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 ナフサクラッキング実験室での成功。やっとエチレンとか作れる。化学繊維造りたい。ナイロン作って絹の別種だと偽ってぼろもうけする予定。危険な物質がわんさかあるので、なんとかしないと。ガスマスク作れないかな…。とりあえず換気注意。幸い電気いっぱいあるから。換気扇で空気清浄にしてる。工業化はどうしていいか?分からん。


 小さな容器なら頑丈なの作れるようになってきた。合金ももっと手掛けないと。ああ電気炉か…。実験室レベルだと坩堝法で良いけど、工業化プラントだと今のままじゃ不味いな。合金一点もの作ってるからな…。実験室でのパルプの製造も成功した。これは圧力容器による木材繊維の適度な破壊さえできれば後は普通に製紙産業と変わらんから。ここだけがものすごくネックで何もできなかった。


 こりゃ大規模設備の圧力反応容器ってのをしっかり作る何か?が無いと不味いな。あまりにこれに頼りすぎる。その割にそこに対するノウハウが欠けすぎてる。ハーバーボッシュのボッシュはこのプロだったため名前をもらったんだ。実際工業用触媒を開発した人は別なんだよな。それだけ圧力反応容器ってのが工業化で重要なんだよな。


 アンモニアプラント責任者がなんとかしてくれないかな…。もうあれだ。一時凍結して、すべての圧力反応容器に関わる技術者科学班集めて、圧力反応容器のプロを作り上げるべきだな。ほんとこれ使いすぎる。これ分かるんだよ。化学って平衡が重要だからな。温度と圧力はこれをずらせるからな。まあパルプは違うけどさ、あれまじで破壊だ。繊維以外の木材特有の結合を壊すんだよな。


 有機化学の基礎として、尿素の合成をしてみるべきだな。今はまだ石油と言うそもそも有機物の化石みたいのでやってるからイマイチピンとこないけど。


「有機化学の基礎の基礎として尿素の合成をしてみます。まず尿素を別の物質にします。本来これは有機物なんですが…」


「良く分からないですね」


「うん、化学やってると分かると思うけど生物が作る化合物って簡単には作れないんだ。もしかしたら方法あるかもしれないけど、パンを合成するとか無理でしょ?」


「あ、はい」


「だから後回しになってしまう。だから有機と無機って本来生物が合成するものとそうじゃないものに分類できたんだけど、この尿素でできなくなるわけね。だからこの矛盾が生じてしまうわけで…」


「了解」


「んじゃ無視して先に行くよ尿素を200度で加熱するといろいろできる。これを分析して分類するとできるのがシアヌル酸。これを窒素などのガスで加熱し、急冷して捕集すると得られるのがシアン酸。シアン酸カリウムと塩化アンモニウム溶液を混ぜて加熱冷却で尿素が得られる。シユウ酸などで確かめられる。ただこれ尿素が出来たーってだけのものなので特に知ってると驚きが無いのだけど、安価に作る事が出来たら使えると思う」


「何にですか?」


「おしっこだもんね…、顔に塗るクリームとか、肥料とかね。ただし、そのままじゃダメだよ。その作り方は知らない見つけてー。肥料は硫酸アンモニムと尿素を使った時に多分良い点と悪い点両方にあると思うから調べておいて。1つ何故か?重大なの知ってるけど言わない。そろそろ私だけに頼らずにって思ってるから。正直言えば科学学院長みたいな事したいんだけど、そうも言ってられないのよとんでもなく忙しい…」

「後窒素使ったけど、あんまり良くないかも。これ高い温度なら水素あると反応するもんね。この場合問題が無いだけで、反応しにくい気体ってのも研究しておいて。空気の中にごく微量あるよ。微量すぎて今まで無視してきたけどね。ゴム管のおかげで以前に比べて気体の実験がしやすくなったから」


 どこかでひと段落つけて、本気で科学学院長にならないと。実業家にはなろうと思う。実はすべて領地日本に渡しても海外領地があるから余裕で大金持ちでかつ大領主なんだよね…。日本に残す領土と独立させる領土早く考えないと。大帝国を誰よりも否定してる私が大帝国作ってどうする?って思ってる。ローマを見て確信した。やっぱ大帝国駄目だ。軍事費が…。


 後大帝国より質が悪いのは飛び地の植民地。軍隊がすぐに向かえないから、駐屯軍隊がいる。これをそれぞれの植民地に派遣するんだぞ?ありえないわやっぱ植民地経営なんて。だがなイギリスの扱いが最高にむつかしい。アメリカ東海岸を独立させたら、イギリスを残す理由が全くない。


