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「良彦様、徳丸様から物資が届いております」
またわんさか武器が送られてきた。徳丸様って漏洩恐れていたよな?ああそうかだからイギリスを取ったんだな。ここから外には広がらないようにだな。でもなちょっと事情が出来て上陸作戦必要なんだよな…。その事への返答はなかった。否定でもない。ローマの本気の城壁を見ておけと言われていて、交易で見た。
イギリスのは相手が野戦を選らんだから弱点を突いて勝てた。だがその規模でも真正面からは今の規模の大砲数台では難しい。あんなものじゃない。本気って奴が分かった。後から知ったから良いけど、多分勝って気を良くしてる自分たちにくぎを刺したんだろうな。徳丸様は一貫してローマを恐れている。
もしケルト同盟無しになら絶対に勝てない。手痛いダメージは与えられるが、国の規模が大きすぎる。これに堅牢な防御施設も加わった。徳丸様はローマの文明はすべて土木に傾くほど水準が高いと述べらえていた。まさにそうだ。ローマの本気は怖い。今も十分本気だ。だが船は大したことないのを自分も徳丸様も知ってるからそこをついてるだけ。
唯一怖いのが凪だが、これも外輪船でなんとかなる。空気抵抗があるので、凪では帆を片づける。そうするとばれてしまう。だがそれも分かってる。良いんだどーせまず勝つから。証拠は隠滅する。数人なら戻ってもかまわない。中で人が動かしてると思いこんで当たり前だ。恐怖で頭がおかしくなったんだなと片づけられるだろう…。
しかも後から追加で届いた。アメリカの整備のための技術者もこちらにも来た。さすがにこっちで作る計画はないが、アメリカだとどうなんだろうな。鉄を作る設備の風力が確か蒸気機関だよな。徳丸様そのあたりどう考えてるかまだよくわからない。
まあ捕虜は簡単に取れるけどな。皆船乗りなので分かる。殺すつもりなら放置するからな。ただ何故か?で捕虜が欲しいだけじゃない。万が一情報漏洩があったらいけないのですべて回収してるだけなんだ。徳丸様はそれなりには情報を取ってるが、拷問などはやめると伝わってる。交易で得られる以上の情報が果たして拷問してまであるのか?自分も疑問だ。後で反抗的になる方がやっかいだ。
今回の目玉は投擲爆弾2つか。対人と建物用だとか。武器としてじゃなくて、本来は鉱山などで使うようだ。アメリカに潤沢にあるのであんまり熱心にやってないな。連中価値が分かってるからその辺り強引に掘れないんだ。その辺り金属文化が無いアメリカと違う。石炭だけは掘ってる。ただこれも持ってくると危険だという理由からで。そのうちもっと増えてきたらもってこないと間に合わないだろう。
いずれ確かめてみるか。ローマの城壁は、穴をあけて鉱山用の爆弾を直接ぶち込まないとまず破壊できないと書いてある。投擲程度じゃ何発あれば傷がつくか?不明だそうだ。ただ無傷ではないそれだけの威力はある。問題はもったいない。それなら弱い部分に投げろとある。
不思議だろ?何故見てもないのに詳しいのか?と書いてある。心を読まれたか…。1つは秘密だが、もう1つは話せるローマの建材もっと良いものうちでも使ってて、その強度は徳丸様が良く知ってるからだそうだ。ちなみに穴あけてぶっ壊したのはやったからだと。
同意は無かったがこれから大陸にちょっかいかけるの否定はしてないんだな。防御施設への破壊武器なんてピンポイント過ぎる。迷っていたが戦略は決まった。本気のローマ城壁の都市はすべて避ける。あのレベルじゃなきゃ大砲と爆弾でぶっ壊す。とにかく籠城戦になるのは明白だからな。ああだからか、この機械大砲車だっけ…。
死にそうなら捨てて良いが。壊れたぐらいで捨てるなよってある。これもばれたらチョー困るらしい。だがそれより自分の命を心配してくれてる。ありがたいこったな。大砲を歩兵並みには少人数で早く動かす自動車らしい。徳丸様ローマの建築まじで高く評価してるな。全力だなこれ。やべー軽い気持ちで乱取り計画したのに。
イギリス堕とせて良い気になってたのは否定できない。決して本気じゃない施設じゃなかったが、あれが細かい拠点も全部だったら勝ってなかった…。そこまで詳しく書いてないぞ?何故分かったんだ。あの人本当に恐ろしいな。ずっと意識してなかったが、10代のガキなんだぞ。一度もそれで侮ったことはないけどな。
