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 小型のシンクロトロンが完成した。史実ではかなり大きなシンクロトロンが最初なのだが、これには背景がある。そのためそうじゃない今これを実現するのは良くないと考えて方向性を変えた。ただ現場からはやや不満の声があがった。


 そこで言い訳を用意することになった。んまー単純に金かけすぎるなと言いたいのだが、そこまでシンプルにするといろいろ問題がある。あまりそれを強くすると根本的に無駄が多いんだよな基礎科学研究って。応用は金につながりやすいが基礎なしに応用はあり得ない。


 そもそも最初に科学を軸にした国家を考えたのは真似しにくいからだ。一見知識のほうが情報だけなので真似しやすそうだが、それは下地があっての事だ。時代背景を考えて中国が失敗した理由がこれなんだ。基礎研究と高度な技術のずれが出てしまったんだ。


 金になるのを早くやりたいのでそこにつながる研究を突っ込み切らない。乖離した練丹術だけが空論として発達していく。ただこれ錬金術も危ういものがあるんだ。錬金術だけが何故成功したのか?ならそれはどうかと思う。それなら中東でも科学がもっと発達していたはずなんだ。


 錬金術の功績はとても有用な実験器具を多量に作り上げた点だと思う。後はそれに伴う実験操作。船と航海術の関係に似てる。これが単純に基礎理論にはなってないと思う。それらの土台をもってきた欧州で基礎理論が生まれてつながっていく。


 土台ができてない国家ではこの情報ってのがあまりやくにたたないんだ。応用知識ならすぐに吸収しようとするだろうが、そんな単純な知識はない。なおかつ常識の問題がある。これらもかなり大きい。


 んまー言い訳として、強集束シンクロトロン計画を話す。まあじゃそれ最初にやれよとなるが、だから小型にしたんだとなる。無駄になるからだ。だがまずシンクロトロンとサイクロトロンが理論が違う。その新しい理論による新しい装置を作れないとまずいんだ。


 その後その発展形を本格的にやればいい。って巨大施設が出来る国力増加の時間を稼ぐため先送りした…。あまり言いたくないがお前らこんな一般庶民からすればくそ役立たずな装置の金誰がうまく工面してやってるんだと言いたくなる。まあだから他国が真似簡単にできないの分かるんだけどね。


 AK48自動小銃が無茶苦茶世界に氾濫したのって、国家としての背景があまりいらないんだよな。真似しにくいってのはいろいろ考えている。いつかは真似されてもその間にすげー先に行ける自信がある。いつかは追い付かれる。だがその時まで有利な体制をいろいろ作ってしまう予定だ。


 その程度の時間は稼ぐ計画はもう動いてる。


 ただの先送りだがそれだけじゃないアイデアをきちんと与えた。これ磁場収束と円を回る磁場と2つの交互に配置すると弱集束ではなく強集束の加速器が誕生する。これ光の収束と似た理論なのだ。光も電磁波なので意外と似てるかもしれない。ただし光はレンズを使い磁場で収束するわけじゃない。


 後これだけ聞けばハイ出来上がりじゃないのでそこは工夫してほしい。だってすぐ出来てほしくないもん…。まずはこの理論が正しいか実験的な装置作らないとね。ただしいつまでもそれじゃ駄目だ。これそもそも高いエネルギーの加速器を作るための原理でその方向にいかないとあまり意味がない。


 シンクロトロン自体が巨大化電磁石を巨大化するだけなのを嫌った物理学者の思いからできてる。だがそれも結局巨大化してしまう。そこからこれ以上巨大化で進むのじゃないさらに高エネルギーを実現するための新しい理論と言うわけだ。


 ついに磁気テープによるコンピューターが完成した。ただまだICを作る機械は完成してない。それでもトランジスタ型でも十分初期コンピューターと比べるとコンパクトなんだ。どーせまだパソコンの時代じゃない。ICのモデル自体は出来てる。


 ただプリント方式によるものじゃない。基盤は出来てるからエッチング技術自体は完成してる。そうか集積率を下げれば今でもある程度可能かもしれない。原理だけの工業化は先送りした機械なら作れるかもしれない。開発部に話しておこう。


 早すぎんかとなるが、これが史実でも録音テープが出来てかなり早い時期にコンピューターの記憶装置にに利用されてる。録音テープ自体はちょっと前だからな。コンピューターの利用を決めてからが確かに早かったけどさ。後デジタルとアナログについてまとめてくれないかな。


 波形を直接取り込んでるから録音はガチアナログなんだよな。同じ記憶装置なのに面白いなと思う。レコードだとか装置自体が違うと分かりやすい。ただコンピューターで音声を取り込むとアナログデジタルどっちでも保存できるよな…。


 その点はCDやDVDが有名だな。デジタルはアナログに比べて音の中で落としてしまうデータがあると。


 少し悩みがある。ずっと言ってる事だが科学者たる本質と言うのは、応用技術が世のため人のため役に立つとかどうでも良いんだ。今は必要なのでそういう誘導をちょっと皆にしている。だが正直言ってもっとエゴイストが科学者には向いてるんだ。


 自分が興味ある様々な謎について知りたいに忠実であってくれればいいんだ。ギリシャと中国の失敗と言うのがこの2つに強く関係してる。中国は基礎理論をまともなのを作れなくてとんでもない水準の科学技術がありながら科学技術と認識できずに終わってしまった。


 後ギリシャは逆に理論ばかりに走って応用技術を理論に結び付けられなかった。もちろんギリシャの科学の芽生えのような知性は応用技術にも多数関係してる。だが中国の水準と比べればお粗末だ。いや実際はローマと比べないといかんのだが、ギリシャの延長がローマなので。


