る。


エリセナ:「……わかった。気をつけて、アストン!」


アストン:「もちろん! 行ってくる!」 *木々の間を走る


エリセナは木の陰で膝を抱え、必死に祈る。


エリセナ:「神様……どうか二人とも無事で……!」 *祈る


――


第12章 嵐の前のささやき 終



読んでくれてありがとうございます!気に入ったならそれは何よりです!それとどうか遠慮しないでブークマークしてください!

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