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色が違うのもあるけど、灰持酒じゃなくて火持酒を造ってみた。これほとんど変わらないけど、見た目が違う。それに清酒と言うのは本来後者のもので、前者は地方にある地酒に近い。全国的な清酒ではない。簡単なので前者を先に作ったが後者を作って熟成しておいたのが出来上がったため、世界中の穀物が集まったので蒸留酒のラム酒なども含めて大王家に献上した。
いい加減ここまでやってるんだ重臣にしてほしい。だが、史実には意味がある。ずっと変わらないんだ。変わったのは物部氏、葛城氏、蘇我氏のように消えていくだけだ。減ることがあっても増えることはない。歴史はもう多分変わると見てるので、新しい制度で強引にねじ込んでやるか。頑張ってそれまで貢献しよう、藤原氏のように1強になる家だってあるんだから。
本当言えば寒冷化が始まれば、混乱に乗じて独力で支配可能だが、僕は傀儡政権は素晴らしいと思ってる。これはすごく批判されることが多いが、中国のような毎度毎度新しい政権ができるたびに全王朝を次々殺してしまうような事にならない。次にこれ下を挿げ替えればいいので、権力の自浄作用がものすごく高いんだ。
民度が上がれば選挙などで切るが、それまでどうしてもそうじゃない政治制度になる。その時を乗り切るのに、傀儡ほど優れた制度はない。かつ新しい民主制にも相性が良い。自然な形でトップを殺さずに政治制度を変えられる。
絹しか価値が無いかなと思って大半帆にしてしまっていたが、そろそろ余裕も出てきたので綿織物も作ってみた。寒冷化で寒くなるし、もちろんこれを住民に行き渡らせるには食料の余裕が無い。何とも言ってもこれを作ってるのは食料を作る農民だ。といっても耕作に向かない土地をなるべく使ってるけど。やせた土地に向く頑強な作物じゃないんだよな。肥料とか与えた方が良い。
だから実に中途半端で、余程余裕が無いと帆以外には無理。じゃ何故?暖かいを重視すると布団とか、防寒具として天皇家に献上できないかな?と思って。本当に貢献してると思うよ。絶対側近にのし上がるからな。
後またやってしまった…。ニトロセルロースを教えてしまった。ニトロ系は頑張ってほしいものだ。あれ問題があるけど、いろいろ固めたりすると自然発火とか抑えられる。その物質探すの大変だけどさ、それぐらいは頑張ってくれ。だけどさ、火薬作りで、硝酸と綿を混ぜるってどうなの?って思う。偶然こぼしちゃったーとかそういうのなら分かるが、これどうやって思いつたんだ?
この前駆体となる物質が良く燃えたのでヒントになったのかな。綿に硫酸も加えてみたこれも良く燃えた。その後、両方まぜたそれでできた。硫黄か?なんかこの次の過程は分かる。だがこの前の過程が偶然では?と思いたくなる。今となると有機物が効果あるのかな?と思ってしまうけど。それは初めての物質ができないと分からない。
自分でも焦ってると思う。もし19世紀の化学者集団抱えていたら待った。そうじゃないからね。さすがに後は任せる。どーせ未だと必要な有機化合物が足りてないからな…。
転炉が完成した。高炉の時の耐熱技術がいかさせたのと最大のポイントはあの傾ける炉について教えておいたからになる。ただし小さい…。いずれ転炉で作った大きいの作るんだ。とりあえずの需要と、後はこの炉作るのに少量生産の鋼鉄使ったからだ。今度からこれをたっぷり作れるんだ。
次の問題としてやがて海外から質の悪いリン含有が高いものに対応するため脱リン対応の転炉も開発する。後電気炉とかあるが、これは後でいいや…。電気の供給に大きな問題がある。飛行機で使いたいからアルミを作ってからだな。
さて問題は青銅製の武器が大量にある事だ。これに関してはまだ多少作る。鋼鉄の武器はものすごくのんびりやってもらう。これは産業用に主に使いたいからだ。これ以前問題になってて転炉適当で良いと言ってたけど、武器の生産を遅らせれば使い道すごくある。産業用途が武器より鋼鉄を必要とした。
これ高価で当たり前の武器と違って青銅じゃ丈夫さが大事な産業用には使えないし、高圧力とか問題がありすぎる。劣化してから鋼鉄製の武器に徐々に切り替えていけば良い。
余った青銅って、電気分解で分離できたはず。はずーと言うかかなり後の問題なので、その時までに試せば良い…。電力に余裕ができるまで保管しておいても良いし。銅はいくらでも使い道あるし、すずははんだで使える。両者ともいずれくる電気時代に生かせばいい。
聴診器を作った。これ簡単なのでやっておくべきだった。肺炎などが分かる。ペニシリンとセットだと思うと良いかな。すべての肺炎にきくわけじゃないが、ペニシリンを創ったら聴診器で判断できるのである程度救われる人がいるかもしれない。ただ実際肺炎の人の音を聞いてみないとな。今だと録音録画が無いのでそこは苦労だ。
蒸気自動車を作ろうと思う。史実でも確かあったはずだ。ただ内燃機関がさっさとできたため全く流行らなかった。産業革命科学革命、あの時代はやたらめったらいろんなものが進化した。そのペースは僕が協力すればある程度は可能だ。だが、もっと一部だけ早く加速したい。簡単に言えばかなり高度な技術と知識の積み重ねがいるものはすべて省いてる。そういったものはゆっくりやってる。