 なんとか強い親日で欧州を見張るための国創れないかな…。アメリカのとの関係を強固にすればできると思う。現代のイギリスもそこが大きい。欧州よりアメリカと仲が良いからな。イギリスはEUと距離があるから多分この戦略上手く行くんだ。ロシアのせいで孤立してるけど、北欧をイギリスと組ませると良いかも。後好き勝手やらせると面倒なので、従属的にイギリスと北欧でローマいつかせめよ。


 よしイギリス独立できるな。


 ついに天皇家から5人の子が来てくれた。うち2人は陛下の弟さんの息子と娘だ。なんと娘もよこしたのか。陛下の子も一人は娘、一人はもろ後継者候補だ。


「やあ皆さんいらっしゃい」


 なんか上手く話せない…。フランクに行くか。


「今日はお招きいただきありがとうございます」


 陛下何言ったんだー、皇太子何か敬ってくれてるぞ。


「今日はこれからの時代の帝王学というものやろうと思います。いずれは私が重視する科学と言う学問の生徒にもなってもらいます。ただ科学はこれまで様々な人に皆さんは教えて聞いてきたと思いますが、それらすべてぶち壊す可能性もあります。万物を解き明かす現時点では最高点の学問だと思ってるので、他の大半の学問ははっきり言ってまがい物です」


 ざわついてるな…。


「まあそっちは別の師に後でお願いします。ここでは私だけが教えらえるものを教えたいと思います。女性の人も大事ですよ。おそらく天皇家は後継者は男系だと思いますが、臨時的に女性天皇もありうると十分思っています。そのつもりでお願いします。いとこなどと結婚して子をなせば、女性天皇がそのまま子供を天皇にすることもできます。その時帝王学を教えるのは母が良いでしょう」

「まず失望するかもしれません」


「え?」


「陛下ともちょっとだけ話してるのですが、私は支配者が邪魔だと思っています。それは私が天皇に代わって天下を収めるという意味ではありません。私も支配者にはならないと考えております。古今東西良き政治の結論は民のためにまずなります。どんな本を読んでもその結論ばかりです。ですが、何故か支配者が邪魔なのは言いません」

「王の側近の知恵物などこの程度なのです。そこで王は自分のために民のための政治をするのです。しかも知恵物の本質にはまず気が付きません。自分を良き王と思い込むでしょう。ですが、王は子供に継がせます。これがさらに最悪です。民のためが嘘である証です。民のためは自分の統治を安定させるための都合の良い理由にすぎないのです」


「世襲は悪ですか?」


「王が支配者である限り悪ですね。ですが、これ賢い王は分かってるんですよ。それが中華で言う宰相や大臣の制度です。政治の最高責任者宰相を置いて、その宰相を助ける大臣たちもおく。王は彼らに助けてもらえばいいのです。ただね王は誰も言わないのですが、じゃ宰相以下だけがいれば良いんじゃない?と私は思ってしまいます」


 皆さん苦い顔に。


「まあ私はとんでもない悪臣かもしれませんね。それを承知でまだまだ話します。最後まで聞いて判断してください。ただ今日のところは途中までしか話せません。よってまだ陛下には言わないで下さいね。陛下には認めてもらってるのですが、私の考え斬新すぎて多分年寄りには対応できません。だから陛下にも話しませんって言いました。陛下は次世代に託すのを納得してました」

「新しい政治において王は何をするのか?私は王は王としているだけで良いと思っています。これを君臨すれど統治せずと言います。これを述べた王はいまだかって古今東西どこもいません。何故でしょうか?王は大半が民のためと口にはするが強欲な利己的なものばかりです。真に民のための政治を考えてる王は居ないのです」

「ただ私はまだ王の役割はあると思いますね。中国の法家で韓非子という書物があります。いずれ中国から取り寄せたいとは思っていますが、ここに王は臣下に顔色を読まれてはならないというのがあります。何故だか分かりますか?」


「分かりません」


「王の感情だけを忖度して政策を献策するからです。ある種のずるです。合理性をもって政策はなされるべきです。それを一時的なな個人の感情に合致するだけで意見を捻じ曲げるなどこれは奸臣のやる事です。と言いながら、これを利用するんですよ。王は意見を言わずに快と不快だけ献策に表明をします」

