委員長来訪③
委員長は乙女です‼️
少し時間が経ち、委員長も落ち着いたようだ。
「ごめんなさい、服濡れちゃったね?」
「いいよ、気にしないで。」
「うん、日路君はやっぱり優しい。」
「だから、優しくないよ。」
そう言うと、委員長は恥ずかしそうに屈託のない笑顔を向けてきた。
「へへ、泣いちゃったー」
「う〜、なんなのあの女〜」
「お兄ぃもお兄ぃだよ、、
私と言う妹がいながら、、
浮気だよ‼️」
「美・羽ちゃん?」
「マ、ママ???」
「なーにしてるのかな?」
「間違いがないように見張ってたの‼️」
「ふふ、美羽ちゃんは心配性ね♪」
「でもね、お兄ちゃんの邪魔をしちゃ駄目よ?」
「うん、でも?」
「邪魔しちゃ駄目よ‼️」
「はい⤵︎」
「美羽ちゃん、今日はお兄ちゃんの為に美味しいご飯を作りましょう。」
「喜ぶと思うな〜」
「うん、わかったー」
「それにね?
美羽ちゃんはアドバンテージがあるのよ?」
「アドバンテージ?」
「そ‼️
他の人と違って美羽ちゃんはお兄ちゃんと家でも一緒なんだから、誰よりも長い時間をいれるのよ?」
「そっか〜‼️」
「美羽ちゃん?
覚えといて?
恋愛なんてね最後に勝てば良いのよ。」
その時親子同士で恐ろしい事を言っているのもいざ知らず、俺は委員長と色々な話をした。
「美月?」
「何?日路君?」
「明日、会長に勧誘の答えを話すよ。」
えっ?
「まだ約束した日は先だよ?」
「ああ、だけどちゃんと考えて決めた。」
「うん、日路君がちゃんと考えて決めたんだったら私はどちらの答えだとしても従う、反対もしない。」
「ああ、ありがとう。」
「けどね、これだけは約束して?」
「なんだ、約束って?」
「うん、、、
日路君は死生と、市川円と闘うんだよね?」
「ああ、それが俺の役目だから。」
「けど、相手は凄く強いんだよね?」
「ああ、次元が違う化け物だ。」
「だから市川円を誰かが倒さないと、罪の無い人達が死ぬ。」
「それに、美月の言った通り、市川円と同格の化け物が同じ組織にいる事もわかった、
だったら尚更このままにはしてられない。」
「だからね、、、
その時は私も一緒に闘う。」
「それは駄目だ、
もう誰も俺の前で死なせたくない。」
「大丈夫だよー、私は貴方を置いて死なない。」
そう言って委員長はまた俺に抱きついてきた。
そして、耳元でつぶやいた。
「私はずっと日路君と一緒だよ、
貴方だけに全てを背負わせたりはしない。」
美月、、、⁈
「約束だからね‼️」
心の中で感じていたこの想い、、、
ああ、美月は咲良に似ているんだ、、、
そしてドアに目がいくと、美羽の鬼のような顔と母の女神の様な笑顔がこちらを見ていた。
はぁ、本当に面倒くさい。




