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光電効果の実験を見せていた。火花が起こるような間隔をあけた回路を用いて、この陰極に紫外線を当てると火花放電が起こりやすくなる。これは光が電子に影響を与える効果のためである。
「これらは直接的じゃないけど、直接光が電流を生み出し電気を作る事さえできる」
「では光によって電気回路は滅茶苦茶になるのではないでしょうか?」
「そうだね、過敏な物質じゃないと多分それはない。そういった物質をまず皆には見つけてほしい。後だね、光と電気の関係についてもっと違う装置を作って関係式などを作って理論化してほしい。遠い将来になると思うけど、光によって起電力を生み出す装置ができると思う」
「それはすごい事なんじゃないですか?」
「すごいとは?」
「無限に近い電気ができるのじゃないですか?」
「それがそうはいかないんだよ。その起電力は小さい。かつその装置は高価になる。だがこの2つが徐々に解消されていくなら、本当に遠い未来そんな発電が可能になるかもしれない。私には完全には見えてない未来ってのがあり、ある程度まではすぐに発展する。だがその先はそうもいかない。その停滞時期に目指すべき未来図がある」
「夢物語として聞いてほしい。太陽による無限発電もその1つだが、近い将来工業技術の発展は水の汚染、CO2の増加による異常な気温の上昇、大気の汚染などの環境破壊をもたらす。燃料電気などのエネルギーの枯渇それらに含まれる。石油石炭に代わる枯渇の心配が無い燃料の開発」
「天体、宇宙への移住。そして人間の頭脳の代わりになるような機械の発達。この3つを大きな柱にしたい。まあまずは停滞を迎えてからだけどね。現在もすごいじゃないか?となるけど、科学者の数が少なすぎる。地球自体の人口が増えてかつ科学者が増えれば、こんな程度の速度ではない。それでもこの爆発的発展にはいつか停滞が来る」
工業化の前段階として治水事業を進めている。前から当然やってる。天皇家がのし上がった歴史の裏にこれがあるだろうと見てる。ただ今回どっぷり一緒にやってるので史実どうだったのか?が分からない。じゃ神武東征は嘘なのか?と言うとご先祖様の移民話を盛っただけだと見てる。
その根拠はあれ、朝鮮の神話と物部氏の神話と似すぎてる。物部氏の神話が後から出たのでパクリはこっちだろ?となるが、天皇家の神話のパクリをする?だから本当は昔は天皇家より立場が上だった物部氏の神話を拝借したと見てるんだ。だから天皇家物部氏にいろいろ負い目があるのでクレームが付けれないと。
物部氏をつぶしたのは蘇我氏で天皇家じゃない、ただ明確に藤原氏は物部氏のその後の台頭をつぶしてるんだ。これに天皇家も関与してないとは言えない。その後の落ちぶれた物部氏が出してきた神話が神武東征そっくりなんだ…。治水?と言うなかれ、中国の最初の氏族王朝の夏は治水でトップに立った王だ。
余った農民を雇い賦役にするのは手っ取り早い。これらを準備段階として受け皿の工業を進めていけば良い。いつかは終わってしまうから。後公共工事の意味もある。じゃ何故今なのか?で重機の発達と建築技術の発達を待ったんだ。近代に通じるような治水は避けていた。簡単な治水ってのはある。
大規模長期間大改造。この手のは全部これらの発達を待って進めなかった。そもそも私以外進めようとは思わないけど。重機高い建築技術などが無いと人間がやるには途方もなさすぎてトンネルを古代に掘るようなおとぎ話になってしまうから。後知恵が無いからあんまり土建系の公共工事ばかりやりたくなかったんだ。
後は高度な治水事業を海外に持っていきたかった。だから先に領土化や親国化が進むことにならないと困る。待てば待つほど良いから待っていた。後人力で容易に想定できる手のかからないものは当然すでにこの時代までやってある前提で。
以前から伝えてあるが、本格的に灌漑や井戸などを含めた治水水利ってのを海外でどう展開していくか?を話しあった方が良いと思う。単純な方法ではいけない。特に日本を基準にすると良くない。だからって海外にもノウハウはない。何故なら、機械化や高度な土木技術が過去にない大規模なものを省力でやってのけるからだ。
今までできなかったことが出来るに近い。そのためノウハウが無いんだ。だから敢えて手を抜かないといけない。
「今回集まってもらったのは、新しい治水事業が始まってるが、これらはいずれ海外にも波及すると思う。これについて計画を立ててほしい。まずお金の問題だが、無利子による貸し付けでどうか?と思う」
「それ返さないでしょ?」
「その辺りが軍事を含めた外交政策でもあるんだ。はっきり言えば日本の高度な重機を買うお金なんて無いし、技術流出を防ぎたいので売りたくない。だから貸すことになる。でその貸付料をどうするか?で収穫が出来てから現物支給や様々な発達による貨幣で後から返してもらえばいいのじゃないか?と思う。豊かにする目的があるからこういった工事をするんだ」
「ならば返してもらえる当てはある。問題は無利子だと返す動機が落ちるって点だよね。だがこれ長期じゃないと返せない。それに利息付けたら不味くないか?となる」
「なら何十年後かに債務を減らしてないと利子をつけるのはどうでしょうか?この年数を交渉すれば良いかと」
「うんそれ良いね。まず1つ解決。後はね、降水量の少ないところで地下水河川湖沼から灌漑を行うと、川や湖が消えたり地下水が枯れる。水が得られると無制限に灌漑用の用水路などや、井戸の設置をしてはいけないんだよ。だがやらないと何もできない。だからこれに制限をかけたい。このあたりを降水量や河川の流量などを見ながら計画立ててほしいんだよ」
「でもそれある程度は現地に任せるんでしょ守りますか?」
「上の人間にはきつく言っておこう。現場はもうこっそりやられたらダメだろうな。この点は危機感を徹底的に煽っておくしかない。そして問題が起きたらもう助けないでおこう。自業自得だ。止めたいけど、これは仕方ない」
「でも重機を貸すのなら制限かけられませんか?」
「ああそうか小規模でやる分には放置するか。うんそれで行こう。じゃすぐじゃなくて良いから、いずれは現地で数字などを集めて具体的な計画を立ててほしい」
動物の軍事利用について研究するチームを作った。今更って感じだが軍用犬が当たり前になったのはナチス辺りで、当然それまでも軍用犬はどの国もいたが当たり前のように軍用犬と認識されたのはシェパードやドーベルマンが最初だと思う。何せ意図的に軍用犬として品種改良された犬なのだから。
その2匹古代の軍用犬がルーツになってるから軍用犬は古くからいたのは間違いない。ただ根本の思想がきわもののようなところがある。例えるならちょっと寒い地域で象を軍事目的で使う様なものだ。これは維持費から考えにくいのだが、まあたとえであるので。馬ほど当たり前の軍事動物ではなかった。
これに伝書鳩なども加える。え?となるが、ローテクノロジーを敢えて残して親日国に流していく計画があるからだ。電気通信最先端技術だ。そう簡単にほいほい教えるわけにはいかないし、そもそも教えるための基礎科学知識が膨大なものになる。教えるとしたら、科学自体を多分伝えていく事からはじめる。
意図的な情報制限をかけつつ伝えるのならちょっと遅い。