「不快の表明は最後の最後にもう一度考えろって熟考を促すんですよ。ですが、これ王が政を分かってないといけないですよね?だから王はただ出された政策をうなづいていればいいだけじゃないのです。意見を言う必要はないが政治を知ってる必要はあると思います。まあ他にもいろいろあるので忙しければやらなくも良いですけどね。ただ私はこの最後のやり取りすごく大事だと思っています」


「何故ですか?」


「君臨すれど統治せずの神髄は、歴史です。宰相大臣なんてのは一過性のアワのような連中です。ですが、王は血筋が脈々と残っていく日本の歴史そのものなのです。そこに王が重大な政策でどう考えていたのか?が後で残ると、歴史の重厚さが増すんですよ。これこそが王族が継承していく事を絶対の正義だとする武器なのです。むしろ継承は誉だともいえます。民はこぞって自国に王がいることを感謝すると確信しています」

「今日は以上です。科学班に科学について聞いてきてください」


 主に皇太子が答えてるけど、まあしゃないか…。いずれこの辺りも話していこう。


 無事洗脳計画が終った。これ嘘があるんだよね。なんでそんな事しなくちゃいけないの?ってわがまま言って良いんだよ。支配者の理もちゃんとあるんだよ。我慾を認めないって駄目なんだよ。はっきり言えば王族いらないんだよね…。これ私の我欲なのよ。崇高なものに仕立て上げて、使命感を持たせる詐欺なんだよね…。


 嘘は無いよ。ただそれ人間に出来るのか?なら苦痛だよ…。自分ならやりたくない。これは酷いなと思う。ただ現代の天皇が過去からいるのを見てみたいんだよね…。究極的に言えば、私は我欲を捨てれば、あのかわいそうな一族開放してやってほしいって思いもある。それができる歴史の分岐点にいる…。


 楽浪郡があっという間に決着ついた。本当の問題はそこからだった。暴走した韓わいをコントロールするのに難儀したそうだ。歴史上この後南下してなだれ込むから。なんとか統一地域としてまとまりたい。落ち着かせた後というかやや武力衝突になってしまったそうだ。この点はなるべく連れてきた韓わいには手を出させなかった。同民族で争いは良くない。


 捉えた漢人は敢えて処刑せずに漢に送り返した。ま船を使えばいろいろルートはある。ばれてもいいんだ。公孫氏とさえうまくやれば何もできないのは知ってる。同時進行で公孫氏と交渉したそうだ。とりあえずにらみ合いでコテンパンに小競り合いを制して、これで相互不可侵を結ぶ気になったようだ。


 本当は面倒だなと思ってたが、海を使った方が絶対に良い。海軍だけは数で決まらん。海軍は技術力の差が出やすい。同時進行で、なんとか韓わいの代表者を決めて、封建的な関係を結んだ。対漢、公孫氏で軍事を協力する以外はノータッチ。当然こっちへの干渉もなし。もしやぶったら攻め滅ぼすと脅しておいた。


 ただ様子見ておいた方が良いな。悪徳領主なら殺して直轄領にした方が良い。反乱の元がそういうことだからその点は見逃せない。南下してくるのが分かってるからだ。さあここからがやっかいだ。高句麗、扶余の追い出し作戦だ。後こっちの軍隊減らすために、公孫氏は信用できないと脅しておいた。これであっちの警戒に兵を割かないといけないのでブレーキになるはずだ。


 連絡を受けてすぐに2面作戦を計画した。多分海には弱いだろう。まあ実は弱くない。ただうちに比べて頑張れるような海軍国家ではない。意外と海強いんだ。理由は元は水の民族の末裔だからな。本当に日本と似てるが、満州の山の民と混血して、こうなっただけで、元はワイは水際民族だからな。ただ大した海の力持ってないんだ。


 この時代ポリネシアが多分最高点。後は、ローマが力業で強いだけ。たくさん乗せてオール漕いだらそりゃ早いだろう…。ツングースって水と相性が良い民族多い。寒いから漁業が大事だからな。わいはくと言われるのは、多分わいが混血した山の民族がはくだろうな。


 日本海側からと半島をわいを従属させた地域を北上することで内陸からで戦力を分散させる。当然扶余は後回しだ。扶余と高句麗は単純にわいはくではないと見てる。扶余はモンゴル系の部族と混血したか?文化接触したわいはくの一部の部族だと見てる。農耕民、山岳狩猟焼畑民、こういうわいはく集団のうえにのかった狩猟騎馬民族だと見てる。


