貴方はかみさまを信じますか?
貴方はかみさまを信じますか?
貴方はかみさまを信じますか?
関西のとある山村、1つしかない入り口のすぐ近くに構えられた木の掲示板。祭りのお知らせや、川に子供だけで近づかないようにという比較的新しい張り紙の中。釘で打ち込まれた布切れに、その文言は綴られていました。夏の強い日差しに当てられていたのに、思わず身震いしたことを覚えています。
私は大学で地方の固有文化を研究しているサークルに所属しています。ですがまあ、どこかで研究内容を発表するというわけでもなく、いわゆるオカルト研究部のようなものですが。昨今の現実と小説がリンクしているようなホラーの流行りに押されてか、部員はそれなりに居ます。
「先輩、これ、ほんとにヤバイ所引いちゃったんじゃないっすか?」
秋野君が青くなった顔で私に訪ねます。一年生の彼は、いかにも気弱そうな茶髪の真面目な子で、罰ゲームとしてこの部に入れられたようでした。
「う、うん。ちょっと⋯⋯雰囲気あるね」
「何言ってんのよ二人とも! まだ村ん中入ってすらないのに情けないわね!」
同じく青い顔で返答する私と秋野君の背中を叩く彼女は、三年生の杉本さん。オカ研の部長を務めている、私達をここまで車に乗せて行った金髪の男勝りな先輩です。村々を渡り歩いて多種多様な文化を見てきた人らしいので、きっとこの程度のものは見慣れているのでしょう。杉本さんは事前にアポを取っておいたという、目の前の公民館を目指して大股で歩みを進めます。
正直、もう私は帰りたかったのですが、車の免許を持っているのは杉本さんだけ。出来るだけ頼りになる人の近くに居たかった私は、秋野君と一緒に後を追って走りだしました。
貴方はかみさまを信じようとしましたか?
貴方はかみさまを信じますか?




