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79 異世界街移動転位遭遇者日常
異世界の街
移動して来た転位した者達を集めた区画
並び立つ即席小屋の一軒
周囲の人間が集まり話していた
「此処で魔法を得た人間が転位した街には戻らないだろう」
「向こうが魔法を得た人々を集めたいのは理解しますが、集まらないでしょうね」
「魔法を得ていなくても戻らないだろ。
此方の方が便利だからな」
「大抵の家や建物で水道水も電気も使えない状態ですからね」
「此処の小屋には風呂以外揃ってるからな。
家族を街から連れて来てる人間も多い」
「予算が有るなら御風呂場の増設、浴槽の設置は頼めますしね」
「何?本当か!」
「え?浴槽の設置が出来る何て虚言に何の価値が有るんですか?」
「何処で申し込む事が出来るんだ?」
「石工の店か魔法道具の店ですね」
「情報の提供感謝する」
一人が小屋を離れた
「風呂も揃うのに不便な街に戻る理由は無いな」
「魔法災害や魔物の襲撃への備えも此方の方が上ですからね」
「領主様の保護と支援を蹴って戦闘力皆無の転位した街の人間に命令されて生きる意味が解らん」
小屋に居た人々は昼食時迄話し外食へと出掛けた