63 移動待機
閑散とした異世界の村
転移者達が貰い受けた空き家
「寄付が制限されているだと!?」
「寄付も制限されてるだ。
此処で作成編集された動画、文章は魔力の恩恵が強い国々と民衆には届いていない可能性が高い」
「何故だ!?」
「此処が世界秩序を乱す行動を起こしたからだと伝えたが?」
「転位した場所が悪かったな」
「異世界の街が在るだけ幸運なのかも知れないが、上を知ってるからな」
「他の種族と戯れる子供達。
魔法を学ぶ学生諸君。
仮想現実で戦術を学ぶ青年と壮年。
龍に驚く老人。
他の地域で楽しそうに魔法を満喫してる人達の存在を認識しただけで我々は何一つ得られていない」
「避難兼ねて自力で移動するか?」
「未だ別の国への避難要請は許諾を得れる可能性が残ってる。
行く当ても無く移動するのは最終手段だ」
「魔力の恩恵が強い場所の方が危険だからな」
「だが隣国への移動さえ魔法攻撃手段を有する好戦的な生物と遭遇した場合我々だけでは大きな被害が予想される」
「戦闘経験も戦闘用の魔法道具も在りませんからね」
「何の為に我々が此処に来たと思っている。
入国許可を得たなら同行する予定だ」
「なら避難許可を貰える迄移動は待つか」
「同行して貰えた方が安全ですからね」
「転位した街に伝えに行くか?」
「何も好転して無いし決定してないんだ、態々往復する理由は無い。
此処の者達とは通信が繋がる様だしな」
転位した街に向かう者は居なかった




