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おっし、ドリル上手く行った。後ボーリングもできたが、土の分析はまだ。どうしてこんな早かったというと、深い掘りはまだ出来ない…。深い堀の概要は話してある。ただごつい設備いるし、かつ浅堀りで出る場所知ってるんだよね。まずそこで見切り発車する。世界中に浅堀りでなんとかなるところある。日本なら新潟。ぐふふ確保してある。のんびりやってるが、4道将軍みたいなことやってる。
なんでどんどん行かないの?って言うと、兵が足りないんだよ。ずっと物部氏使うわけにはいかないし。早く九州の支配地域強固にしないと。そもそも食料足りてないんだよ。すぐに新潟行かせよ…。しばらく温泉とか井戸掘りしたかったけど、ボーリングによる調査の経験がマジの石油に触れないと分かるわけがない。
うーん簡単だと思ったからドリルにしたが、パーカッションも試すか。何ていうのかな。いざやってみるとドリルムズイ。見た目ドリルで穴ほるだけでしょ?だけど、深堀が中々ね…。どーせその時大掛かりな装置居るんだ。古いやり方大げさなのでやめたが、試してもいい。ロータリーはこの先も研究段階で続けよう。まあロータリー向きの油田もある。
でも同じあさ掘りならパーカッションの方が良い。土がやわい土地向き設備は工夫次第で小さくできる。上手く切り替えていこう。世界中の掘りやすいのを掘りつつ、ロータリーの完成を急ぐ。問題があるんだ。今回ドリルを手抜いた。硬い岩盤で掘る時の金属工夫当然しなくちゃいかん。それを先送りしたんだ。
これ悩むよ。将来この技術切り替えられるんだよ。ただ井戸掘りにはまだパーカッション残るんだよな。なら作って損にならない。
ビートの糖度がやっと砂糖が取れるレベルになった。20%あたりまで上がるらしいから。これを目安に頑張ってもらおう。とりあえず砂糖取ろう。その後家畜のえさだ。今までずっと家畜のえさだったが、これからはしぼりかすだ。異常な高級品だったが、これで現代のトロぐらいの価値になったかな?まあ分からん流通してからだ。ああ通貨つくらなんと…。
すぐに陛下に面会を申し出た。
「此度はなんじゃ?」
「通貨作りませんか?」
「いきなりだな」
「最低限食料が確保されるのと、収量が安定して増えれば農業以外に従事できる人が増えます。そうなるといつまでも物々交換と言うのは、後人が多く集まる土地ができるのも関係あります。大和ですよね」
「どーせ問題点がもあるんだろ?言うてみよ」
「銅、銀、金で作るのが良いと思うのですが、当然銅の価値を一番下げなくてはいけません。そうなると枚数いりますよね?」
「銅が無いか…」
「ええ、ただ私なら調達できます。通貨自体出来ればいろいろ儲けられるので、銅は無料で私が作りますよ?」
「おいおい」
「まあいろいろ儲けられるコツがあるんですよ」
「本当にいいのか?」
「はい、元々天皇陛下の名のもとに出したかっただけなんですよ。この問題は銅がきれた、天皇陛下駄目だなってなる事です。それをさせません。天皇の権威を上げる目的もあります」
「なんて忠義だ」
「論語読みましたね」
「忠義も良いところの一つか?」
「難しいですが、それを上手く扱えるか?は下のものと上のモノの互いの力でしょう。場合に寄りけりになります。どっちかと言えば親を大事にとかの孝の方が納得できますね」
「それ政治じゃないだろ…」
「ええそうじゃない方が孔子は言葉は光るんです…。さて大王様、こうやってちょくちょく個人的に対話ってあんまり良くないですね。私はちょっと朝廷には入れないです。ものすごく他に忙しいです。過去には戦場にもいってますからね…任せられない仕事がたんまりあります。本当は朝廷に参加したいのですが、おそらくうちの一族以外私についてこれないと思います。天皇陛下がついてこれるのは天皇陛下を通した方が良いものをなるべく選んでるからです」
「それぐらい多岐にわたります。それに数回話して感じたの陛下私にある程度好意的に接してくださると感じます」
「そうじゃな、お主の見解は衝撃を受けたよ。単純に中華の模倣ではないと分かる」
「実は中華が最終地点じゃないんですよ。0から始めるなら都合が良いので秦を土台にさせてもらってるだけです。ただその先は勘弁してください。次代の天皇陛下にみっちり伝えますから。なんて言えばいいのですかね、赤ん坊がハイハイ練習してから立ち上がるわけです。それをいきなり立ち上がれはダメなんですよ。段階に意味があるんですよ」
「ついていけないのはまだ耐えられますが、そこに不快感が混ざって否定的にみらえるともうたまらんです。うっとしいな能無しがと多分思います…」
