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24歳になった。もう完全な大人だな。まあでも今更なので親しい間柄は徳丸で通してる。農業にはもう何の不安もない。今は農業の省力化に移っている。これ実は寒冷化にも重要。別に他の産業に従事しなくていい。少ない労力で食物が多く得られるのだから、不作でも人間がそれだけ余裕で養えるとなる。
ただそうやって労働者の調整はしてないので人は余る。それを他の産業に移していこうとなる。当然だろう。その省力化は他産業の発達で得られる技術力がもとになってるだから。進んでいるか?なら確実に進んでいるが、早く原爆造りたいなってのはまだまだ遠い。これについては大きな問題がある。民に金銭のたくわえが必要となる。余剰資金はとっくにある。
だがそれじゃ高価な工業製品は買えない。お金を貯めてもらわないと。それなりの地位の人にはどんどん買ってもらう予定だ。それだけの強い魅力がある。本来の史実で使っていたような工芸品のようなものと違う。本当に生活が楽になる機械に溢れているのだ。お金に余裕があったら買いたくなるだろう。
国民の底上げはまだ考えてない。十分な貯蓄がされないと困るし、かつそれをため込まれても困るんだ。大きな買い物をするためとそれによって生活が破綻してもらっては困る。それらを考えると高所得者や地位が高い人しか今は無理だ。プラ制のバケツとか頑張って作ってるから、こういう地味な高い技術のそれなりの値段を使うもので買ってほしい。
これだって木桶とかに比べると長持ちするんだ。そのせいでイマイチ回転が悪いんだよな。その分大量生産にまだ問題があるのでいろいろお金かかってるから多少高くしないといけない。消耗品ならすぐ売れるから安く売れるのだが。
工業の労働者は農業の省力化によって生じた余剰人口からきちんと増えてるが、彼らが消費者となるのはまだまだ。それがどういう意味か?作っても売れないんだ。この辺りが転換するポイントが国の工業力の成長がまともに計算できるようになるところだろう。それは原爆を作る下地になる。
考えてみればわかるが、国家に余裕が無いとまず軍事費として使えないんだ。しかもだ、原爆って必要が無い。だって日本そこまで切羽詰まってるわけじゃない。とんでもない強力な兵器がごろごろしてる。なのに作るのは、この時代に使えば間違いなく神の兵器になるからだ。
ある一つの兵器としてのゴールだと思う。21世紀そうなってないのは何故か?互いに原爆を持ったたため、別の戦いが始まったからだ。そっちの技術進化に行ってしまってる。だから21世紀で破壊力なら間違いなくゴールと言ってよい。とりあえず兵器開発について他国への優位について終着点だと言っていい。
後は、実際に落とす事で神の兵器と言う畏怖だけじゃない。さすがにそれは残酷すぎる。実際は全世界で規制する枠組みを作るためだ。ただこれ難しいとは思う。わが国だけ有する兵器を有してない国に対して開発や所有の規制をかける。身勝手だよな。でもある程度強いコントロールは可能だと確信してる。
みせなければ作れないは無い。理由はこれこそが重要なんだ。原子について学べばすぐに気が付くからだ。特に核融合は爆弾なら簡単だが、エネルギー利用は困難極まりない。利用する方法として爆弾の方が楽なんだから。だからこそ知識の拡散をどうしようか?そっちの方が悩むんだよな。それらが広まる前に強力な軍事国家が枠組みを作ってしまう。
航空機が完成したため、軍事利用と戦艦を空母と分けていこうと思う。あまりに大きな砲身の戦艦を作らないのと、それらを支える巨大な大きさも作らない。巨大さはすべて空母に向かう。後動力潜水艦を開発した。原子力はどうするか?だがこれは悩むな…。ただこれ平和利用と繋がるから核開発よりまずこっちやった方が良いような。
ただ実際の運用はまだしたくないな…。安全性が怖くてたまらない。動力が問題なのでこれらの開発はちんたらやりたい。創ってもあまり使いたくないじゃ金食い虫だから。原発と並行して進めよう。
透過型の電子顕微鏡が完成した。すごい仰々しい装置だ…。理由はこれ電子線を飛ばすのに真空にしなきゃならないんだよな…。中々試作機でも出来ないなと思ってたらここがネックになってたようだ。考えてみるとこれ真空管の中に試料をぶち込むんだもんな。以前スリットで使った電子に反応する蛍光版で撮影してる。後はこういうのを改良かな。
そして当然SEMに進まないと、これ案外簡単に行けるかも?と思ってる。ブラウン管作ったから走査線って発想がそう難しくない。SEMとTEMは役割が違う。ある程度透過するので、細胞など内部の構造が分かる。それに対してSEMは光学系の顕微鏡のように、光を目で見た像と近くなるので直感的に把握しやすい。