最初は当主の息子なのでそんな気も起きずに、それからもいろいろやってたら逆に10代のガキなの忘れていた。改めて思うと、あれは大人びてるだけじゃない。そういうのを超えてる。間違いなくあれが傑物ってやつなんだろう。陸には深く言及してないが、全世界の海を抑えるはできた気がする…。後は陸の帝国の支配圏の海を避けてるだけだ。それもすべて偽装交易でつながってる。
ローマの衰退を加速させるため、東のゲルマン民族への武器供与も悪くないとの話が合った。ただ連中後で敵になるので銃は絶対渡すなとはあったが。大陸への進出はやつらが敵になる時期だと話してた。ただ早まる可能性もあると。重大な帝国は3つとインドが落ちて1つ。後大陸中央の草原がややこしいと。この5つ。
戦線を同時に持つのは問題なので、片付いたら1つづ。それでこっちに手を貸せるかもとの話があり、それ次第で早まるようだ。ペルシャはやや落ちるとあったな。ローマの前のギリシャって欧州の帝国に滅ぼされて最盛期の領土面積じゃないのと、つぶれた後強化されたとの話もないので単純に領土の分だけ弱くなったと見てるらしい。
ただローマと渡り合ってるのも事実なので強国には間違いない。ローマが辺縁であまり強くないのは、遠征の限界だそうだ。ああこれか。駐屯軍だけじゃ弱いので派遣されてくるが、この軍費が馬鹿にできない。それを叩き潰したのか…。特に知りたい情報はないが、イギリスをどうするんだろうか?この中央の意図だけは知りたいな。
どう考えてもこれなんとかしたいが、めちゃ苦しいよな。なんともできなくなって衰退がはじまると徳丸様がおっしゃって、それで踏み切ったのもある。どうなんだろうな。なるほど東のゲルマンに手を貸すのは理にかなってるな。遠征の限界か。北方を東に行くと湾になるので、そこからなら海で助けることができる。一つの考えかもしれないな。
まてよ、この東の半島がすでにローマの勢力外だな。北欧とも仲がいいから、ここで情報を集めるか。後ペルシャ正式には王の部族が違うようだ。ややこしいな…。ほぼペルシャと変わらないらしいが、パルティア帝国だったかな。さてとおっぱじめるか。
「じゃいよいよ計画を話すよ」
ケルト侵攻軍の連中への褒美について話すが、こいつら一部の連中はそのまま支配者になってるんだよな。どうするんだ?自分の土地無理だろ?中部連中は、南部の北部を一部いただいた。これは分かる。なるべく南部から独立勢力が生まれればいいと思ってるのだが、すぐには無理か。ドーバー以外は関わらないでおこう。このままだとケルト同士で内戦もいずれはあるな。今は無理でも。
「ローマの本気の城壁を見たがあれは無理だ。自分たちの魔法でも無理だ」
今のところ連中には火器渡す気が無いので、魔法にしてある。もうちょっとまとまった集団にならないと当分無理だな。外敵がいると楽なんだよな…。じゃ外敵が居れば強いのか?と言うとそうでもない。確固たる1つの塊には負ける。今回自分たちが居なければまず勝てない。戦い見てて分かる。個々の兵士は強いんだがな。乱戦でも勝てる形にもっていってるだけだ。
そもそもローマが残してた財産を皆で分けたのでもう報酬終ってるんだよな…。何か知らなかったが、地方の長官って別途の税を取ってるらしい。良くこれで反乱起きなかったな…。支配が長いと違うらしいが、まさに中央部がそうだったな。これじゃ反乱するわ。
「そこで中途半端な防衛設備以下だけ狙う。以上が選び出したものだ。自分たちは交易してる連中に繋がりがあるので、沿岸の都市は大体把握してる。当然中途半端だと言ったが、自分たちの魔法じゃないととてもじゃないが無理だ強固な城壁だ。ただ本気の城壁を見たがなんだありゃ?あれを人間が作ったのがとても信じられない。ローマは強い。真正面から戦ってやる道理が無い。自分たちは卑怯上等だ」
ローマはゲルマン=ガリア政策として、連中の防御施設そのまま使ってる都市も多い。あの本気城壁全部は無理だよな…。中華の万里の長城とか函谷関ってもっとすごいらしいけどな。ただ建材がローマはすごいらしい。爆弾や大砲に強いらしい。徳丸様自ら実験してるからな。
