表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/168

129

 電子顕微鏡の活用は生物学に大きな影響を与えたがウイルスを視覚的に見るのはとても大きかった。だがSEMの登場でもっと明確に見る事を感じる事が出来るだろう。存在するのは確信できたという感じだ。SEMの映像は立体的なんだ。これらと同時にウイルスの結晶化が出来た。


 ただタンパク質とか有機物が結晶化できるのは分かっていたが、生物が結晶化?で良く分からなったようだ。私もこれは思う。ウイルスは生き物なのか?がなんとも悩ましいことだ。


 葉緑体について様々な事を伝えて研究を開始したが、今回DNA染色によって葉緑体に核DNAとは違うDNAが存在することが分かった。これですでに発見されてるミトコンドリアと共に別系統の細胞が融合して現代の細胞が生まれた生まれたという仮説が誕生した。ただ順番的には葉緑体の元となった細胞がミトコンドリアより先に生まれたんだろうな。


 だって酸素過多となったなった太古の環境に適当した酸素を使う細胞としてミトコンドリアが生まれたと考えられるから。それに葉緑体の元になったシアノバクテリアがまだ現代も生きている。この生物すでに発見されてるが、まだこれが生きた化石であるのは分かってない。藻類の仲間だと考えられてるが、史実でもこれは後に別物なのが分かる。


 それなりに重要だが、私は今回の事伝えてない。細々した様々な発見が私の講義無しに論文となって提出されている。私の示唆はこれらの補足する細々した発見と組み合わさってやっと皆に理解される。私の中ではそれがすでに繋がってるが、今を生きる科学者達は私が話す事と細々した発見は別物で最終的に統合されて理屈となって繋がっていく。


 追加で面白い報告があった。葉緑体のDNAを電子顕微鏡で見たそうだ。構造がちょっと違って染色して見えるのは染色したってものでしかない。よりどんなものだと分かるには電子顕微鏡が有効である。特にこれは細胞内をみるためTEMが向いている。これはかなり大きい。まだ解像度が悪くて、写真映像が悪いので、何度も見てる研究者のスケッチも添えてあった。


 これは全く核DNAと構造が違う。うんこれじゃ光学顕微鏡じゃ良く分からないはずだ。なんかしみじみと電子顕微鏡で研究が進んだなってのが分かる。これは、生物学の加速器みたいなものだと思えるな。電子線って量子力学の研究の流れだしな。


 加速器いきなり巨大なものじゃなくて小型のもので当分研究しようかなと、小型のサイクロトロンを作る事にした。これシンクロトロンになるとすごい巨大化するんだよな…。何故いきなりシンクロトロンから作ろうかとしたかというと、サイクロトロンの研究ってそれほど長く続かなかったから。研究の発展性が確か弱かったんだよな。


 ただシンクロトロンを作る前段階になるかな?と思った。シンクロトロンが作られる前段階にサイクロトロンが作られてるので、やはり徐々に発展させるのが良いかなと。新原子発見するから結構大きな研究ではあるんだけどね。


「以前共産主義について話したと思うけど。こういったものが出てくる背景に歴史を単純に参考する姿勢がある。まあはじめの一歩としてはそれで良い。だがそういった考えは洗練させていくべきだ。歴史を洗練させて参考にする場合に重要な事は、歴史は様々なケースに分岐していく流れで、後から振り返った一本道の流れを歴史の勝者として良き方法論と単純にしてはならない」

「この考え方はお隣の中華と真逆の考えだ。あそこは歴史を単純に参考にしすぎる。その最たるものが儒教だ。古の周の政を絶対視する実に短絡的発想だ。中華は歴史を大事にする。これはこれで良い。だがその流れから一本道の歴史からそのままこれは良い選択をしたからだって参考にしすぎる」

「ただ言葉で言っても分かりにくいと思うので、こういうのはコンピューターが強いんだよな。分岐を実際形としてみると一本道の歴史に正解を見出す危険が多分わかる」


「では現時点ではどうすれば?」


「コンピューターは膨大な資料を自動的に処理するだけで、単純にまあ資料の数を減らして人力でやれば良いのでは?」


「まあそうですね…」


「情報処理の自動化を担当するコンピューターができるまでは、歴史の必然をこれまでの単純な一本道の結果から以外見出す方法論を確立するだけで良いんじゃないかな?特に軍事はこれとても重要だぞ?戦訓、戦史と言うものがあるからね」


 実際はこれは私は歴史の修正力と言う歴史の必然への批判になる。私がそれなのだが、私は微塵もそんなものどうでも良いと思ってる。別に歴史改変を意識してるわけじゃない。ただ歴史通りになるような修正力が存在するなんて頭が膿んでると思う。頭の固いご都合主義にすぎない。


