委員長来訪④
委員長を送ります‼️
「美月、そろそろ時間も時間だから近くまで送ってくよ。」
「ありがとう、日路君ー」
委員長がドアの隙間から見ている2人に挨拶をする。
「あらあらあら、もう帰っちゃうの?」
「はい、暗くなってしまいますし、長居してしまうとご迷惑ですので今日は失礼致します。」
「じゃあ次回は一緒に食事でもしましょうねー」
「はい、ありがとうございます。」
「では失礼致します。」
「じゃあ母さん、送っていくから。」
「分かったわ、ちゃんと送るのよ?」
「分かってるよ。」
「ほら美羽ちゃんも挨拶しなさい。」
「またね、美月さん。」
「うん、今度はゆっくり話そうね、美羽ちゃん。」
委員長がそう言うと美羽はプイっと母に隠れた。
ふっ、可愛い妹め。
俺は決してシスコンでは断じてない。
「今日は日路君と色々な話が出来て良かったー」
「本当にありがとう。」
「いや、俺は何もしてないよ。」
「ううん、たくさんしてくれたよー」
「そっか、お役に立てたなら良かったよ。」
「また日路君の家に行ってもいい?」
「良いよ、だけど次からは連絡してからにしてくれ。」
「うん。」
「ここで大丈夫だよー。
わざわざ送ってくれてありがとう。」
「気にしないでくれ。」
「じゃあまた明日ねー日路君?」
「ああ、明日な、美月。」
委員長を見送り、俺は帰路につく。
「日路さん?」
名前を呼ばれ振り向くと。
「あっ、椿ちゃん?」
「はい、椿です♪」
彼女は咲良の2歳下の妹、藤堂椿だ。
「塾の帰り?」
「はい、受験生なので毎日頑張ってます‼️」
「そうだよね、けど無理はしちゃ駄目だよ?」
「ありがとうございます。」
「そう言えば椿ちゃんは何処の高校行くの?
咲良と同じ高校?」
「秘密です♪」
「来年楽しみにしていてください。」
「分かった、楽しみにしてるよ。」
「それはそうと、さっき女性の方と一緒に歩いてましたよね?」
「誰ですか?」
えっ?椿ちゃんどしたの?
なんか怒ってる?
「あぁ、俺の同じクラスの学級委員長だよ。」
「へぇ〜、その学級委員長さんとはどの様なご関係で?」
「えっと〜、ただのクラスメイトだよ?」
「ただのクラスメイトの感じには見えなかったけど?」
「本当にただのクラスメイトだよ。」
「姉さんとは全然タイプが違うけど?」
えっ?気?
そう、椿ちゃんも神武流を習っていて気も扱えるから普通に強い。
「椿ちゃん?何で怒ってるのかな?」
「まだ、姉さんが亡くなって1年だけど?
もう乗り換えたの?」
「いやいやいやいや、椿ちゃん、勘違いしてるって?」
「信じれません。」
「信じてください。」
「じゃあ家まで送ってください。」
「はい、送らせて頂きます。」
俺は間髪入れずに返事をした。
咲良と椿ちゃんは性格そっくりだからなぁ、、、
(日路さんは誰にも渡さない。)




