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 25歳になった。もう特に焦るものはない。ただローマの失政に合わせてイギリスの対岸地域を占領してしまいたいので、最後の交渉に核を使いたいんだよな。 コンモドゥスこの皇帝の時期になる。まだかなりあるが、それでも核兵器を作る期間としては短いな。アメリカ異常だぞ。15年戦争と言われてるが、中国を絡めた年数になる。


 だからアメリカが参戦してマンハッタン計画が発動してならかなり後になる。7年、しかもだ私は出来たことを知ってるのが違う。これソ連が出来たと分かってやったらもっと早かった。暗中模索は無駄が多いんだろうな。しかも実験用の一発もあったはずだから。さらに未使用の1発も作って4発作ってるんだよな。


 そうだ洗濯機作ろう。ただし人力。ローテクからハイテク。何故か?と言うと、まず便利さを知る事が大切なんだ。電気って電気網を作らないといけないかなり面倒なのだ。だから一般庶民から洗濯機欲しいなって欲望が強く無くならないといけない、しかもだ、何倍も人力洗濯機より楽だというのが良い。


 人力洗濯機は洗濯を楽にするだけで、電気洗濯機は洗濯の間に別の事が出来るんだ。しかも人力洗濯機もかなり疲れる。重労働が労働になる程度だ。人力で便利さを知ったら電気洗濯機を作ってら高くても多分買うぞー。原理は回転の部分をモーター動力に変えるだけなので、一般庶民にもどう楽なのか?がすぐわかる。


 そして当然海外向けに差をつけるのに利用する。我が国の技術をポンポン海外に与えたくないんだよな。じわじわやる、その間にさらに上げていけば良いさ。


 そろそろ量子力学を再開しようと思う。皆が進めてくれたおかげで様々な事が進んだが、ちょっと行き詰ってる。そこでまだ伝えてない重要な事を伝える事にした。江崎ダイオードを伝えたので、トンネル効果は研究してくれたんだけどね。素粒子に進めないのが詰まってる原因かな。大規模な装置がちょっと作れてないからね。


 ただ考えてみると小規模な装置でやれる重要な実験がまだまだある。まずはスピンだ。銀を気体にするほど熱する。そこで飛び出してきた銀を磁石によって磁場が強い空間を通らせて写真乾板にぶち当てる。


「さて、綺麗に2極化するよね。ここから何が分かると思う?」


「え?」


「ああそうだね、ピンとこないだろうね。銀がもつ磁気がねもっとバラバラになっていいと思うんだよ。でも実際はNとSの二つの状態に極端に分かれてしまう。これは何故だと思う」


「ああなるほど、量子化に似てますね?」


「うん、離散した状態しか取れないってのはまさに量子化だね。ここからね、磁気の元になってる銀の電子が磁性と言うか磁気を帯びた性質で2つの状態しかとらないのが分かるんだよ。仮にこれをスピンと言う、コマの軸だと思えばいい。地球にたとえても良いかな?地球は磁気を帯びてるよね。それが北極南極から発せられる。実際はちょっとずれてると思ったけど細かいのは無視して」


「北極南極って実際はまだ到達はしてない理論上ですよね?」


「まーね、北極はすぐ行けるけど南極がキツイ。今やっと船が出来てきたから、南米の最南端言った事がある船員が言うには強烈な激しい風や波にさらされるそうだ。まるで南極にいくのにそういった悪環境の壁があるようにね。まあ潜水艦使えばこれなんとかなるけどね。たださ日本から潜水艦で南極はキツイ」


「脱線してますね」


「全くだ、ただ理論的には方位磁石が指し示すNS極のような点が地球にはあるのは分かると思う。2つの状態は、ちょうど地球が普通の状態と南北がひっくり返った状態の2つ取ると思ってほしい。コマと似てると言ったのは電子多分自転してる。んで地球みたいに極があって磁気が発生してる。コマの回転をスピンと言うからね」

