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僧も連れてきた。何より広めるなら日本の中心に来た方が良いだろう。
「様々な苦しみがあるが、とりあえず一番重要なのは死じゃないかな。そこで死を受け入れられるのは執着からの解放だけなんだろうか?」
「例えばだよ料理はいろいろあるがすごく美味しいとか、そこそこ美味しいとかあるとする。仏陀の教えもとても素晴らしいかもしれないが、他にも死を受けれるのに違う心境の人もいるんじゃないか?となる。そこそこ旨い料理が別にあるのじゃないの?って話」
「すごくおいしいものを食べればいいのでは?」
「例えが料理だからね。料理は悟るのと違う。食べればシンプルにわかる。悟りがそんな単純なら誰もが悟ってる。できなければすべての意味を失う。目的は死を受け入れる事なのに悟れないからそこにたどり着けない。なら別の方法でたどり着けるならそっちにすれば?って話」
「だから死を受け入れてる人にその心境を聞く。それは多分執着からの解放による悟りとは限らない」
「いるのですか?」
「多分いる。私も仏陀が言うように苦行からの思考停止は否定的。これは四苦八苦の病に当たるものと変わらない。病気の苦しさで考えることが出来なくなって、もう死んでも良いやと。私も苦行は否定的だ。この苦行みたいになって死を恐れない人はかなりいる。仏陀と違えばいいってわけじゃない。その点苦行から逃げ出したダメな人と仏陀は言われてたそうだが、それを恐れずに多くの人に苦行の愚かさを説いたのは素晴らしいと思う」
「他にもある酒や麻薬。結局思考停止による死の受け入れってかなり良くない。こんなもの人に教えるものじゃない」
「仏陀は間違っていた、1つの方法に拘り過ぎだとか、そういう話じゃない。仏教は仏陀の方法で良い。だから仏教なんだから。でもいろんな過程があって、その視点にたって、仏教もその1つだって考えは受け入れられる?」
「実際見れば受け入れられますよ」
「君ら世界が狭いわ。死を受け入れた人は多くいても、後の人にその心境を伝えようと残した人は皆無なんだよ…。どうしても2つ生じる。こいつ本音か?と、もう1つは先ほど話したように苦行のように問題があるのじゃないか?ね。どうも君たちそんなのいるわけないって疑ってるわ」
「確かに仏陀は多くの言葉を残したよ。でも私は執着を捨てることができないよ。だから死は怖いよ…。そもそも生きてるそのものに執着するからね。言ってることは理解できるが感情がそう動かん。ある意味悟るってのがさっぱり分からん」
「ああいるわ、ごくごく一部の医者でうつる病気で自分の命を捨ててでも患者を直そうとする」
「他を救うってのは、我を否定してるって事じゃないですかね」
「空か、我も他も境界線の無きにか、そうなるとやはり空は世界のありようだと思えないな。あくまで人の心の話の気がするな。他者の苦しみをわが事のように受けいれて直そうとしてるのか。でもさこれ別に放置しても良くない?」
「うむ確かに、利他を見ると空に見えてしまうのかもしれません」
「もしかしたら仏教的な心境じゃないかもしれないね。後はここに苦行のような問題はないか?だな。まあ苦行は思考停止ってすぐわかる。この場合すぐわからない」
「意地悪じゃないのだけど、仏陀は子が死んだ母にあなただけじゃない皆もそうだと諦めなさいと子への命の執着を捨てさせたよね。で子への命の執着から、自分の命を顧みずに崖から落ちて子を抱えて守ったとして死んだとする。利他は間違いないが、これ根本的には仏陀が諦めなさいと語ったものとどう違うの?」
「確かに嫌な話ですね」
「まあこれ大乗だけなんだよ悩むのって、ちょっと大乗って利他を重視しすぎてる。私もどこか大乗的な発想があるだろうね。もやもやするもん。多分小乗は他者の死も受け入れてるのかと思う」
すべてがじわじわと進んでい行った。1年たたずに成果が表れる。当然だろう。今期はやばいんじゃないか?と冷害ってのは途中で分かる。じゃ何故今まで?冷害が出て当たり前だと思うと気張って見張ってるからだ。差がでたもんだから不平を言うわけだ。だが敢えて差をつけたのは分かる。そっちはわざと争いを誘ってるからだ。
