60 旅する転位遭遇者達一幕
周辺の海域に強力な生物達が棲み行く手を遮る自然現象が多く発生する海域に囲まれた大陸
南部方面の他大陸からの玄関口と指定された港の在る領地
辿り着いた転位者達が先人達に案内された飲食店兼住居
「先の大陸へ向かうには陸路ですか……」
「あぁ。
進めれば先の大陸へと向かう安全な航路と船の在る港に着く。
仮に此処から先の大陸に向けて船を出す様な連中に遭遇したとしても乗船はしない方が良い。
国は此方側からの海域への挑戦を許してないから生き残っても処罰を受ける事に成る」
「三大組織も協力して意図的に環境を維持しているそうだ。
大陸連合海軍の艦船は問題の海域を進めるらしいからな。
海の規制は大陸外対策だと国民も分かっているから少々不便だろうと大きな不満も出てない」
「過去を調べれば解る。
当然の対応だと。
処で何処の大陸から来た?」
「えっと……」
「答えなくて良い。
此処の港に来る近くの他大陸の国々は好まれてない。
円滑に進む為に何処から来たかと尋ねられたら異世界から来たと言えば良い。
三大組織と英雄達が支援した場所に他の大陸の国が幾つ攻め込んでも思い通りの結果が生まれる事は無い。
だから今現在も此の国は残ってる」
「攻め込んだのんだら好まれはしませんね」
「いや、攻め込んだ国は既に全て滅んでる。
が、敵対した地に変わりないからな。
魔法資源も乏しく魅力が無いから今も交流は少ない」
「向こうから入港出来る船は少ない。
来れてよかったな」
料理が運ばれ一端の旅の終着が祝われた