勧誘②
「わかりました、誰かに相談しても?」
「ああ構わない、好きなだけ相談して最後は自分の意思で決めろ。」
「了解です。」
「ではこれで話は終わりだ。」
「時間と手間をかけたな。」
「本当ですよ、、、
こんな事はもう勘弁してくださいね?」
「ああ、心に留めておくよ。」
絶対に嘘だな、、目が凍ってるわ、、
「じゃあ失礼します。」
「では会長、副会長私も蒼真君と一緒に戻りますねー」
「ああ、美月もすまないな。」
「いいえー、では失礼しまーす」
「さて、蒼真日路がどう答えをだすか?どう思う龍馬?」
「どちらにしても、蒼真はこれから来る運命からは逃れられないさ。」
「あの能力を受け継いだ時点でな、、、」
「そうだな、そして蒼真日路と出会ってしまった我々の運命もな。」
はぁ〜本当に面倒くさいなぁ、、帰り道場に寄って師匠に相談だな。
「蒼真君、ごめんなさい、、、」
「いきなりどした?」
「蒼真君を巻き込んじゃったね?」
「あぁ見事に巻き込まれたな。」
「だけどさ、まさか委員長が能力者なんて思っても見なかったし、油断した俺も悪い。」
「だから気にするな」
「優しいね、蒼真君は、、、」
「別に優しくない、だけどもう俺にはするなよ。」
「はーい」
凄い笑顔だな、、この女は信用しない様にしよう。
授業が終わり、勧誘の話を相談しに道場へ向かう。
「師匠いらっしゃいますか?」
「あら、日路くん?
今日は練習日じゃないのにどうしたの?」
家の方から聞こえてきたこの優しい声の主は渚さん。
師匠の奥さんであり、咲良の母親だ。
「はい、師匠に相談したい事がありましてお伺いしました。」
「そうなのね、晋助さん、今丁度買い物に出掛けていて、もう少しで帰ってくると思うから待っていて貰っても良いかしら?」
「はい、分かりました、
待たせて頂きます。」
そう答えると渚さんは家に戻って行った。
道場で正座をしながら待っていると、
「おう、すまんすまん。
またせたな?」
「師匠?
いえ待ってませんし、急に来てしまい申し訳ありません。」
「いや、いつ来ても構わん。
お前の事は息子と思っているからな。」
「ありがとうございます。」
「で?どうした?」
「はい、大事な相談事が有りまして、是非師匠の意見をお聞きしたくて来ました。」