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 あらかた片づけるといよいよ本拠地での籠城戦になる。うんこれこそ待ってました。援軍が無いからとかそういうレベルじゃない。まあ高句麗も来るわけないけど。火器に対してこの程度の城速攻攻略できる。苦手なのが弓騎兵だ。あれが一番苦手。戦車があればなー。今回はいろいろ秘密兵器がある。


 大陸の城は石が多いので燃えにくいがそれでも燃えるものはある。ガソリン込みのナフサたっぷり持ってきた。火縄つけて小型の投石機で発射だ。ついでに爆弾もどんどん。立て続けに大砲どかんで城壁や門をぶっ壊す。すぐには突撃しない。門の近くだけ爆弾をぶっ飛ばす。火の勢いが落ちるから。そしてじわじわと鉄砲部隊で前進。


 ああやっぱ相手の数も減ってるし攻城戦が最も火器の威力が出る。本来最も兵力がそがれるところが火器があると真逆になるからな。捕虜もずいぶんとれたので、すぐ移動させた。どこかで騎馬部隊造りたい。多分戦車が出来ても当分使う。世界大戦時の工業力高すぎる…。しかも3国ぐらいの連合軍だったが、今回わが1国で世界と戦う。ただ同時攻撃は避けられる。


 もう世界征服早めたので。すぐ体制を変えて独立させる。軍隊の駐留を出来たら避けたい。ローマの2のまいは避ける。中国はちょくちょく拡大路線に見えるが、あれは専守防衛だと思う。まじの拡大戦争もあるが、中国って例外的に帝国にしては内向き。中国の帝国の弊害ってむしろ内にある。すぐ皇帝の権力集中の弊害から硬直化するんだよな。


 大体4代当たりで衰退始まってない?漢は前後あるからややこしいが、徳川幕府みたいのまずない。クロフネこなきゃあと100年でもあんな事してるわ。そもそも中国ってすぐに軍人減らすから外敵短命なんだよな。これ天皇が似てるけど、何故か滅ぼされなかったので。中国って経費だけじゃないからな。軍人軽視、職人軽視な所がある。


 技術がくそ高いのは、一時的だけ元気がいい時期に頑張るのと、後はその他に割り振っても、豊富な人材が技術研究をするから。もし西洋や日本のように兵士や職人を大切にしてたら中国の歴史って大きく変わっていただろうな。まあ日本って軍事クーデター政権なので歪と言えば歪なんだけどな…。昭和もそうなので、日本ってやっぱり武士の国なんだよな…。


 敢えて王族を殺さないで、山に追いやる。草原民族の障壁にする。大きな問題は山から草原に追い出したい点…。当分高句麗が終れば、戦争なくなると思うので、定住の半分山の民を育てて、レンジャーでもここで鍛えようかな。大部隊が向かないのならそれはそれで逆に面白い面もある。反撃する斥候と、決定的な神出鬼没な遊撃部隊。うん逆にこれ利用しよう。


 もう十分な騎兵は確保できたので、あいつらもういらん。さっさと逃げ道作ってるんだから逃げろ。最終的に上層部は山に逃げて、扶余は実質滅亡した。すぐに山岳部隊への構想を連絡して、高句麗戦を始めてもらう。後は現場に任せる。銃だけは良質なライフル銃増やさないとな。後ナイフや銃剣を用いた格闘術磨かせないとな。無線ほしいな…。


 治安と特殊部隊の運営はもうすべて任せよう。高句麗戦だ。多分囮ではない強力な2面作戦が取れるので楽勝になる。重装騎兵がおそらく未発達なのと、あれは弓騎兵よりむしろ相性が良いのでたっぷり自信満々に投入してほしい、木っ端みじんに砕くつもりだ。重装騎兵って弓に強いので、東北アジアではかなり脅威になる。


 だが、貫通力が高い火器部隊には弓騎兵のやっかいさに比べると楽勝過ぎる。しかもまだ未発達。小口径の拳銃でも殺せるだろう。おそらく相手は自信を持ってるので逆に無駄な騎兵が多くなる分、扶余より弱いと見てる。しかも最盛期の高句麗よりかなり動員数少ない。それに対して日本は当時より広く統一してるし、食料不足による人口減の影響が少ない。扶余のときあった万が一の援軍高句麗さえない。どうやったら負けるんだ?と思ってる。