ローマも長城があるのだが、片方は機能してなくて、もう片方は砦のようになんとかなった。中華のものは騎馬に備えたらしく。それでももっとすごいそうだ。砲兵部隊だとそれほどでもないな。これには訳がある。あの長大な城壁をこの高さで作ったローマにはほとほと頭が下がるが、一点だけ見ると、ローマの本気城塞都市ほどじゃない。
同じことを逆にしろと言われたらローマのすごさは分かるがな…。騎馬にはものすごく効果的だが、破壊を目的とした工兵だとむしろ途中の砦の方が厳しかったな。もし2重の砦が機能してたらすごいと思うが、片方が機能してなかったからな。ローマは短期間の工事と、イギリスの島だけに費やしたのはとてもすごいと思うが、中国の方が頭おかしいレベルなんだろうな。
おそらくだが、中国の騎馬民族への恐れに比べると小さかったのじゃないかな?と見てる。ようは、彼らを基準に作ったが、中国は多分過剰になってしまってる。彼らを超える基準なら容易に打ち破れるって事だ。過剰にやってなくてよかった。徳丸様な大げさに言わないからな。ここにきて分かった。決して大げさじゃない。その徳丸様がいかれてると言ってるのだから。
「基本海岸沿いには強固な城塞都市はない。ただ東に行った前線にはそこら中に要塞がある。しばらくはそこを避けるが、最終的にこの要塞を船で攻撃できるものはつぶそうと思う。これは皆参加しなくて良い。強固な城塞と多数の塀があるため略奪は無理。だがここを落とせば、ローマはブリテン島にはやってこれないその場合、西からまた船を運んでこないといけないためこの地を通るため迎え撃てばいい」
「現地で作る可能性もあるが、それも様子を見てまた攻撃すればいい。もう1つの利点は交易ルートになってる。この船を襲える可能性がある。最終目標はローマ軍をブリテン島に来れなくすること。まあ自分たちがやるので皆は略奪でも良い」
「船の事は任せよう」
真っ先につぶすのは、対岸の港町。ここ今は大した防御施設はない。だが新たな国境になった可能性があるためいずれ強固な城塞を築くはず。その前に叩く。
「自分たちは女と食料さえあればいい。後は好きにやってくれ」
どうしても船員は男ばかりになるためこの機会にどんどん連れてこよう。
まずは上陸する前に船を叩き壊す。これは簡単だ。大砲でぶち壊すだけで良い。
「うおーい一定時間が過ぎたらすぐに撤収するからそれは守ってくれよ。おいてくぞ?ローマは別の街に増援を呼ぶとうじゃうじゃと軍が寄ってくる。相手にしてられんから」
おそらく再上陸作戦があるんだろう。その船全部叩き壊してやる。連中まさかこっちから攻めてくるとは思わないだろう。船が見えてきたさて叩き潰すか。あらかた片づけた後海の近くの軍事施設に大砲を叩きこむ。後はそれほど立派ではない城塞をいくつか壊して上陸ルートを確保する。ただ海軍のモノしかないな。
ああ面倒だ陸軍とは戦わないといけないのか…。ただ駐屯が少ないかもしれない。この騒ぎでもあまり出てこない。常備兵は多分少ないな。大砲が届く建物はあらかたぶっ壊そう。なるべくここに人を住まわせたくない。あらかた壊したので上陸する。迎え撃たれてない。なるほど確かに怖いな…。
まずは鉄砲隊で先陣をいこう。ブリテンの連中に戦わせたいが、連中はこっちが有利になってから叩き込んだ方が良い。今回は逃げられても仕方ない。数が少ないので正確な情報は届かないだろう。やはり大砲の音がやんだからわらわらとわいてきた。ざんねんだったな。上陸用のモノ持ってきてるんだ。建物壊したいし城壁がまだあるからな。
銃撃と大砲を浴びせた後にブリテン連合が叩き込む。今回は市街地戦なので騎兵を連れてきてない。そもそも連中が得意な密集陣形が上手く出来てない。なおかつ塊にぶちこんでやったのでバラバラだ。数も少ないし、こっちの援護はこんなので良いだろう。後は狙撃に徹しよう。味方殺しになってしまうからな。
あらかた兵士は片付いたので、抵抗する男たちを殺して、女たちを奪いに行く。後は食料だ。おおーーすべて十分にそろった。
「うおーーいいーー引き上げるぞー」
部下にも連合の連中にしらせにいかせた。頼むからここで犯したりしないでくれよ。持って帰ってくれ。時間がねーんだよ。もう自分たちは乗り込んでいた。女たちが殴られて連れてこられてる。おお良いね防具とか武器とか持ってきてる。意外と良いもの選んでるねー。連中装備がしょぼいんだよ。精鋭に持たせたの大体こっちで用意したものだからな。