 それが端的なのは、歴史ゲームのシミュレーションをやれば、それがどれだけ馬鹿馬鹿しいか分かるからだ。じゃ似た現象がリアルに生じると自分が感じるのは何故か?それは歴史の中で必然として些細な分岐に左右されない流れというものがあるからだ。ただそれさえも地域差がある。


 大きな流れの中で英雄たちが分岐を行うが、その人がいなければ別の人が行う程度のモノも多々ある。これは不可能だという天才の分岐点ってそうない。例えばレーニン、スターリンは左程重要じゃないが、マルクスはかなり重要だ。この差だろうな。逆に言えマルクスが共産主義革命という大きな流れを作ったともいえる。


 しかもだ、あれはもっと思考が洗練した時代では私の発想になるので馬鹿馬鹿しいとなる可能性もある。共産主義の根底に科学的だという思い込みがあったのがかなり大きいのだ。あんなもの科学でもなんでもない、さすがに宗教や信仰だというのはかわいそうなので、哲学レベルかな…。


 いつかどこかでできるとしたら、もっと後の時代なら相手にされなくて消えたかもしれないものだったかもしれないって話。果たしてその人は天才なのか…。小説としては天才的だと思うが、知恵ある教えとしてはつまらないものだと思うので天才とは言えない。ただマルクスがその後の革命家に比べて点を弄るとすべて破壊される一本道の歴史の流れだったと見ている。


 じゃロシア革命は必然だったのか?なら違うと思う。ちょこちょこ弄ればあれは崩壊すると思う。その点レーニンスターリンはそれなりには重要な点だと思う。ただマルクスの比じゃない。似た国家として中国がある。ロシアはどこか遅れた国だったのか?ならなんとも言い難いが、ちょっと王権が強すぎたと感じる。


 もっと言うと強い王権が愚策を繰り返した。ここだと思う。その点で中国とよく似ている。ロシア革命は共産主義革命というより、中国でたびたび起きる易姓革命とあまり変わりないと思う。度々起こるから必然なのか?と言うと似たような国家の日本が違うため、諸条件が違えば違うんだろう。島国と言う特殊性など。


 こういったものを無視してるから共産主義は科学とは言えないのだろう。歴史の中で中国ほど前の政権を徹底的に破壊する政権ってない。その割に儒教を重視するのであんまり変わらないのだが。イギリスが似てるが、血脈が繋がっている。そうやって考えると意図的に破壊するってそう無い。そのためロシア革命って結構世界的には偶発的だなと感じる。


 中国にはやたらと相性が良いんだ。インドとかそうつながりが無いが、あそこはたびたび外敵の侵入があるし、そもそもの歴史がアーリア人の侵攻から始まってるので、そういう流れなのかもしれない。中国は外敵も中国化するんだ。奇妙なほど。


 順調に工業化と農業の機械化が進んでいる。これは密接に絡んでいる。他にも農業の生産性向上もある。全体の生産性が上がれば一人当たりの生産性が上がる。同じ収穫高なら農業の余剰人員が増える。それらが工夫へと流れていく。元々技術水準は問題ないレベルにある。社会がそれらに追いついてなかった。


 じわじわと進んでいる。民の生活水準が上がると線路なども引きやすくなる。そうして鉄道が広がり、さらに物流の効率化に繋がり、様々な生産性が上がっていく。電気の普及も広がっている。銅線も当然生活水準が低いと奪われる。このまま進めば電車が可能になるな。2つの点で電車は有用。


 1つは、始動がスムーズ。蒸気は止めにくい。完全に止めるのがまず大変。自動車のクラッチのようにすれば動力と外すのも容易だろう。止める方法はいろいろあるが、それでも、モーターを止めるのは本当に簡単。この点内燃機関も似たところがある。スターターが電気なのは違いを良く表している。ゆえに短い駅の間隔に向いている。


 もう1つは、最高速度が蒸気では問題がある。そのうち限界が来てしまう。高速列車が作れない。特に今困ってないからって放置しておくと良くない。今現在広がってる中でも十分利用可能なので、その区間を走るための電車の開発を行っていきたい。スイッチが不便だというなら、都心を環状線のように別路線にして電車向いてる短間隔の駅の線路を作るのも良いだろう。


 DNAポリメラーゼによるDNAの複製の流れを示唆しておいた。これ自体はすでに発見されてるので、この亜種であるDNAプライマーゼによる複製開始などや、DNAに関わるって点で分解酵素などがある。分解酵素はなんのために存在するのか?これはさわりだけ話しておいた。だってこれは変なのは変だ。


 安定して存在するためにRNAじゃなくてDNAを遺伝物質に使っている生物は多い。なのに分解?これはアポトーシスのためにある。アポトーシスが様々な組織を作り出してるのは有名な話。ただまだアポトーシス現象やその意味が分かってないのでさわりだけになってしまったということになる。DNAの操作は様々な酵素によって制御されている。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