32 別位置同郷人邂逅
平穏な都 郊外
転移者の創設した商会支店
応接室
「転位した街が確認されていない大陸で同郷の人間に会うとは驚きです」
「更に懐かしの故郷の味とも会えるとは」
転位現象未確認の大陸に移動していた同郷の者達は箸を休めず振る舞われた料理を食べながら話し続けた
「あの、使われてる醬油や味噌って此処で造られた物ですか?」
「此の地域で製造された物では有りません」
「ですよね」
「此の地域では普及してなさそうな感じだったからな」
「未知の調味料が不味い訳では無いんですけどね」
「調味料は商品ですか?」
「いえ、我々従業員用ですが御譲り致しますよ」
「良いんですか!?」
「我々は簡単に補充が出来ますから」
「噂の空を飛ぶ船で、ですね?」
「えぇ」
「簡単に補充出来るから量は少ないが持ってくと良い」
「………修練都市に支店を置いたりはしませんか?」
「此の大陸に在る一線を退いた英雄が創った誰しもが魔法、戦闘を学べる都市でしたか?」
「はい」
「一存では決められないので持ち帰り相談してみます。
然し、場所が分かっているなら荷物を輸送する事は可能ですよ?」
「良いんですか!?」
「いや、少ない量ではあるが此処に居る人数で使うなら当分の間持つと思うぞ?」
旅途中の者達は故郷の調味料を獲得した