「この語源は聞かないで…。いろいろ謎言語があるんだよ。欧州系の言語に近いものになる」


「やはり恵みの書に?」


「あまり詳しく言えないが、突っ込んで聞かないならさわりだけ。宗像に伝えられた伝承によると海から来たのだが、その元の場所は謎となってる。それが隣の中華ではないかもしれない。そんなところだ。いろいろ多種多様な言語がうちは理解する者たちがいるけど、恵みの書の謎言語は欧州系じゃないか?と言われててね」


 β崩壊で問題が起こった。運動エネルギーと質量の減少のつり合い。アインシュタインの方程式だと思う。あれが釣り合わなかった。史実でもあった事だけど、質量保存の法則がなりたないみたいなのも出てきた。何故?と言うとこれが量子力学はとにかく様々なそれまでの常識を無茶苦茶にしたからだ。


 これやっかいだな。あまりに論理が特異すぎて上手く筋道を立てられなくなってる。ただこれ解決された。反応しない中性の粒子が発生してるのでは?との仮説も出された。これが多分正解。だがこれを決定づけるのは無理だ。理由は史実でこれが発見されるのが30年後ぐらいだから。そりゃそうだ反応しない粒子を発見するんだから。


 多分これニュートリノだよな。急いでないので敢えて放置する。装置作ろうと思えば作れる。厄介なのは宇宙から照射されるニュートリノを見つける場合だ。これがスーパーカミオカンデだったと思う。実験室のニュートリノの発見はあんな大掛かりなものじゃなくてよかったと思うが、さすがにあれもこれもやるの面倒。


 きっかけは発見されたのでニュートリノ手を付けようとしてたが敢えてやめた。私の時代よりずっと前から世界中で工業的な巨大施設がわんさかつくられた。そういうのが充実してないのでその後スーパーカミオカンデとかも作りたいので、そういったものがすぐにできるような国力を上げないといけない。


 今ここで小規模な実験装置を作ってもその後続く大規模装置が作れないのでどーせいろいろ進まなくなるのが見えてる。行き詰りはとりあえず進みそうなので、その点のてこ入れはしなくていいので、この問題は敢えて進ませないでおこう。


「思考実験と言うやつだが、量子力学や相対論はこういうのが多くなる。量子状態のまま粒子を左右に打ち出したとする。片方を観測して量子状態を壊すと、もう片方も観測結果と何かしら関係があるか?」


「おかしな話ですね」


「うんおかしな話だと思う。ただこれ実験できる。提起した原子から左右に光を発射させるんだけど、まあこれ原子が特有の色があるのはしってるよね。2種類ぐらいあればよし、左右で色を分けるんだけど、この辺り観察の干渉によって量子状態を破壊しないように工夫してやれば多分できると思う」


「で、これ片方を観測して決定するとそれが影響するんですか?」


「結論から言うとする」


 なんで知ってるんだって野暮な事は言わないでくれるのはありがたい。そんな馬鹿なという顔が大半だ。うんこれアインシュタインがお化けのようだとわざと馬鹿にして話したものだからな。これパラドックスだと思ってた。そしたらそうなってしまったんだよな。


「まあどうしても急ぐわけじゃないから、盲信せずにいつか実験して確認してね。今回結論言ってしまったのは、ちょっと今行き詰ってるでしょ?だから強引に進めようかなと思ってね。本来なら君たちが自身でこんな馬鹿なって思考実験と実験をしてほしかったんだよね。それなら余程のことが無いと私は結論言わない」


 EPRって比較的早くに証明されたんだよな。


「今回は量子力学の新たな方向性についてになる。まだまだやる事はいっぱいあるけど、いずれ行き詰ると思う。理由は実験装置なんだ。これはごめん君らに金をふんだんに使ってあげられない事が原因となる。だから金がかからない口だけで何故行き詰るか?について話すと、2点、宇宙がまず1つ。もう1つは原子を衝突させる装置がもっと巨大化して出力を上げた方がよりいろんなことができる」

「宇宙は望遠鏡だけじゃない、宇宙からくる物質を測定することになる。光以外もって意味当然望遠鏡も大事になってくる。望遠鏡の巨大化もやってるけど、予算の関係で今はちょっと苦しい。お金だけじゃない、工業力が足りなくて巨大設備が簡単には作れないのも大きい」