だが他は違う。ちゃんと臣従の態度に大きな差があったからだ。いろいろな注文にケチをつけまくった相手はそれなりに対処した。その差だ。心当たりないのか?朝鮮でこんどこそ本当の意味の支配がはじまる。朝鮮は税を取ってない。直接支配地域は弁韓があるから。
甘いとなるが2重税は良いのだが、それが上乗せだと困るからだ。弁韓はそれは許してない。今までより軽いか?または残した支配者の税はその分減らしてある。ただ軍を一本化してないので給料だけ払って無税にはできない。降伏で受け入れ、支配者を殺す事で直轄地と割り振っていく。
そうなると最初に無条件で服従したところは無税だ。一番は民の都合だ。支配者の得手勝手な都合で不合理なら後でつぶすつもりだ。民の支持が厚い異民族の支配者は駐屯させるよりやすくつくと割り切ってる。いずれ大半はヘマをすると見てて全く問題視してない。通常はこっちがへまをしてつぶれるだろうがね。
異民族原住民の支配はものすごく甘々でやっていきたい。この時代って正反対の発想なので失敗が多いんだ。じゃ何故となると、根底で異民族からは収奪しか頭にないんだ…。その逆なんだよな。異民族の方が気を使うんだよな。面倒なのは朝廷と天皇だ。これをどう理解させるか…。だからもう次世代に期待してるんだ。
同族の馬鹿な支配者より、異族のまともな指導者の方がマシだ。中間を排除していく戦略だと言える。通常は悪い政治なんて現代なら滅多にない。だから選びにくいんだ。明確にあかんわこれって政治に溢れてるからねこの時代。王権ってのは根本的に民のための政治なんてできないのよ。儒教はそのへんがアホ。
後自分たちしかできない理由もある。本当は頑張れば今の落ち目の中国ならつぶせる。ただ後ちょっとすれば自己崩壊するのと、支配できない侵略なんてしたくもない。それだけ余裕の軍事力があるのがすべての理由。敢えて相手のへまをまつより先制攻撃の方が強いに決まってる。わざと全部不利な後出しにしてるんだ。圧倒的軍事力が無いとできない。
後各個撃破ですむ小勢力ばかりなので舐めプしてるんだけどね。
結局土地はだれのものか?になる。異民族、原住民の支配は面倒でもぐちゃぐちゃなやり方を使う。
異民族はわざわざまとまってるのを崩すのが嫌なんだ。そっちは中間搾取者とみなせない。民が不満を上げたら排除すればいいと思ってる。多分不満を上げると分かってるから適当に残してるんだ。ただの先送りだ。ローマがひどすぎた。薄い税と中央から派遣された地方監督官が大量の搾取をするんだ…。これはひどい。意外と税が薄くて驚いたら、からくりがあった。
後税を減らした分、兵隊を減らせばいい。従属してるんだから当たり前だ。いずれ治安維持にこれを向けさせて解散させたい。その後どうやって兵役を貸すか?ここになる。職業軍人は間違いなく作る。ただこれですべて賄うのは破綻する。常備兵ではなく徴兵なんだろうな。
通常指揮官を職業軍人にする。ただこのやり方良くない。特殊軍団を作りたい。末端に至るまで専門家。当然その分指揮官が減る。中国のように軍団の数を変えて調整するか?場合によっては、小軍団は職業軍人無しのリーダーを作る。そこから職業軍人への抜擢をすれば意欲もわくだろう。ただ確率的に。
数のメリットと武器の良さを両方組み合わせたい。こうすれば先端の武器は常に少数って体制を整えられる。すべて天皇の土地って体制が悪すぎた。確かに手っ取り早いが、後々問題を先送りしただけだった。あれを変えるつもりが無かったのもまた最低だ。悪いやり方で追加していって、最後に土地を中間管理者にそのまま奪われたんだ。くそ面倒なやり方をしてるのは、あのミスを犯さないためだ。
典型的な封建制だな。唯一の違いは、公共的な開発をどう扱うか?これだけ。軍隊は出させる。これは同盟国に近い。異民族との違いは、積極的にあっちは武力を取り上げていくようにしてる点。その点緩い。最終的に中間搾取者である領主は排除したい。そもそも中央集権が目的だから。
海外はすべて基本自領になる。最終的に全部日本に集めて、自分は政治家や私的な実業家になるとは思ってる。科学班を国家に負担させればいいし。今は寒冷化なので最低限でサービスでやってるが、技術指導は飴と対価を払ってもらうかもしれない。だって、他領を富ませる価値なんてないから…。