160
大腸菌の全ゲノムが決定された。早かったのか遅かったのか?なら何とも言えない。確実に最先端のシーケンサーによる現代よりは遅い。だが史実の同レベルの技術水準からすると問題ない。計画通りと言っていいだろう。ただ計算できない面がある。
以前もその事が問題になったが、コンピューターの発達が史実のDNA技術の発展より遅れてるからだ。だから正確には計算できない。まあ処理速度の遅いマシンだったが、著しく遅れなくてよかったってぐらいかな。
サンガー法は自動化にとても向いている。単純作業そのものだからである。早くコンピューター化したかった。ただいずれはサンガー法自体発展しなくてはいけないだろう。それはサンガー法じゃない。根本のDNAの塩基配列の決定方法を改良しなくてはいけないというわけだ。
今の方法は、読み取りたいスタートを決めてそこから順繰りに長くなっていく一本鎖をどんどん作っていくやり方だ。一番短いものと一番長いものとその間を検査すれば塩基配列の順番が決定するという具合だ。言ってみれば、鋳型となる元のDNAの一本鎖にどんどん長くなっていくクラゲの足のようなものが垂直に育っていく感じだ。
実際くっついてるわけじゃないが、後ろに行くほど長くなっていくのはイメージとしてはそんな感じだ。この時代だと説明しにくいが、音のボリュームを視覚的に見せる時の右肩あがりの棒グラフがそのイメージにぴったりだろう。
後は電気泳動によって短いものから長いものを電気的に列挙する。短いほうから塩基配列で4つに反応する蛍光物質を読んでいけばいいので、これが自動化が貢献するのがよく分かると思う。人力でこれ最初は読んでいたのかと思うほどだ。後、過去はここ放射性物質だったので危険性があった。
難しいのは古代遺物から得られるDNAを読み取る方法だ。これ断片化や歯抜けになってる事が多いらしい。この辺り工夫がいるらしい。この点は技術発展じゃない。読み取り側のセンスが必要になる。そのあたりはまあいずれ考えるべきテーマだろう。
ただDNAの単純な読み取りでもっとも即効性がある成果は人類の系譜だ。過去からある人種差別に対してでたらめをつぶせる。事実だった場合はどうするか?で差別をやめればいいだけだ。まずいわれもないでたらめを排除することはとても重要だ。
この方法を知ってるとナチスのやった事の無意味さに嫌になる部分がある。ものすごい労力と人命の犠牲がそこには関わっている。20世紀に発生したことだが、そのルーツはもっと古いものだ。今からやる価値は十分にある。
さて次にだが後はまあ短めと人類にとって有益な生物を適当に選んでほしい。私からは何もない。それより塩基配列決定なんてただの土台に過ぎない。家なら今コンクリを固めただけだ。機能分析こそが本当の生物学として意味のあるものだ。まあ間違っても次が人ではない。スタートしても決定自体は後になるだろう。
人類の系譜こそ塩基配列決定自体に意味があると書いたのはそこにある。ただ決定するだけがまずそれには重要なのだ。即効性と言う言葉もそれで分かるかと思う。
VTR自体は高性能なものが出来てる、だがTV放送が出来ない。と言うか意味がない。TVの受信機が高すぎるんだ。設置する家がないのにTV放送を始めても仕方がない。コストを考慮するとラジオで大体事足りてる。ただVTRだけが発達したためPCの前段階のオフィス用ワークステーションが実現できそうだ。
もう1つSEMが完成した。コンピューターとVTRの発達が大きい。これでついにウイルスをイラストじゃなくて立体的な映像で見る事が可能になる。
後以前から行ってきた大腸菌にインシュリン遺伝子を組み込みインシュリンを大量生産することに成功する。これは遺伝子を使った生物学の大きな貢献の1つじゃないかと思う。医療って本当に簡単に金になるとつくづく思う。死を天秤にするほどの病気なので金になるんだろうな。
水爆がおそらく上手くいくが、起爆用のプルトニウムがもったい無くて実験できない。やはり一発だけ原爆を作るのは心もとない。交渉に応じないときにどこか大きな都市に落とさなくてはいけない。ローマに落とせば手っ取り早いが、3すくみを理想としてるからローマは弱体化しすぎる。それに交渉する相手がいなくなってしまう。
そもそも重水素は原子炉の減衰材として使えるのでそれなりに備蓄されてる。ただもっと高濃度のものがいるのでさらに濃縮しないといけない。そこでまだプルトニウムが足りてないのであまり熱心にやってない。原理自体は単純なのでそれほど難しくない。
電気分解が代表的だが蒸留などもあり方法はいろいろある。最新の技術だと効率的なやり方があると思うがそれは発展してない。私が知らないのでそれは今後の皆の努力次第だろう。問題はそれなりにエネルギーがいる。核融合が出来れば循環的に集められるんだろうな。
液晶によるデジタルセグメントの電卓が完成する。今までどうしてたの?と言うとダイオードのデジタルセグメントでも全く問題がない。分かりやすく言えば一昔前のパチンコのデジタルになる。過去電卓でこれもあったのだろうか?このあたり技術の発展がちぐはぐなので史実とずれてる。
実験的に小作人と地主じゃない農業の形を作ってみる。雇い主と従業員と言う普通の会社のような関係にするのだ。日本の大規模農業が壊れてしまったのはこれがある。元々多くの国は農奴と地主と言う関係のところが多かった。この形を壊すため戦後改革したのだが、ここで細分化しすぎてまともな形の大規模農業がうまく発展しなかったんだ。
だから関係自体は日本は長らく広い土地を土台にした大規模農業が普通に存在したんだ。雇い方が悪かったんだ。まあ単純化してしまえば奴隷だな。大規模農業自体が日本に向かないわけじゃない。雇い方をちゃんとして、他の産業と同じようにすればいいんだ。
全く同じでなくていいが、少なくとも奴隷扱いじゃないのは確かだ。今はまだ解放したばかりなので自然に他の産業のようになることはないだろう。だが、いずれは変わってほしい。だがそれを加速する。強い農業のモデルを作りたい。
だがすべてそういった競争力を重視した農業じゃなくていい。そこで小規模な兼業と大規模な専業とに分けるんだ。農業だけで食っていくのは農奴を使うのじゃなければ簡単じゃないからだ。




