私の愛の形①
ずっと一緒だよ。
「美羽、どうしたのかな?」
「ここはお兄ちゃんの部屋だよ?」
「うん、待ってたよ❤️」
「何か話でもあったかい?」
「デザートがあるって言ったでしょ?」
「そうか、けど歯も磨いちゃったし、明日の朝食べようかな。」
「何言ってるの、お兄ぃ?」
「えっ?」
「デザートはわ・た・しだよ❤️」
はぁ、最愛の妹は何を言ってるのかな?
そう思っていると、、
「えいっ‼️」
美羽がすかさず抱きついてきてベッドに引き寄せる。
「お兄ぃ、何か悩み事?」
美羽が不安そうに聞いてくる。
「なんでそう思ったの?」
「お兄ぃの表情がいつもと違うから、それにパパと深刻そうに話してたでしょ?」
そっか、美羽も気づいてたか、、、
「俺は大丈夫だよ、美羽を不安にさせていたんだったら謝るよ。」
「ううん、違うよ、私はお兄ぃが何処か遠くに行っちゃいそうで怖いの、、、」
心配させてしまったな、、、
「大丈夫だよ、美羽。」
「俺は美羽を置いて何処かに行ったりしない。」
優しく美羽を抱きしめる。
「本当?お兄ぃ、、」
「本当だよ。」
「私、お兄ぃに何かあったら私も後を追うから。」
「美羽⁈」
「お兄ぃのいない世界なんて生きてる意味がない。」
「覚えておいて、私はお兄ぃが何よりも大事で大切だから。」
美羽は見た事がないくらい真剣な表情で俺に言った。
「分かったよ、大丈夫、美羽を置いていかないから、安心しておやすみ。」
「うん、じゃあ今日はデザートお預けにしといてあげる❤️」
「ああ、助かるよ。」
「その代わり今日は一緒に寝てよね。」
「分かったよ。」
「おやすみ、美羽。」
「おやすみ、お兄ぃ。」
お兄ぃ、私は咲良さん、美月さん、椿ちゃん達には負けない、私は貴方を誰にも渡さない。
美羽が寝て少し時間が経ち、俺も眠りにつく。
(日路、日路?)
(ん?、咲良か?)
(うん、少し話しましょう。)
たまにだけど夢の中(精神世界?)で咲良とは話したりする。
(今回も無事で良かったよ。)
(ああ、あの男が来る前に鎖は使ってしまったからね。)
(けど、俺は余り鎖の力には頼りたくないんだ。)
(日路、、)
(相手を再起不能にする際とかは使いたいけど、極力自分の力で解決したい。)
日路は優しいね、だからこそ、鎖を託してごめんなさい、、、
(咲良?)
(えっ?、、うんそうだね。)
(けど、危ない時は躊躇しないで鎖を使ってね?)
(ああ、分かったよ。)
(咲良?)
(何、日路?)
(絶対に成仏出来るようにするからね。)
(日路、、、)
(そしてさ、まぁ有るかは分かんないけど、天国で幸せになってゆっくりして欲しいから。)
(俺の事も忘れてさ、天国で良い人いたらその人と幸せになって欲しい。)
(日路、、、貴方は、、、)
(それが俺の願いだよ。)
(この連鎖は必ず俺で終わらせる。)
(だから、もう少し辛抱してね、咲良。)
日路、貴方は誰よりも優しくて、自分の事より他人の事を優先する人、それを分かっていながら神殺しの鎖を託してしまった、、、
あのまま私と一緒に鎖をあの世に持っていけたのに、、、
貴方とまだ繋がっていたかった、一緒にいたかった、、、
だから、、、
本当に、本当にごめんなさい、、、
日路、、、ずっと、ずっと、永遠に愛してる、、、
おやすみ、日路、、、
俺は眠りについた。