鉄砲部隊は持ってない。近接でがち戦う重装騎馬隊の連中。歩兵はろくな装備ないからな。剣もこっちがずいぶん用意したからな。なんで連中あれだけ高い金属加工出来て剣が充実してないんだ…。いずれ味方の調査もしないと不味いな。そもそも将来的には内戦になると見てるからな。いくつか問題がすでにある。
南部の連中に支配層のようにふるまってる北部の連中がいる。これ絶対氾濫起きる。南部の連中って中部と違ってローマの支配に慣れてるんだよな。自分たちに攻撃しないのは、ローマも善政ってわけじゃなかったからだけど、ローマよりひどくないか?北部の連中基本頭の中蛮族だからな。中部の連中はローマの支配を知ってるので、その辺り南部の連中に無茶しない。
折角穏便に片づけたのに、面倒だな。あくまで共通の敵は中部と北部にとってなんだ。南部の連中にとってローマは反抗する敵じゃないぞ?むしろそれお前らがなってるぞ。今から南部を懐柔するようにしていった方が良さそうだ。撤収して戻ってきた。
「おいおい頼むよ急いでくれよ危ないじゃないか」
「占領はしないのか?」
「しても良いけど絶対に助けないぞ?ローマに大陸で勝てるわけない。何度も言うが連中はあっちこっちに兵隊が居て優れた道を使って瞬時に集まるようになってるんだ。1つの都市の軍隊の規模で見たらダメだ。しかも今回城塞が中途半端だったからなんとかなったが。あれで本気城塞ならその間に集まってこっちが皆殺しだぞ。まあ国境以外そんな都市ほぼ無いけどさ」
ああこいつらとやるのやだな…。お前らローマにこてんこてんに負けて同盟してたんじゃないか…。こっちがお前らが勝てるように準備してやってるんだぞ。客観的に見てローマは強いぞ。ローマとガチで戦えてるゲルマンって連中どんなやつだらろうな。ケルトかゲールか分からんが先行の民族ってイマイチなのかな。
後でゲルマンに攻め入られると徳丸様が話してたしな。まあいいや、これで船員に家族が作れる。まあ自分はもういるからいらないけどさ。
最近この戦略のために大陸に近いチャネル諸島って所手に入れた。原住民もほとんどいなかったし。まあ少しいただけなので取り込んでしまった。この海峡2度とローマを通らせないようにしよう。
それからも海岸近くの都市はあっちこっち襲った。もうちょっと南に行くと城塞都市があるが、あっちはいかない。属州なのだががちがちのローマ人になってしまってるらしいので。強固な城塞と死ぬ気で俺らの町守るぞって兵士って質が悪い。北欧の連中も誘いたかったけど、連中が澄むと言ったら面倒なのでやめた。
実際殺されるのが落ちだが。万が一守り切ったら不味いんだよな。いずれ上陸して自分たちが占領するから。その後なら誘ってもいいな。今度は何十年でも待つ。子供たちの時代でも良い。もう純粋な日本人いなくなってるかも。
最終的に国境近くの海岸要塞船ぶっ壊して、大砲叩きこんできた。がさすがだあまり壊せなかった…。これはもうやめだ…。大砲が大量に持てるまでやめよう。本気要塞だ。一度試してみたかったしな。後は定期的につぶしてって形でやめたい。
「もう略奪はできないさすがに警戒される。やるならあんたたちだけでやってくれ。船も作れるだろ?」
「ああまあ約束は十分守られたな。良いだろう」
くそ偉そうに…。早く北に帰れよ。絶対に後で問題なるぞ。じわじわと懐柔してる。連中とは距離を置いた方が良い。大陸の属州でローマにあまり従ってない連中と船で協力体制を築いた。こいらの町は襲わなかった。何故か?と言うと、ローマ軍が安心してこちらの港を使うと思えないからだ。危ない連中じゃないが、気を使ってると分かる。
別に海軍が弱いわけじゃない。自分たちが世界最強なだけだ。ゲルマンもてこづってるし。何かあるんだろうな。あれか?遠征の限界か。ローマの実情が分かってきたが、中央からは命令だけで、基本反乱防止の駐留と辺境駐屯が多いんだよな。金か。確かに辺境だけじゃ金が賄えないな。広げれば広げるほど軍隊が増える。だが領地も増える。
ああそうか、あの河か。あれを超えられないのか。だから領地が増えないで駐屯の費用と争いだけ生じるのか。それでここがピークなのか。




