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 技術者たちに様々なものを蒸気機関やモーターを使って自動化を頼む。例えば糸巻きや機織り機とか。他にも考えられるものはいろいろ試してほしいと。


 馬車が完成したので早速蒸気機関を動力にした。以前欧州の自動車の発達に馬車が初期使われていたというのを思い出した。全部一気に作ろうとするからめんどくさい。馬車の方を発達させていけばまた載せ替えて試していけば良い。ゴムは使わない。まだまだ貴重すぎる。合成ゴムも考えないとなるが、有機化学がとにかくダメすぎる。


 試してみたが馬車はまだ良くない。むき出しの方が良い。ただフィードバックするものもある。馬車の土台自体は使える。全部取っ払ってから後から追加していこう。失敗した。最初から車部分を作る専門家を用意すべきだった。一輪車でも良いんだ。蒸気機関の専門家だけでチームを作ったのが不味かった…。これでちょっとは進むだろう。後小型のわりにパワーがって改良も必要だろうな。


 なんで急に力入れてるかというと農業用トラクターを作りたいんだ。寒冷化の目玉が、化学肥料と機械化だから。さらにテコ入れしよう。高圧によって水素と炭素が反応するから内部に鋼鉄を使うなと。たたらで言う刀のようなものだが、この時代本来刀はないが、うちで作っていたのでその説明ができた。炭素をふくまない軟鉄で内部をコーティングする。あとはひたすら全体の流れの調整あるのみ。


 なんかいいかなと思う面もある。これ科学とちとズレるかな。なんとなく技術者にはいってしまっても良いかな?ってのがある。ざっとは言ったが実際これを実現するのが技術者の良さなので。軟鉄鋼鉄なんて口だけなのでね。大事だとは思うけど。ただこれいろいろつながってるんだよな。この後高圧高熱の有機化学が発展するから。だからこの反応容器作りって滅茶苦茶重要なんだよな。


 上手く行ったらパルプとかやってほしい。高温って点で石油化学にも使えるし。


 機織り機大問題だ…。あれこの時代こんなレベルだっけ?手動機織り機がてんで進化してなかった。ああそうか普及に時間がかかったってあったな。清酒とかもそうだよな。歴史古いのに皆が飲むには広まらなかったよな。先端で地機か。参ったな最低高機ぐらいいってるかと思った。自分で織ってるわけじゃないからな…。あかん糸車も含めて先にこっち進化させよう。


 自動化実は気になってた。元の器械の進化の方が大事だと思う。それだけで無茶苦茶効率が上がる。向いてるものと向いてないものを考えよう…。送風は元々水車が自動化の一歩だからな。先にあっちやってたから。時計はな…。まあ電力村ならやってもいいか。電力村に時計無かったのか。あああれ農業用に作ったんだった…。


 工作やろうかな。補足したステンレス線を作ってもらう。くねくねとコイル状に巻く。堅いのでそれなりに。これに電池で電流を通す。赤熱する。


「これ理由分かる?」


「え?いきなりわからないです」


「これ大事だからね。以前話したオームの法則は抵抗値が関わるのだけど、これ金属によって違う。抵抗が高いから電気が流れにくいのと、線が細いから電気が流れにくい。これを水で考えると、圧力は強くかかってるが、細さと抵抗で圧力が高いままの水が流れてると考えてよ。これね熱と光に変わる事で電気が一部失われてるんだよ」

「これで2つのものが作れるのわかる?」


「うーんなんでしょうか?」


「暖房と照明」


「おおーー」


「中々すごいでしょ。ただね実用的なら抵抗だけじゃ決まらないんだよ。長持ちしないとね。いろんな素材で試してみて。ただ光の方は熱が伝わらなくてもいいから、抵抗実験じゃなく実用的ならガラス容器に封入した方が良い。酸素が邪魔なのと、別のもので反応があるかもしれないから真空にとりあえずはすると良いかもね。電気の照明が作れると良いね」


 あっさりと蒸気自動車が出来た。機織り機の理屈だな。自動化が向いてるんだ。車自体は前からあった。これが重要。歴史が長いからな。じゃ何故てこずっていたのか?大出力の機械しかなかったんだよな…。0から初めて小型のものを作ったから。最終的に前に進めば良いと僕が後押しして完成した。


 すでにノウハウが蓄積して、まともな鉄鋼技術さえあれば、容量に対して圧力を下げればほぼ問題が無い。この辺り当たり前なのだが、熱力学がこの技術とともに発展したからな。史実でもそれは同じだが、本当の意味で同時なんだよな。基礎土台がちゃんとできていたがそれが無かった。すぐに僕が助言した。大砲の経験があったので暴発への対処は案外早かったけど。


 人がすぐ近くに乗るので動く爆弾になってほしくない。低出力を心掛けて小型化した。そりゃ遅い。ただ狙いがあるんだ。基本トラクターにしか使うつもりが無い。モーターリーゼーションはすげー後で良い。後大砲を運ぶのに利用しようとした計画があるらしい、これはそのまま運用しよう。多分内燃機関なんてすぐ出来ない。


 何故あれすぐ出来たんだ?機構が複雑すぎる。基本はすべて教えたけどね。それを伝えていて、これちょっと無理かなと…。そこで蒸気自動車だ。パワーが足りないのは知ってた。ただ農作物の問題があるよな。黒い灰をまき散らすのか?参ったな。そもそも史実でも一時的に蒸気自動車があったんだ。その期間が短すぎただけで。


 とりあえず走る車はできた…。大砲車とトラクターだけ重点的にやってもらうか。馬の方が当分の間絶対早い。牛や馬で引く鋤作業と同等で良い…。


 ニクロム線がさっさとできた。科学班やったなーとならない…。


「いやー徳丸様がステンレス使ってましたからね」


「君らずるしたな」


「えへへ」


 こういう事らしい。また何か知ってる僕が使ったのだから、これがヒントになるとクロムの合金ばかりあたりをつけたんだ。クロム自体の抵抗値が高いからそこからヒントになるけど、早すぎて問い詰めたらやっぱりか。忖度科学者じゃダメだ。後ステンレス熱源って現代にもあるからこれでも十分な点とかね…。ただ引き続き続けてるし、光源も探してる。


 これな光源と熱源じゃ違うんだよな。だから対して抵抗の高くないタングステンが最高点なんだよな。暖房としての電気ヒーターって効率悪いから作るつもりはない。電気炉の発展につなげてくれればなと。科学班と合同だからな。光源は抵抗値をいくらしらべても答えにならないと思う。僕も面倒で放り投げてる面がある。どーせ電力村以外電力広げる気全くないし。


 機織り機と紡績機が完成した。ただ広める気はまだない。飛び杼を最初から備えたものにした。後は十分に改善する。飛び杼を最初から備えたのは、全体を作り直さなくてはいけないのが大変だったから。ただ高機が無かったので、シャトルとの連携がイマイチ把握できてなくて、ここが意外とネックになった。構造が違う上にまるで違う機構を取り付けたからだ。


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