「ではお主が宰相になって引っ張ればいいのではないか?」
「それなら他の臣下いない方が良いですね…、もしすべてをそこに注ぎ込むなら我慢できますが、他にもやることがあると、こいつらとのやり取り無くした方が早く進まない?って多分なります。そこでですね、今までずっと顔を合わせてきたうちの大和在住の一族のモノを一員に加えたいんですよ」
「そういう事か。確かにな神童と言えども折衝は大変か」
「さすがに神童って年じゃないですが、その通りです。私にとってこの国の政治より陛下の子供たちの教育の方が大事だと思っています。もっと言えば臣下の子供たちもまとめて何人か教育したいです」
「それ面白いな。お主の一族のモノに親しいものの子供を選んでおく」
「まず大枠だけ作って、朝廷って制度自体の機能を重視させるべきです。何ができるか?じゃなくて、どうやってできるかを作るのに時間をかけるべきです。これがしっかりしてくれば私もいずれ時間を作ります。特別枠でも良いので参加させてもらえると良いかなと」
「例えばですよ。大臣たちに議題を上げさせて、議論させます。最終的に宰相が判断して陛下に同意を求めます。そこでイマイチ理解できなかったら。後でとくとくと教えてもらいましょう。緊急でもない限りはその議題はそれまで先延ばしです。最終的には理解できなくてもいいです。重要か?聞いて何かと比較させてもいいです。陛下は大雑把に考えるのが良いかと」
「馬鹿にしてないか」
「いやその宰相陛下が出来たら選んでくださいよ」
「それ難しいぞ」
「ですよね、候補ぐらいは誰か別の人にやらせてもいいです。さすがに数人ぐらいは判断してください…。いずれは陛下が選ばなくてもいい制度考えます。ただ誰が裏で選んでいようが、任命は陛下がするのです。それこそが最大の仕事ではないかと。とりあえず大雑把にやるので、陛下頑張ってください。人手が足りないのは分かってるので、本来推挙する人や判断する人が別にいる方が望ましいですが、陛下も使うわけです」
「なるほど分かってきた。いきなり作り上げてもどーせ人がいないから。次世代に期待なんだな?」
「はい秦の始皇帝が素晴らしかったのは、小国だった秦自体が制度が全く同じだったんですよ。だから強かったのもがあります。祭祀は引き続き陛下の大事な仕事だと思いますが、どう考えても大和の地で日本国の政治をしてないですよね?」
「ああ文字通り0から作るんだな。最初から完ぺきなものを作ろうとしてしまってるができるわけがないと」
「はいその通りです」
「お主やはり神童じゃ、15歳になっていきなりそうなったわけじゃなかろう?その前から下地があるとしたら、神童以外言葉が無い」
「おほめいただき光栄です。そういえばもう1つ思い出したのですが陛下、日本の神話を作りませんか?中華にあるんですよね…」
「お主本当にいろいろやりすぎじゃ。でも面白い。それも伝えておく」
「出来たらそこで、天皇家の神話も伝わってるものおありますよね?最高神を天皇家の祖先神にして、天から降臨して日本国の支配者になったなんてやると権威がさらにあがるかと」
「嘘を書くのか?」
「いえいえ土台は伝わってるもので良いです。それをうまくちりばめて。嘘ではありません、やや改良しましょう」
「酷い言葉だが悪くない。考えておく」
新潟油田間に合った。土の柔らかそうな新潟はパーカッションで、秋田にロータリーは向ってもらう。要するに新潟はまだ掘らない。あそこどーせ染み出てるからな。世界各地の染み出てるのでとりあえず実験用の石油確保してある。秋田ややこしいんだよな。単純に蝦夷の地域ではない。
この辺りややこしい。シンプルに渡来が向かったのもあれば、蝦夷が稲作を受け入れたのもある。でもすべてこの寒冷化でぶち壊しになる。その間何してたのか?これが炭の分析で焼畑だと推測されてる。焼畑だとするともろ蝦夷だが、渡来も知らないわけじゃないと思うんだよな。
それに後の日本でも度々焼畑やってる。蝦夷だけが知ってるものじゃない。海外で頑張ろうと思ってる原住民との関係。これを日本で無視してどうするんだ?となるんだ。海外白人は本当にひどいからな…。あれは技術水準の差もあると思う。怖くない相手に気を遣うわけがないからな。
南北アメリカはひどかったが、ロシアも酷いんだよな。狩猟を否定的に扱うのは良くあるが、ロシアはその逆で酷い扱いしてた、過大なノルマ作って無理やり毛皮集めてた。これは分かる。食品としてじゃない。それは昔から極東では毛皮として狩猟をしてるんだ。その肉は食うだろうけどね。この場合代わりに農業をやれとならないわな。
それでも珍しいケースもあるなと昔見た覚えがある。