 ただ今回の戦いであらたに簡単にできるものを作っておく。小銃擲弾と迫撃砲と榴弾の開発。バズーカの開発が遅れるため、歩兵用の広範囲携帯火器が欲しくなった。榴弾は違うが広範囲は同じ。以前に比べて大軍との戦いが明らかに多くなってる。密集大軍には多分大きな効果を発揮するだろう。ただこの手の画期的じゃないニッチ武器は武器開発部などが独自に開発してほしい。


 例えば小銃の軽量化など私の指示じゃない。現場からのフィードバックで作っている。大戦略を変えるような武器は私が今後も知る限り伝えていくが、小さな変化は自分たちで作ってほしい。


 さて高句麗戦が始まった。まずは扶余側からの攻撃。こちらに十分引き付けたのを確認してから、奥地からの別動隊の攻撃になる。問題なしとなって、別動隊が動いたまで報告を受けた。後は時間問題だろう。名付けててんびん作戦だ。あっちに傾ければこっちをまたかたむける。互いに集中させない。そして最後は両方から畳みかけて合流後に叩き潰す。しばらくは現場に任せよう。


 重装騎兵とやりあったそうだ。以前ちらっと戦ったので狙い通り未発達だ。大量の銃撃になすすべもなく倒れる。これから磨き上げていく精鋭部隊だったのにね。圧倒的にこの重要性が高いので扶余より楽な相手だ。動員兵数や兵糧をを支える国力もまだそれほどじゃない。ずっと山岳をどうしようか?と悩んでいたが、逆に利用しようと思ったので楽しみだ。


 あらかた世界の大筋が見えるまで戦争は常にあってくれないと困るんだ。扶余はまず農業改革からはじめている。次に資源の位置が大体わかるのですぐに探す。領民を絡めた政治はまだ先。まずはすべて直轄領のように大胆に改革していく。根本的に定住型農業民にしてしまう。最後の米さえ手を打てれば完成だ。現在東北で進めてる寒冷地対策同時にこっちでもやろう。W東北作戦だ。


 戦力に余裕ができたので、粛慎対策をしていく。武力による小規模集団の制圧。後は反抗的な集団は海外送り。友好的なものは船乗りにしていく。ただ農耕地に全く向かないので、従順なものは満州に連れていく。史実では彼らが征服するのだし。ただ漁民も残しておく。粛慎と言う部族を言葉は残すが、それ以外消していこうと思う。いつもは絶対やらない。


 この集団本当に残しておくとろくな事にならない。間違いなく満州の平和乱す。


 さて国内政治はまとまってきてるので、富国の部分に手を付けよう。農業以外の部分を大きく弄る。朝廷のメンバーにうちの産業を見てもらおうと思う。その後共通認識が出来たらすぐに手を付けよう。科学はやめておこう。素人に長々話しても面倒なだけだ。結果だけ見えていればとりあえずいい。科学の統括は私か?科学班の誰かにやらせよう。広く文部省がいるな。これも科学班でいいわ。


 ちょー余裕が出来たら娯楽的な芸事もやっていかないといけない。宰相就任はまだやらない。農地返還の大改革とともにやろう。一つ秘策がある。


 初等教育はあまり力入れないでおこう。とにかく科学者増やしたい。すぐ科学だ。問題は数学以外何やるか?だな…。国語力ってあった方が良いが、あれ読書で大体なんとかなるんだよな。学校の勉強ほぼ役に立たん。社会はいらん、そりゃそうだ。まだ社会で来てない。歴史もいらん。敢えて言うなら一部の人だけ外国の勉強すればいい。外国語もやりたい人がやればいい。公的機関職員の専門の学校作ろうかな。


 読み書き算数の初等教育が終ったらすぐ理数ってのは仕方ない。その方がこの時代にあってるし。国語系は娯楽として物語をそのうち発達させるか。ただ宗教を俯瞰的に見た学問だけやりたいな。宗教に対する理性の制御かな。学問とやる程これは大きな問題だから。大半は芸事娯楽で片づけよう。


 ああ憲法や法律だけやらんと…。


 やっとスクリュー船が出来た。結局水漏れの部分だけが問題だったので、ここにアドバイスした事で進んだ。そもそもそこ以外既存のモノ使うからな。鉄船も小型のモノなら出来た。これ木材より軽くなる場合があるからそんなに難しいものじゃない。ただ大型のものは全く違う。ボートレベルならなんとかできる。元々模型ではできてたんだ。


