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武器と人が集まってきて、扶余戦役も順調になりだした。2回目の撃退を終えて。これならと農地の範囲を前線に近づけて本格的に独立領土のような地域として機能し始めた。
基盤となる農業が上手く行きそうなので、それを基に控えていた北方戦略を見直そう。海岸線は全部とる。そして現在の北朝鮮の当たりで朝鮮との国境考える。朝鮮と半島は将来的に親日国家にして独立が良いかと。シベリアはどこまで西に行くかだが、きりがないので、どうしても欲しい資源だけ抑えて、適当な原住民との同盟関係で良いかと。ロシアが狙ってきたら助ける。西にはあまり進まない原住民の適当な地区にする。
最大の問題は危険な粛慎をどうするか?兵隊、船乗り、漁民、農民として取り込もう。こいつら危険なのでそのままにできない。民族として残すのは、漁民と農民だけ。それら以外はすべて日本の支配で管理して従わせる。こいつらだけは例外。何度も中国を苦しめて、最終的に占領したツングース最強部族。
「良彦様また徳丸様から荷物が届いております」
「なんじゃこりゃ」
ガトリング砲と言うらしい。連射可能な銃らしいが、重くて大砲のような扱いだそうだ。あれこれいいタイミングじゃない?南部統一が早くなるな。思い切り順調だ。南部連中は北部にかなり嫌な思いを持ってる。他国人の我々に好意を寄せてくれてる。自分たちが主力になってローマをおっぱらったのを知ってるようだ。
なのにローマよりひどい統治者が北部から来たので不満たらたらで、自分たちがそれに不快感をあらわにしてずっと抗議してきたのを知っている。北部の連中をたたき出し後は素直に従ってくれてる。
「皆さん、北部対南部って戦いにはしません。北部の中にも今回の事は一部の連中の暴走だとしていて、自分もそれは調べましたが事実です。彼らに反抗できないように仕置きをします。決して滅ぼすような戦いではありません。賛同するものは一緒に参加してもらえると助かります」
中部も今回の事は怒ってて、呼びかけたらすぐ賛同してくれた。島のうちのものと北部の敵対部族以外は参加して大連合になった。これは統一戦争になりそうだ。今までずっと懸念だった北部の利己的な連中を一掃できる。
戦役は圧倒的だった。どうも我々は強いんだと勘違いしていたようだ…。いやまて確かに弱くはないが、ローマが得意な戦いをすべてつぶしておぜん立てしたのは自分たち日本人部隊だと知らなかったようだ…。良い線行くと思ったらローマよりくそ弱いので、唖然と言った感じですぐに降伏した。
指導者周りはすべて国外追放して、部族の中から別の指導者を推挙してもらって立て直した。イギリスが1つに統一された。初代国王に推挙されて受けた。その代わりゆるゆるの封建制にした。ほぼ今まで通りで、南部はドーバーの周りは直轄地としてもらって、後は推挙された指導者を複数で分けて統治した。
基本イギリスを守る戦争以外は何も要求しないとの取り決めになる。ただ今回の問題を起こした北部の連中と、南部の直轄領はアイルランド統一戦線に協力してもらう。元々ある程度まで進んで最大勢力になっていたのと、イギリス統一が終ったのでその戦力も加わって海も使った大攻勢をかけることになった。
すぐに終わった。何せ族滅なんかはないゆるゆるの支配体制だったので、部族同士のメンツの順位付けをしたようなものだ。今まで直接かかってこなかったのでイマイチ分からなかったが、どうもこの連中ケルトではない。前からそれは情報からなんとなく聞いていたが、詳細が分からなかった。見た目はそれなりに近いんだ。どうやら過去にケルト今の文化に吸収されてしまったようだ。
それで単純にはイギリスとの統一良くないと思って、地元の協力した部族をトップにして3分割して統治することにした。一応イギリスだが、間に族長連を通すようん国家になった。敢えて統一国家っぽくさせなかった。その代わり3分割することで強大な集団としてまとまらないようにした。ただこれは強制的な分割統治ではない、南部と違って巨大な1つの権力でまとまった経験が無いので、その事を利用した。
すべてのリーダーを集めて
「イギリスがやっと統一されましたが、自分はローマのような強権をふるうつもりは全くありません。ですが約束します。ローマから再び干渉があれば、国内には使う事のなかった強大な力をもってローマを叩き潰してやります。自分たちはローマとの最前線であなた達の盾となる事を誓います」
徳丸様がおっしゃっていたロンドンを含む南東部がわが直轄領になった。これで独立独歩の地盤が固められる。まだ余地があるため北欧の連中や関係が深くなったアフリカの移住者も募った。北欧人には直轄地の北部の島や、アメリカまでの島々と本土も移住者として迎え入れた。ああなるほどだから徳丸様は米東部を独立させないと駄目かなとおっしゃってたのか。
アフリカと欧州の影響が強くなると見てたんだな。様々な影響で国外に出された日本人はまずアメリカが一番多いのだが、東海岸までやってこずに南アメリカで大半が居ついてしまう。もちろん皆無ではない。自分が戦力を欲しがってるのを知っているから。ただ船乗り兵士候補はアメリカを飛ばしてイギリスに来てしまう。
人種的に東海岸は日本人より多人種の方が多い。これは確かに無理があるな。イギリスもいつかは考えないといけない。徳丸様が言うには北欧とアメリカ東海岸と強く連携するなら独立も仕方ないと言っていた。欧州から切り離すのが目的らしい。どちらにしろ欧州大陸側が片付いてからだ。
陸軍を鍛えるためにバルト海沿岸への移住計画をしようと思う。数100年後にはこの辺りは騎馬民族の北限になるためぎりぎり上手くやれそうなのと、防衛に関しては騎馬部隊にうちの部隊は強い。機動力に欠けるため騎馬部隊は苦手だとは感じてるが。ローマは主力ではないためそれほどおそれてない。
後ぎりぎり農業がしやすい北限と言うのもある。牧畜輪作と言ううちの農業とじゃがいもを組み合わせれば多分うまくいく。すでにさらに北方の北欧でじゃがいもがかなり上手く行ってるのは確認している。後この付近には油田があるという今から押さえておいて損はない。農業に向かない北方は地下資源が豊富だと徳丸様から聞いている。探すのが大変だが後から探せばいいと思う。
制海権を制してるためおそらく原住民対策さえしっかりすれば軍事的にはほぼ問題が無いと思う。ただ後ちょっと南方なら農業が問題なくできるのだが、これは、だからこそ騎馬民族の範囲外なのだろう。