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23  ある商会取引

転位した街の一つ


「では先ず此方が提示した物を御確認下さい」

住宅街一画一軒家一室で行われる取引

商人は所持していた大きな長方形の木箱を机に置き中身を見せた

「これが……魔剣」

取引相手は中身から目を離さず言った

「えぇ、魔法を内包する剣です」

「触っても?」

「えぇ勿論」

「魔法の発動に必要そうな魔石的な物は見えませんね」

「いえ、此の剣は魔石を利用しています。

実用性を考えれば弱点は野晒しにせず護るでしょう?

特定の手順を踏めば分解し交換出来る様に成ってます。

分解と使用に必要な所有権を移しますので御持ち頂けますか?

あぁ、今の状態で結構です。

今の儘持ち上げる形で。

えぇそうです」

商人が死角で端末を操作し剣が淡い光を放ち徐々に消える

「はい、完了しました。

此処で試すのは危険ですが試さずに魔法の存在は確認出来ません。

初めて会った森へ試しに向かいましょう」

「今ので?」

「えぇ、魔法が使える状態です。

尤も今剣の所有者が思うだけ、願うだけ剣を振るうだけでは使えません。

起動の手順が在るので移動次第御伝えします」

「そうですか。

では魔法が使える剣を貰えたので此方を御渡しします」

商人の望む物が置かれた

「いえ、未だ肝心な魔法剣の魔法を試していないでは有りませんか。

切れ味も試してませんし確認した上で取引を成立させましょう」

「初対面の時に助けて頂いたので騙されてたとしても良いんですよ。

剣等頂かなくても譲渡すると言ったではないですか。

御受け取り下さい。

偶々貴方の話した望む物を持っていて対価に何か欲しいかと尋ねられた時適当に魔剣と答えただけです。

本当に手に入るなんて思ってなかったんですよ。

仮に使える様に成っても魔法を見られたら他の転位した街の誰かに奪われるかも知れないですし」

「掠め取った処で魔法は使えませんが。

ふむ……商品が元で取引相手に危害が及ぶのは避けたいですな。

対策は考えるとして先ずは最初の取引を完了させましょう。

取り敢えず魔法を使って頂きます」


二人は森へと向かった

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