 まだすべては完成してないが、ちょっとずつ九州で機関車が走り始めた。皆驚いていたな。トラクターとかまだまだポンポンとは普及しないからな。


 ナフサクラッキングどうやってやってるのか?よくわからないが、圧力が高くなくてもいい様だ。圧力が高い反応は温度があまり高くなくて良いらしい。なので温度が高いと圧力はさほどでもない。だが、1000度近い水蒸気をどうやって低圧に?これは悪いことをしたな。高圧でも意味があったので良いのだが、触媒などの工夫がいるらしい。なので、1000度と言う温度は金属の精錬をやってると左程高くない。


 問題はその温度の水蒸気をどうやって低圧にとなる。分かりやすいのは火山の噴火だ。高圧高温の水蒸気がたまってる。当然狭い場所で高温になるので圧力が高まるんだ。実験室なので少量にしてるんだろうな。副産物と言うか高圧高圧ばかり言ってたので、エチレンを高圧下にさらしてポリエチレンが出来た。


 いやあれ、すごい圧力なのでまだ言わなかったんだよな…。何か無茶したのか?触媒を使うポリ容器など原料となるものもあるので見つけておいてと話しておいた。これは簡単には見つからんだろうな。後工業化はむつかしそう…。すげー発見だが高温高圧ってのがちょろちょろいろいろできるの気が付いてるな。これは気軽に使える袋になるので安価が絶対条件だな。


 それにしても実験室で無茶してもどうも工業化に結びつかないな。これって、基本安価に作るものが多いので、コストをできる限り下げたいんだよな。ナフサ分解工業化目途が立ったら石油掘らないとな。重油も蒸気機関に使えるから。ガソリンだけどこかに保存かな。あぶねーな…。武器として使えるわ。


 そういえば3つの飛行方式があるとしたが、気球を作ってみよう。あれナイロンを使うことが多いらしいが少ししかできないから綿にしておこう…。いやまてよ。確かアマで作ったんだよな。海外から持ってきて布にしてるよな。確か紙で補強したんだっけ。そもそも紙風船ってあるからな。はーナイロンがもっとあればな…。漁網でさらに補強するんだったな。


 えええーいいいろいろ上手く行ってるし、私が居なくてもなんとかなるだろ。世界初空を飛んだ人になるぞ。と言う事で自分が乗ることにした。危ないのが多分周りが分からないから良いや。綱だけ固定して、皆に持ってもらう。点火じゃー。浮いた浮いた。5Mぐらいで火を抑えておろしてもらった…。安全第一で良いじゃんー。世界で初めて空を飛んだ、ただし5Mー。


 こういうのって犬とか乗せた方が良いのかな…。ロシアのあれかよ。後で気が付いたが、これ飛んだが飛行じゃないな…。綱切るの怖いわ、誰かに譲ろう…。


 あれやこれやしてると有力者たちの見学が終った。どうしよう?多分何が何だかわからないと思うんだよな…。


「皆さん、多分だからなんだ?ってよくわからない気持ちになってると思います。一番分かりやすいのは水車での粉ひきみたいな事です」


「じゃ水車じゃあかんのかな?」


 大伴さんか、この人も軍事の人だったな。ただ物部氏よりは関り薄いな。


「まず水車じゃ限界があります。水車のような力を限界を上げるには、水をためて一気に流すとそれなりに強い力になります。その点水力ってかなり重要な力の一つではあります。ですが、当然通常の水車はそこまでしてないですよね。2つ目、水車は場所がかなり限定されます。それは米作りと似ています。コメはやたらと水を使います。だから畑と水田だと思ってください」

「次が決定的です。すでにこちらにも持ってきて見ていただいたはずですが、移動する車に乗せて牛や馬の代わりに鋤を使わせています。固定化された水車ではこれは不可能です。移動可能な大きな力。これが重要です」


「でも、ほとんど見ないがな」


「ええ今はまだまだ簡単には作れません。ゆっくり作って増やしています。他にも単純な作業ばかりしかできませんが、人の手によるものを大きな力で肩代わりっていろいろさせられたらなと思っています。例えば、そのうち作ろうかな?と考えてるのですが、土木工事で土をまとめて押して移動させる車なんてのも考えています」

「多くの人間の力が必要だったものを代わりにさせる。これはその分人を他の事に回せるわけです。人がいらなくなるわけじゃないです。単純な事しかできませんからね。できる限り農業から人を減らしたいとは思っています。すでに農業改革でそれは進んでいます。同じ労力でも、収量が増えれば農民の数は少なくて済むはずです」

「農業以外に働く人を増やす。これこそが私の考えるこの国で未来を見据えて最も重要な事だと思います。私は農業を軽視してるわけじゃないです。決して収穫物を減らしても良いと言ってるわけじゃなくて、むしろどんどん増やして、食べきれなくなるほど作って、もう農民減らそうとしたいのです。私はどの国も最後に行き着く農業主義を嫌っています」

