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台湾や琉球からそれなりになんとかなったと話がきた。原住民とあまり争わないようにって言おうとしたが言わなかった。よく考えたら日本国でもそれがまだアイヌではないが北海道にも蝦夷との間にある。そして、他勢力の中で中国の別の地方だったものもたくさんいる。これがじつにやっかいだ。漢初期にわたってきてるので、秦の併合時の民族意識がある。
倭人と言うベースはあるが、倭人は先進文明を大陸から手に入れたがその元が中国の関係を引きづる。吉野ヶ里のある平野全体がそうだとは言わない。根拠はある。でも一部文化を持ってきた集団は南部の集団なんじゃないか?と見ている。まさに徐福伝説だ。根拠はこれだけの人口を船であんな危ないルートで無理だ。
僕たちの北九州は明らかに後から古墳時代に向けて上書きされてる。草原文化と繋がってる。おそらく扶余と近い集団だろう。鹿児島辺りはまた謎の集団だ。あそこは後の時代でも方言が別言語音もおかしというとんでもない集団だ。この状態で原住民がどたらとなかなか言いにくい。もっと文明レベルがあがったら言おう。
苦労させてるから言えないんだ。以前から進めていた北海道での牧畜もうまくいきだしてる。問題は原アイヌだろうな狩猟民族と牧畜民はものすごく相性が悪い。となりのモンゴルアムール集団のように狩猟をしながら牧畜をすると相性が良いが、別の集団に分かれてると家畜を狩ってしまうんだ。今はなんとかそうなってないが、いずれ原アイヌと何かしらの交渉をしないと。もっと後にしたい先ほどの事もあるが原住民への柔らかい対応をするほどの余裕が無い。
後今は別地域からの米でなんとかなってるが、寒冷化でやばくなったら、今育ってるその他の穀物だけになる。それを不満に思うかな?まあその辺り不満が出てないのは、コメへの異常な執着がまだないからだろう。倭人は特殊だが、それでも多くの米文化の民族はこの時代基本雑穀栽培なんだ。倭人がちょっと異常ってのがある。
その倭人もこの時代はまだ後の時代ほど米の偏りが無い。ちょっと危険だが、東北の別勢力に、我が家の品種改良した寒冷稲を与えるか。これによって実験もできるし、かつもしかしたらこれで寒冷化でも上手くいけば、食料を交換してもらえるかもしれない。後楽浪郡の言語を学んでいた人たちが帰ってきて漢語を使える人をもっと数多く育てている。これは楽しみだ。
何かめどが立ってきた。こうなるとxでーまでに間ができるので余分な事をしたくなる。保険だ。今までが絶対必須の最低限なら、役に立てばいいなぐらいののんきな計画になる。日本南北拡大化計画になる。だが僕はせいぜい日本を中心とした領土は南は台湾、北はカムチャッカだけで良い。
僕の考えでは、どうしても現地での独立戦争が起きるのが見えている。飛び地はダメ。だからカムチャッカ、台湾を意識してるんだ。海も日本を中心とした円を描くようにと考えている。それ以外は港をつなぐ部分支配だ。独立をさせない。もう1つ考えてるのは資源地域を抑える。
これは、取り出す人間が居ないんだから作るしかない。だから送り込むしかない。この場合将来万が一人が広がってしまったら、かなり友好的な独立をさせる。これを無理に織差つけるのは苦しい。ようは資源を抑えられると苦しい未来があるので、敵対しないだけましって資源国を作るしかないと思ってる。
これには他にも理由がある。重要な地域なのでふんだんに先端技術を開放するつもりだからだ。独立を恐れて手を緩めては他の国に取られてしまう。それなら敵対しないだけましの独立国を容認した方が良い。植民地経営の最大の問題は、飛び地での独立勢力を押さえつけるのが大きな無駄だからだ。
カムチャッカを北上して、アラスカやその下のカルフォルニアまでつなぐ海岸国を繋げてもいいかもしれない。だがどちらにしろそれはカルフォルニアが先で間は後だ。理由は、この目的が寒冷化対策にあるからだ。ただし、南は人がいるので、フィリピンぐらいはとってもいいかな?と思ってる。円状の海洋圏を創れる。フィリピンからが問題。パプアは意外と人が居る。ここをどう扱うか?が重要。
ただ飛び地でも海は悪くない。だからパプアは適度に、オーストリアを最終目的地とする。その後の今の拡散は現地人となるべく友好的にとなる。
南はフィリピンから領土的拡散で、ベトナムからは交易重視の指針で行く。北はカルフォルニアに拠点を作って、その間は交易重視で、時代を経るごとに間を領土的拡散にする。ただし間ができる前にカルフォルニアが独立を目指したら、友好的になるようにそのままさせる。資源目的の飛び地は独立OKで、日本を円とした拡大は海を領土と見立てて確実に領土にする。
「父上寒冷化は暖かさを測定するものを作ったので、いつかはいずれ分かります。それでやる事はすべてやったので、ついでにさらにやらんでも良いけどやっておいた方が良いって話します。台湾から南の航路として、中華の大陸を南下する航路と台湾の下にちょっと大きな島があるのでそこへの航路を安全に航海できるように探索します」
「大丈夫なのか?」
「ええと、それなりに近いんですよ。だからちょっとづつ見つからないかな?って調べては戻ってくればいいかと思います。焦る必要はないです。ちょっと危険なので避けていたのですが、難易度からすればそこまで徹底して避ける必要はないか?と。後ですね、北はそんな難しい航路じゃないです」
「北?」
「ああ世界地図見たでしょ?」
「海沿いに北上するとちょっと離れた東にまた大陸があるんですよ。そこを南下すればかなり良い土地にたどり着きます。こちらは海沿いなので全然難しくないです。ただ距離が長いので、途中で拠点となる場所を作った方が良いです。後冬は全く移動できません。そもそもすでに手を付けてる本土の北の島でさえ北端は氷が飛んできます」
「それでね、航路だけ見つけて軽い拠点だけ作るだけにしておきます。いずれ寒冷化が確実になったら皆に話して危機をあおりましょう。初期のうちは突然温度下がりません。その間に移動した方が良いです」
「うーん」
「恵みと言いたいのですが、温暖化も寒冷化も普通にある事なんです。人が生きてる間には滅多に経験できないだけで。突発的なものもありますが、それと今回物は別です。そこはややこしいので恵みですと答えさせてください」
なんとか決定した。所詮保険で実際の移住はその時が来てからなのでかなり気持ちは楽。うちからのメンバーと台湾組の一部で南部に、同様に北は九州と近畿と北海道の一部から北部探索隊としていかせた。何度も将来の寒冷化の危機を語っておいた。後世界地図もうあげた。これが漏れたら大変なことになるが、そうも言ってられない。どーせ科学班は皆知ってるし。
ただ問題はそこじゃない。実際陸地や島を発見したらびっくりするだろう。何故僕が知ってるんだ?とそこが科学班との違いなので神経質にはなったが、いつかは渡すつもりだった。今回の航路探索は遠すぎるんだ。いずれはベトナム方向は、インドまで最低行ってもらいたい。