その一部に内燃機関は当たる。ただ原型が出来たら多分進まない。あれは原型も難易度もが高いし、かつその後の改良がたまらなく大変だ。そこに僕の知識は多分使えない。蒸気機関やモーターのようなシンプルなものじゃないんだ。モーターってラジコンを大きくしただけでできる。ただ、電気の方が問題で蒸気機関にした。
そして、エンジン以外は多分技術が流用できる。後何故蒸気機関車をやらないのか?なら2つある。大半は僕の土地じゃないからだ。そんな危ない場所に鉄の塊の線路は置けないし、敵対的な相手からは破壊もされるだろう。目的はブルトーザーやトラクターを作りたいんだ。後武器じゃないから、真似されてもかまわん。戦車につながるけどさ…。
やったーーこれは初めての歴史的な進歩かも?酸化還元を今まで酸素の反応としてたのを、イオンと似た反応だと科学班でまとめなおした。いやー僕がこれさぽってたんだよね。酸素の酸化還元が分かってりゃいいかって思って何も言わないで置いたのが良かった。ううだが多少引っ掛かる。イオンに似てる?いや酸化還元の方が歴史的には先だったような…。
70点ー、当然イオンを僕が先に教えちゃったので減点。もう1つは後からちゃんとこれを使って工業とかに応用できることね。これで追加10点ほどした。ごめん僕がすぐ思いつかない。そりゃ今すぐ工業で使うよ?ただそれ原理知らなくても使える。原理知ったから応用できた。これが欲しいんだ。誰にでもわかる成果。科学班なしには国がたちゆかないと皆が分かる成果が欲しいんだ。
元素としてモリブデン発見。これも大きいぞ。これ歴史的に早く発見出来たら多分できると思ってた。方法論として溶融電解が多くなってくるんだよね。そうなると難解になる。モリブデンはそれ使わないから。これ肥料として微妙元素で使える。後合金で使えるが、問題は鉄鉱に混ぜるには量が少ないんだよね。肥料も。化学実験程度は集まるけど。
必須元素だけど、地味なんだよね…。深刻な不足する病気でもあればな。多分あるのだろうが特異な人の病気だよな。現代でも聞いた事無いもん。
「モリブデン発見、酸化還元反応理論確率おめでとう。うれしいけど減点があるよ。何かわかる?」
「分かりません」
「うんま時間があれば考えてほしいが、今回は初めてなので答えを言う。今後こういう飛躍的な新しい発見があったら僕が100点満点を与えなかったから考えてほしい。モリブデンはあまり減点じゃない。これ比較的発見しやすい。だから今になってかって思いもある。ただそれでも自力で発見してくれたのはうれしい。問題は酸化還元だ。イオンについて整理した考えがすでにあった点と周期表だね」
「本来これらが出る前に酸化還元についてもっと突っ込んでるはずなんだ。その後整理されるだけになるが、その蓄積が無い。それらは同時に発展していくものだからね」
「本来?」
「ああ失言だ、恵みの書だ…。科学集団としてはもうちょっと足りないってのが分かるってだけね」
いろいろと時代がおかしくなってる。そこにどんな問題が?と言うと、この知識が無いと分からないぞ?ってのを先取りしてしまう。大砲がもう作られてるが大砲の狙いを定める微分関数に使う定数がまだ…。
「地動説のあれこれをやりたいけど、仮に正しいとするとおかしな事がいくつかある。その1つに自転でもおかしいんだけど公転はもっとおかしい。空にボールでも投げると置いてかれないのは何故?って話。自転はまだおいてかれるってのが回ってるだけだけど、公転はあらぬ方向とんでいくはずだからね」
「ごめん答え言ってしまう。何故ならこれ多分簡単には出てこないから。天文のデータがいろいろ出るの待ってた。でもどんなデータたまったらわかるのか?と考えるとちょっとね…。科学においてびっくりするような画期的な発見がこつこつやってたら見つかったってあるんだよ。これは多分そうじゃないね」
「重力って地球がものを引っ張る力が働いてる。だから常に物を上に投げたら下に落ちてくる」
「それ胡散臭いですね」
「うん…、科学にはこうするとうまく説明できるって思考法がある。これかなり危ないやり方で、検証こそが科学だと良く分かる思考法。検証しなきゃ神学論争と変わらん。ただね重力って小さすぎて計れないってのがある。地球ぐらい大きくなると目に見えた力になるけど、人間ぐらいじゃ何かを引っ張る力はない。一つだけ分かる方法がある。地球から外に出ればいい」
「どうなるんですか?」
「重力が消えて人が空をふわふわする。嘘みたいだけど本当の話。いずれ人が地球を離れたらわかるよ」
「太古の人はそこまで行ったんですか?」
「僕が知ってるのも伝わってる一つの伝説にすぎないからね。その辺りはうやむやに。ちなみにこれが何度も出てくる9.8の正体で、これを基に大砲などの落下予測をするからもろ戦争に使える。順序が逆で僕がこれ先に言ってしまったけどね。本来重力とは何か?分かってて調べた後の数字だから。真上に飛ばすとして高さ=(1/2)9.8時間2って感じかな」