感覚的なものかっていうものじゃない。ウイルスとかすぐに見て判断できるからかなり便利だ。また電気系じゃないか?だがこれ生物が飛躍的に進む。かつ医学も飛躍的に進化する。ウイルスが土台にある医学とそうじゃない医学じゃ大違いだ。生物がやっぱ一番これで大きな影響を受けるだろうな。
ただSEMって電気の発達がかなり大きいな。真空管からブラウン管はさらに発展したものだからな。生物学の発展に電気はかなり大きい。それに医療もX線以外の透過式の装置いるだろうしな。電気の発達がものすごく大事だな。
後以前話した電磁式レンズってのが実現したのがすごいな。これがかなめだよな。いや実際今までかかったのは真空装置が大掛かりすぎたからなんだけどな。装置としては出来てなかったが、レンズ自体は以前に出来たから。電子線を曲げる事でレンズで光が屈折するようのと似た働きをする。だからレンズってのは言葉が微妙だが、働きはまさにレンズなんだよな。
電磁力を使って電子線を曲げるって原理を伝えただけなので、全体として真空管のように作らないといけないは伝えてなかった。多分思い出せば思い出していたが、放置してたのにこれまあ思いつてくれてありがとうだ…。
熊子から連絡があった。厄介な事になったな。董卓が別系統の劉一族を探してきて皇帝に仕立てた。まあこれは計算通り。だがこんな怪しげなものを朝廷として支えてるんだよな。これは計算外だ。そして不味いなとなったのは、こっちの皇帝を否定し始めた。お前らちょっと前までその皇帝崇めていただろ…。
こんなからめ手を使ってくるとは、てっきりこっちの皇帝を取り返そうと軍を派遣するか?と考えていた。後は董卓が無理やり据えた皇帝に反発するグループがいて当然だと思ってた。これは清流派って連中が武力を持ったのは追い出されて、文官は殺されたな…。いやそれでも取り返そうとしないか?
ちんたらやろうと思ってたら、これは時限的なものになったな。時間がたつほど正統として認められてしまう。すぐにでも戦争して勝てるんだけど、内政をやりたいってのが黄巾党の方針なんだよな。数は減らしたが、機能するだけの機械化部隊は残してあるし、今後最先端のサーモリック弾や飛行機をいつでも投入できる。
連絡取り合ってやってしまった方が良いかな。日本の場合何代も前の血統は天皇を名乗れない。漢はそういうの無いのかな。劉備も最後は漢王朝を名乗ってたし。どちらにしろ適当な皇帝でまともな統治もできない董卓の元でこっちを非主流派的に扱う朝廷が機能してしまうなんてな。これはまあ本当に末期だな…。
以前から開発していたマイクロ波発生装置を使ったレーダーのようなものが完成した。後はこれ軍事用にレーダーとして開発していく。今回やっていたのはレーダーの原理だ。短い波長の電磁波を飛ばして、跳ね返ってきた電磁波を解析して離れた場所の物体の存在を把握する実験。
これ動いてると戦艦だとかすぐにわかる。今は分かってる静止した物体に当ててその解析をしているだけなので、軍事に特化した形で敵兵器の発見という目的にあう形にしなくてはいけない。ただほぼ原形はできてしまった気がする。
奥さんに任せていたアクリル繊維が完成した。これそもそも難易度が高いってわけじゃない。高い温度とかいろいろ難易度の高い有機系の合成って多々ある。大雑把に伝えておいた。これの難しいのは、過去作られた繊維の派生じゃない。根本から系統の違う面白い繊維だ。だから奥さんに統括させた。
ただこれ出来たらものすごく使える。セーターなどに相性が良い。合成繊維のセーターって無茶苦茶安いんだ。まあまだ大量生産できないから安くならないけど。ただ私はあんまり暖房とか使ってほしくない。省エネでいくつもりだ。服が日本は保温性が悪すぎる。これは様々な視点で和服は南国の服だと言われてる。
日本人は渤海当たりの住人なので寒いはずなのだが、おそらく日本の国土で発達したんだろうな。夏のための服なんだよな…。ただ作りが中華の辺りは皆似てる。だからそこから夏の服が発展したのが和服なんだろうな。だが冬には酷い服なんだ。家の創り、副など工夫するだけでもっともっと暖房を節約できる。
夏は洋服は大体熱いから、和服に着替えればいいんだ。涼しい洋服もあるからそれにするか?とにかく夏もスーツとかあのあほな服はやめてほしいわ。
あんまり名前残さないけど、これは大々的に残す。科学的にというか、記録としてちらっと後で見つかるように残しておく。天皇家貢献したってしておきた。天皇家は生物学とかちらほら現代日本でもいろいろやってるので、あいうのをもっとグレードアップしておく。そもそもこの時代知識階層が限られるので、天皇家も政治と離れるなら重要な科学者の一人だ。
元々臣籍降下とかで無駄な兄弟が源氏とかの源流だからな…。軍人も良いが明治程切羽詰まった政権じゃないから科学者で良いわ。