「この考えは、為政者として無能だと思っています。無能でも考え付く知恵の無い王の姿勢だと思っています。良いですか?農業を重視するのは収穫物のためでしょ?収穫物が増えれば農業が国の土台だとして国創りを考えなくていいんですよ。そして私は誰よりも高く収穫物を得るために農業をよく考えています」


「ちなみに賦役も農民の良くやる仕事だと思うので、土木工事の人減らしも話に上げました。農作物の収量増加と単純な力仕事の機械化。これが私が今回魅せた一端です。一端と言ったのは、まだまだこれからいろんなものを作っていくからです。そういえば氷見ましたか?」


「ああ見たよ」


「あれも機械化で作っています。氷室じゃないですよ?機械で作るのを見せればよかったですね。貨幣がそろそろ流通が増えてきたと思うのですが、多少お金かかってもいいなら、海の魚を氷を使う事で腐りにくくして内陸に持ってくることもできます。すべてはこれからいろいろまだまだ増やしていきます。そういった技術を皆さんに無償で提供します。これが今回の視察の目的です」

「私は家の利益を単純には考えていません。日本国全員で豊かになりましょう。そしてそれは私もさらに豊かになります。最低限飢えない暮らしはそれなりに頑張ってるつもりです。次はその先です」


 反応イマイチだな。これすごく分かる。私、化学肥料と武器と船に特化して進めてきたから。その根底に鉄がいるって事で製鉄頑張っただけで。


「そうだ鉄の製造見ました?」


「あれはすごいな」


「技術を伝えるので、材料を私が持ってくるので作ってみます?製品として鉄の塊を売るよりは安くしますよ?。それにです将来を考えたら鉄を大量に作る技術を私だけに独占させておいていいのですか?私は裏が無い事を示すためにすでにたたら製鉄を教えています。あれは、私が独占するつもりなら黙っておくはずです。国外から持ってくる私は、国内で鉄が少ないながらも供給可能だと皆に教えたら儲け減りますよ?」


「たしかにそうだ」


「これから世界は大きく動きます。何故だと思いますか?」


「どうしてなんだ?」


「私のせいで多少わかりにくくなってますが、世界的な寒冷化による不作です。世界に出て様々な手を打たないと行けません。その時日本国内でぐだぐだと争いたくないんですよ。今はピンと来ないでしょう。ですが、この先どうなるか?知りませんよ。多分私を妬むのじゃないですかね…」

「ちなみにただのお人よしだと思われると困ります。私にとって国内を安定させるのが得だから言ってるだけです。だから高度な武器はまだ製造法押さえておきます。そこさえ押さえていれば、貨幣的妬みを解消することぐらいそれほどじゃないです。頑張ってこっちも儲けようなら良いですが、奪ってしまおうなんてのは許しませんよ?」


 鉄はさすがに分かるようで、相談に乗ることにした。秘策の1つ。農地を変換するのだから、農業に占める収入が落ちれば痛くない。鉱山とかは返さなくていい。日本の場合国が管理するほどの資源が無い。私がかなり抑えているから金銀も貨幣で使うなら国に譲渡しても良い。


 思ったほどインパクトの無いものを作ってるのが分かって愕然とした。まあ分かってないだけでものすごいもの作ってるけど、確かに見てすぐわかる価値は無いな…。人力紡績機などを近隣だけだったのを大きく全国的に広げることにした。その後自動紡績機などを急がせた。多分これだ。後ナイロンをできる限り作って有力者の元に新しい布だと送り届けた。


 ナイロンを人力機織機で作ってるとなんとなくもやもやする…。歴史の順序が所々でたらめ。まあ順序的に何故こっちが後?って結構ある。簡単なものが必ず先に開発されるとは限らない。ただ私の順序はそれとは関係が無い。やや恣意的なものだ。農業軽視だと言われたら憤慨するものがある。


 私は重農主義が嫌いなだけで、農業自体は多分技術的に一番重視してる。ああそうだ緑の革命簡単かも。あれ日本の麦の品種だった。もちろん今あるわけないが、近い物ならある。これ台風用に作られた品種だけど、台風が頻繁に来る小麦栽培って確かに日本だな。必然があったんだな。特徴が分かってるので、まだ未分化なその品種を見つけることはできる。


 農薬部門も立ち上げよう。だが重視すべきは安全性。危険度の高いものは私がはじいてしまえばいい。大体わかるから。危険なものを無理して使うほど困ってない。


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