 ローマは土木技術はすごい高かったけどさ。高い生活に直結する技術は奪われるから戦争に強くないといけない。そして戦争を支えるために技術を使えばなお兵士たちに支持される。日本は刀や鎧には関心が高かったが、火縄銃で満足したのがよくなかったな。


 もちろん江戸時代のせいで発展しなかったんだけど。銃の本当にすごいのは発展性なんだ。なのに火縄銃がすごいと思い込んでいたからな。まあ火縄銃も中国の火槍が原形なのでそこからすればすごい高度な発展した武器なんだけどさ。


 すでにそこから考えても発展性が大きいのがぴんと来ないといけないのだが、サムライはそういう知恵がなさすぎるからな。技術者だけじゃダメなんだ。兵士がそれを支えてくれないと。刀とか本当にあかんわって分かるのは、数百年前の名刀が持てはされる点。


 鎧は権威だけらしいからそこはまともだけど。刀はまじで何百年前のが名刀としてもてはやされた。あれ技術的発展が止まってるんだわ。そしてそれらのすべての根底に知がある。こういう風にしなくてはいけない。だがこれは為政者としての私の考えで。


 実際は、科学者本人は知の探究者で十分。ただのエゴイストだといったのは、それを運用活用する側が考えればいいからだ。そういった純粋な科学がまだまだできない。常に私の側の都合をかなりの部分で押し付けてる。パラダイムを共有する集団にはなれてる。


 だがその根底で好き勝手研究してほしいんだ。意外とこれで成り立つ、何故か役に立つ研究をしたがる科学者が多いんだ。これは学生時代民間で研究者として働くことを計算してるのもあるかな?企業だと私の今の姿勢で全く問題ないからな。あああと授業があるが教授とかだと大学に対する公務員だと予算があるな。


 金の割り振りで不思議と役に立つ分野に人が増えるようにコントロールできるか。そう考えると意外とうまく私もやってるかも。ただな本当に私ってこういう研究しろって型にはめるケースがかなりを占めてるんだよな…。無駄を知ってるからね。


 ああこの研究面白いな。プラスミドを重点的にやっていたのでそこから発見されたのだけど、役に立つものを変化を激しくして進化速度を上げるってのをやるためにプラスミドを使っている。このケースを調べていた。ようはDNAだけでやると変化が遅くなるので、一部の小さな単位で済むDNAを外に出してプラスミドで独立させて変異速度を上げる。


 ただこれある機能があるとして、変異すれば破壊される恐れもある。これはどうやってるのかな。獲得遺伝はちょっと考えない。


 まあそれはおいておいて、窒素固定菌の窒素固定がプラスミドに遺伝子があるのが発見された。今この論文を読んでいた。いやまてよ、細菌だから失敗してもいいのかも。死ぬだけなので。実際ウイルスとか変異が激しすぎてダメ変異のせいで感染症の流行が低下するってあるんだよな。


 そのうち有用な変異が出来てきてまた流行が起きるってサイクルになってる。多細胞生物だと問題が多いがこれ単細胞生物ならそう問題じゃないかも。なおかつ1つの細胞内で複数の遺伝子を持ったプラスミドがあるんだろ。これは有用かもしれないな。


 そうそうプラスミドは遺伝子が他の細菌に移動するのが簡単なんだ。有利な変異を持った細菌が増殖する必要がないんだ。んで不利なものは死んでしまうので伝播する前に減少していく。これはかなり良いシステムかも。元々ベクターに適してるからクローン技術のため重点的に研究が始まったものだし。


 プラスミドが何故維持できるのか?は難しいんだよな。有利になる環境ならある特定のDNAだけ残して消えてしまえばいい。だがプラスミドってプラスミドって複数の核外DNAを一定数保持し続けるんだよな。そして、この維持って生存率が下がるってのが現代だと分かっている。


 じゃ何故?うん基本この手の無駄な機能って消えるんだよな。一応プラスミドパラドックスと言ってまあぱっと見これ不思議な謎だとすぐ分かるんだよな。


 そういえばプラスミドを持つ細菌は原核生物だった。これ核がない。むき出しのDNAになる。単純に核外DNAとしてしまったが、厳密には違うな。ただ今回指示をだしたわけじゃなく論文を読んでいただけなので雑に解釈してしまった。よく考えたら真核生物じゃないわ。


 そういえば生物学の分類にあまりお金かけてない。菌類とか抗生物質があるからある程度まとめてるが、DNAでひっくり返ってしまうから重要なものと大雑把なものでおさえてある。世界中から新種発見みたいのは全くやってない。そもそも農作物以外生物の観察に海外に派遣なんてしてないから。


 ファージの研究から電子顕微鏡で特異な構造をもったものが観察される。まだSEMの完成は長い。これは電子顕微鏡よりコンピューターの発達が必要になると思う。ある程度小型化しないと苦しいな。ゆえにスケッチを見たがイマイチぴんと来ない。


 そういえば写真撮影もできるはずなのだが、何故スケッチ?現場の事をあまり細かく聞いてられないからノータッチだけど、もちろん写真撮影されたウイルスは見た事がある。まだ写真の精度がよくないからかな?この手のはなかなかむつかしい。


 だってさ写真撮影が始まって意外とあの技術長いのよ。その間に電子顕微鏡が発達してしまったからな。おそらくだけど立体感を出すためじゃないか?と思ってる。あの有名なアポロの月着陸船に似た形状。あれって典型的なSEMによる映像で有名な奴なんだよな。


 見た目って点では圧倒的にSEMに分があるからな。まあこれ重要だと思うの分かるな。驚くような形状だからな。この小ささに何か人工物のような見た目だもんな。過去の研究での写真も添付してあるから確かにスケッチにしたのが分かる。これちょっと加工してないか?まあ基本間違っては無いから良いか。


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