 これおかしくはない。根っからの草原部族ってトルコぐらいじゃないか?と思う。皆山岳からバイカル湖やモンゴル高原に出てきたんだ。そのため騎馬上層部さえ追い出してしまえば支配しやすいのでは?と見ている。もちろんこれじゃもろ日本の東北地方と全く変わらない。ただステップよりましだ…。後この辺り戦前の日本が満州として工業化してたためその方向でもやりやすい。草原より水が豊富なんだ。


 王子たちがやってきた。


「やあこんにちは、今日は皇太子以外の皇族についてですかね」


「はて?」


 皇太子以外の王子が答えた。


「私は天皇の政治参加はいかがなものか?と言いましたが、皇族だとどうか?と思います。例えば引退した天皇陛下とか。ただね王子はなんらかの制約を設けるべきです。皇族から外れて臣下に下るなどです。万が一継承する王子が居なくなってしまったら特例で皇太子に戻せばいいので」


「何故ですか?」


「うーん、天皇候補に政治的失敗をしてほしくないんですよ。まずその人愛される王様になれませんよ。しかも政治って大半失敗します…」


「え、どうしてですか?」


「多くが納得するなんて一握りです。政治の大半はもっとひどくなるのを抑えてマシなものをやるだけです…、あえて言えば余程悪辣な政治でないと良いので、誰がやってもいい面もあります…」


「ああじゃ自分たち問題ないのでは?」


「世襲ですね。権力は腐敗すると覚えておいてください。長期間の継続によって権力を持つのが当たり前になると、権力欲に取りつかれて利己的に大半の人間がなります。宰相にもなれるかもしれませんが、基本専門部の大臣からでしょうね。その程度世襲王と比べたらてんで軽いものです」

「後ですね、貴族院と衆議院にわけようと思っています」


「衆議院って?」


「かなり後になりますが、天皇も含めて私たち領主は土地国と民に返却しようと思っています。当然私の家とかは残りますよ。その時名誉だけ残そうかなと貴族としてね。その他大勢の普通の民それらからも代表者を民に選ばせて政治参加させます。当然その人が宰相になるのもありです」


「なんと」


「まあ無茶苦茶先の話です。だから陛下には話していません。後他の領主には絶対話せない…。ただ最大領地の私が返却するので絶対従わせますよ。内乱になってもね。陛下とも話したのですが、何故封建制なんて面倒な過程をたどるのか?と中央集権がやりたいなら、意味がないと言われましたが、土地の問題をどうするのか?」

「ここが問題なんですよ。天皇陛下を支配者として全員の土地をまとめるとすごいやりやすいです。でもね、日本はまだ十分に広い開拓できる農地があります。これらを開拓するのに意欲を与えなくてはいけません。なのにどーせ天皇陛下のモノなんだからと熱心にやりません。農地を扱わないものが土地を持ってるのが問題なんですよ」

「このやり方はすぐに破綻して、かつ苦しくなって中途半端に開拓する土地の私有を認める法律を出して頓挫するでしょ。それに私つまらない政治なると分かってたら陛下に反乱しますよ?なんて不敬なとなりますが、私は民を思ってつまらん政治は許さないないって正義があります。反逆は反逆ですが、悪徳ではないです。中国ではこれを革命と正当化しています」

「もちろんしませんよ?陛下に正直に話して同意もらってるので」


「とんでもない人ですね…」


「はは、それぐらいがちょうど良いです。ただね、皆さんがまだ様々な文献を読んでないからです。中華のものなら大半が民のための政治です。儒教もやり方は真逆ですが、民の安寧みたいのを意識はしていますよ。孔子が現れた時代中華の戦国時代ですから。それを良くない状態だと思っていたのでしょうね。その他も皆民のためって前提から具体を話すって流れです」

「でも誰も宰相がやればいいので王様いらないって宰相は居ません。多分この人殺されます。私じゃ何故いうのか?と言うとどーせ陛下も朝廷もいずれ中華の政治の枠を頼るしかないんですよ。だから先回りしてかつその上を行くと思っています。そうだ科学の書庫は作ったのですが、その他もいりますね。書庫に入れておきます。皆さんならいつでも読みに来ていいです。あんまり誰でもだと盗まれると困りますからね」


「はっきり言って日本だからやれてると思っています。日本ってびっくりするほど後進国なんですよ。でもね、私が死ぬまでに世界一進んだ国になる未来を見せてあげます。とんでもない人はその時まで取っておきます」


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