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参ったな、地図がいるな。僕が作った世界地図に船で使うなら緯度と経度がいる。そして、もっと精緻なものがいる。将来的には深さもいるが、これはまあそのうちだな。メルカトル図法だと問題があった気がする。何の問題だったかな。計算して誤差調整しなくちゃいけなかったはず。
大雑把な地図を渡して、精緻にしていってもらって、海岸線などは拡大地図も必要だな。そして、緯度と経度だ、時計がちょっと向上してきた。船と時計塔しか使ってない。民間で使わないからダメだよな。数作られないと技術が発展しにくいわ。外洋航海いつできるのか…。なんとなくガレオン級作るのためらってる。創っても無駄になるからね…。技術自体はそこそこ高まってるし多分資金さえあればできるが、外洋航海まだしたくない。
海外に向かう皆には話しておいた。自分たちのためにもなるから喜んで協力してくれる。やっぱ完成図はとりあえず地球儀にすることにして。あんまりくそでかいの嫌なので、場所ごとに拡大図を創ることにした。様々な数学上の問題が片付くまでは平面図は雑でいいや…。
ついにオーストラリアに到達。ニュージランドまで行ったら一旦ここで終わろう。外洋航海は危険すぎる。本当は外洋航海ちょっとしてる。あらかじめどこに島があって近いって知ってるから。僕の側からは外洋航海じゃない。だが船員たちは知らない。うーん、皆言ってるよな。何故知ってるの?って。彼らにもそろそろ。2つの伝説教えておこうかな…。嘘だけどさ。
でもさ先祖が神って人ばかりのこの時代に、ずいぶんマシなウソだと思うんだよな。ああ中国のなんちゃらの末裔ってのは結構いるな。自称が多いが…。実はオーストラリアよりインドの方がめんどくさい。危ないから海岸線を使わないといけないんだけど。他国だからな。上手く貿易関係ができていればいいのだが。
まだ焦ってないがインドいきたいんだよな。綿花が手に入ったので、一番の目的はなくなった。でも、坊さんと繋がりほしい。小乗の坊さん連れてきたかったけど、小乗もちょっとややこしいんだよな。仏は無理とか言い出してるんだよな。これはこれで面倒だよな。強引に台湾からフィリピンに行ったから、東南アジアルートものすごく地味なんだよな…。
10歳になった。いよいよ来たか。寒冷化の証拠が出た。父上たちと話し合おう。
「父上、爺様寒冷化やっと証拠を突き止めました」
「「なんだと?」」
「ここに資料があるのですが、この数年の温度変化になります。温度変化はこれで測りました。冷たさ暖かさによって変化するのを僕の下についてる科学班達によって確認済みです」
「うーん、これだけだとそうと言えるのか?」
「はい、どうやら今回の寒冷化が問題なのは、温暖化から急転直下で寒冷化になるからです。実は今は寒くありません。ですが、それは元が暖かすぎただけです。おそらく爺様も知らないと思うのですが、われら先祖達が大陸から来た時期がもっと寒いです。それほどにはならないでしょう。ですが、問題は寒冷化によって移住してきた移住者が温暖化で大量に増えた。これが問題なのです」
「数が多いから食えなくなる人間が多いって事か?」
「そういう事です」
「問題は、今はまだ暖かいって点だ。これもっと下がるのか?」
「はい、3女神の恵みです。ほぼ当たります。それに実際下がってきてるので対策を打っても良いとは思いませんか?何事もなければそれはそれでよしと。3女神の恵みといきなり言っても民には苦しいでしょう。それにこれ一族だけの秘密も多いので。そこで温度が下がってきてる事だけ伝えて、ここまま下がり続ける可能性が有るとして、万が一のために寒冷化の対策を打つので、信じてくれる人間だけで良いから協力してほしいとするのです。まだ深刻じゃないのでこの程度で大きな問題にはならないです」
「それにですね、いつか寒冷化が本格化する前におそらく米の冷害が出ます。その時すでに寒冷化対策した稲を植えていたら助かります。徐々にその範囲を増やしていきましょう。次になんといってもジャガイモ。もう広まってますが、これを寒冷化対策としてさらに寒さに強い作物として大々的に広げてください」
こうして寒冷化の兆候見えたことによる対策の第一弾が行われた。後は冷害の差が対策を打った農民とそうじゃないいう事を信じなかった農民で分かれればいい。ただ1年ぐらいは保存があるので助けてやろう。その後はいう事を聞かなかったら餓死で殺すつもりだ。問題は、これらが顕著な被害となっていよいよ倭国大乱が始まるときだ。その時は農業対策では間に合わない。他勢力との戦争だ。
そうだ餓死じゃなくて島流しにしてやろう。いう事聞かなくて失敗した奴は全員問答無用で領地没収の上島流しだ。当然だ、島に送るのにも開拓するのにも食料がいるんだぞ?




