椿の想い①
椿ちゃんの本当の気持ち。
「どうした、椿?」
「お父さんばかりずるいです。」
「日路さんをお借りします。」
えっ?俺は物だったの?
「もう9時だから長くは駄目だぞ?」
「はい、分かっています。」
「日路さん?私の部屋に行きましょう。」
これは逃げれないな、、、
「はい、、、」
そう返事をして椿ちゃんの部屋に行く。
「さぁどうぞお入りください。」
「はい、失礼します。」
咲良の部屋には行っていたけど、何気に椿ちゃんの部屋に入るのは初めてだな。
緊張するな、、、
「ここに座ってください。」
「あっ、はい。
失礼します。」
「畏まらないでください。」
咲良の部屋と違って、凄いシンプルだな、、
咲良はぬいぐるみとか飾っていてファンシーな感じだったけど、椿ちゃんの部屋は仕事が出来る人の部屋って感じだな。
分かりやすい姉妹だ。
「日路さん?ジロジロと部屋を見ないでください。」
「変態。」
ぐふっ⁈変態って初めて言われた、、、
「ごめんね、咲良の部屋と違って落ち着いてるなぁって思って見ていただけだよ?」
「そうですか。」
「それで、話したい事って何かな?」
「先程お話しをしたように、1人の女性として私の事をどう思っていますか?」
「さっきも言ったけど妹みたいで可愛いと思ってるよ?」
「それでは駄目です‼️」
駄目なの?
「私は日路さんと結婚するんです、だから妹じゃなく1人の女性として好きになって下さい。」
「ちょっと待って?」
「そもそも何で俺と結婚したいの?」
「それは⁈」
椿ちゃんの目に涙が溜まっている。
「姉さんの為です。」
「咲良の為?」
「はい、姉さんは日路さんの事を愛していました、
生きていたら結婚してましたよね?」
「椿ちゃん?」
「はい。」
「それは分からないよ、まだ俺たちは子供だよ?」
「咲良が生きていたとしてもどっちかが心変わりして他の人を好きになるかも知れないし、そのまま結婚までいったかも知れないし、それは分からないよ。」
「何でそんな事言うんですか‼️❓」
椿ちゃんには珍しく声を上がらえている。
「それは運命はどうなるかは分からないって事だよ。」
「咲良の事だって死ぬなんて誰も思っていなかったしね。」
「貴方が姉さんを殺したんじゃない‼️❓」
「貴方が弱いから姉さんを守れなくて、、、、」
「そうだよ、俺のせいで咲良は死んだんだ。」
「だから、椿ちゃんや渚さん、師匠には本当に申し訳ないと思ってる、、、」
俺は椿ちゃんの態度に違和感を覚えていた、この子は俺の事が好きなんじゃない、それどころか恨んでるように感じた。
「椿ちゃんはさ、俺に死んで欲しいんだよね?」
「そう、貴方と結婚してから苦しめて不幸にして自分で後悔して死んで欲しかった、、、」
「大切な姉さんを奪ったお前を許せない、、、」
それだったら結婚までしなくていいのに、、、
はぁ面倒くさいなぁ、、、
「椿ちゃん?
俺の戦いが終わったら苦しんで死ぬ事を約束するよ。」
「だから今は俺の邪魔はしないで欲しい。」
「俺は絶対に咲良の想いを遂げるし、あの化け物を倒す。」
「それまでは死なない。」
「こんな俺が言うのも何だけどさ、咲良の分まで幸せになってよ?」
「師匠も渚さんもそれを願ってるよ?」
「ふざけるなー‼️」
「お父さんもお母さんもお前を恨んでる‼️」
「そうだね、、、
けど俺は変わらない、
誰に恨まれようがどうでも良い。」
「このくだらない連鎖を終わらすまでは止まらない。」
「ふざ、ふざけるなぁー‼️」
大声で俺に向かってきた時。
「「やめなさい‼️」」
師匠と渚さんが止めてくれた。