「行き詰る先ってのは、もう気が付いてると思うけど原子は物質の最小単位じゃない」


「電子とか陽子や中性子ですよね?」


「そそ、これらはさらに小さくなる。じゃ原子ってでたらめだったのか?と言うとそうでもない。私達がこれまで扱ってきたのは化学エネルギーだと思う。この化学エネルギーは電子と深く関係するけど、陽子中性子は直接は関係しない。よって化学を扱ってるうちは原子を壊す必要が無いから陽子とか中性子なんてものは意味が無かった」

「同様にもっと巨大なエネルギーが作用するとそれらが関わってくる。宇宙は様々な高エネルギーな恒星などがあるからね。そういったものの残滓から奇妙な物質を発見することができる。まー望遠鏡だけじゃないからいろいろ工夫した装置を作って頑張ってくれ。どのみちいくつかは巨大装置が必要になるから行き詰るけどね」

「次の段階を素粒子と呼ぶ。さらに素の粒子って意味だね」


 耐震の報告書を呼んでいた。なるほどこれ科学だ。どっちかと言えば建築だから職人的かな?と思ったけど耐震はただ立てるだけじゃない。予想しないといけないのでかなり突っ込まないといけない。改めて引張強度とか圧縮強度とか調べてて鉄筋コンクリートの科学的な良さが説明されていた。


「皆に集まってもらったのは、これを読むと木材ってかなり良い建築素材なんだけど、最近はそうじゃない建築も増えてるよね?その辺りどう考えてる?」


「火に弱い?」


「軍事的には圧倒的にそれだけ軍事的施設もたっぷり建築組には作ってもらってるからね」


「水にも弱いんじゃないでしょか?」


「まあ治水とかだね、ただ木材を治水に使うって水門ぐらいじゃない?あることはあるけど、よほど重要な水路だけかと思う。言った通り水によって腐りやすいからね」

「ただ私はそう単純には見てない。鉄筋コンクリは鉄が高いけど、コンクリは安くない?」


「値段ですか?」


「そう中華とか昔は軍事的防壁土で作ってた。今でも小さな村とかだと土壁あるんじゃないかな。コンクリって建材の中じゃ多分土壁に一番近い。やや高価で丈夫な土壁だと思えばかなり良い建材だと思うよ。後は成型のしやすさとそれに伴う継ぎ目がほぼ無い点だろうね。この継ぎ目を含めたら木材の強度ってがくんと下がるからね」

「ただ実際はこういうのを科学的にとなると強度とかを数字に起こさないといけない。治金に比べてより科学だと思うのは、金属加工ってもろ化学の塊でしょ?それに比べて建築って一旦建築って枠組みから大工や土木業が持っていた経験則を科学的に捉えるって見方が大きいんだよ。経済を科学的に捉えるって意味で経済学に近いかも」

「ただまだ経済学って本格的じゃないね、これね問題もあってあんまりがちがちの科学にならない。まだ建築はがちがちな科学なんだよ。ど本命。だけど建築だけ専門で科学分野にしていいほど。単純に鉄やコンクリなどの素材の化学からの応用分野だとは思ってない。ただ敢えて科学とは言わないよ。建築学土木学で良いよ」


 無機化学の大きな発見で錯体がある。これを今論文を読んでる。錯体自体は以前から分かっていたが、この構造が問題だった。だが物理化学の発達によって電子の軌道と化学結合をまとめてみる常識が生まれたことで錯体の構造に対する理論が提唱された。ここから無機も有機のような構造を含めた化合物の世界に移っていく。


 ナノ粒子などが戦後のこの流れの代表例だろう。カーボンナノチューブは有機ではないか?ならあれは間違いなく無機物。ダイヤモンドと同じ炭素単体の物質だろう。ただ結晶なのか?ならそれはなんとも。ただ重要な物質に有機とのハイブリッドがある。シリコン化合物が有名かと。


 この無機も複雑な構造の物質への流れによって、有機と無機の区別がつかなくなってる部分もある。元々生物が作り出すって意味だったのが尿素合成によって崩れてしまったので、その区別が意味がなくなったのと、この新しい無機化学の流れによってますます意味がなくなってると言えるだろう。


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