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鏡に写したい姿は偽装  作者: 橘菊架
サラとレオンハルト
3/33

3.お仕事

ギルドに着くと、先輩冒険者たちが手を挙げて挨拶をしてくれる。

こちらは頭を下げて挨拶をする。


「よぉ、レオンハルトにサラ。今日も精が出るな」

「おはようございます。ヴォルドさん」

「おはようございます。ヴォルドさん。お加減いかがですか」

「あの時は迷惑かけたな、二人とも。もう元気だ。困った時は力になるからいつでも声をかけてくれ」


先輩冒険者のヴォルド。

深緑の髪を短く刈り上げ、日に焼けた肌が健康的な屈強な戦士だ。得意武器はハンマーの彼は筋骨隆々。腕は私の太ももくらいある。

幾度となく死線を乗り越え、苦労したであろう彼はキリッとした表情をしている。


先日、任務に出た際、魔物に取り囲まれ危機に陥っていたヴォルド率いるパーティーを偶然通りかかったレオンハルトと共に助けてから、ちょくちょく打ち上げやご飯に同席させてもらえるようになった。


そもそも、このギルドに来た時に初めて声をかけてくれたのもヴォルドだ。


この国では基本的に黒髪か暗い茶髪、目の色も髪の色と同じく黒か茶色だ。

他国出身である私はプラチナブロンドの髪に薄い緑の瞳をしている。

他国の人間だと一目で分かるのに気さくに話しかけてくれたのだった。


そして、レオンハルトが冒険者として活動しているのも教えてくれ、歳が近い同士パーティーを組めばいいと勧めてくれた。


レオンハルトも、他国の血が流れている為、髪は赤毛、目の色は青だ。

二人で並んでいるととても目立つ。


「今日はどうすんだ?今日は近場だと隣町の牧場で兎鳥(ラビットバード)が大量発生してるらしく緊急任務でてたぞ」

「それにしようか、レオン?」

「あぁ。ありがとうございます、ヴォルドさん」


お前らなら大丈夫だろうけど気をつけろよ〜、とヴォルドに見送られ、レオンハルトと並んで受付に向かい、緊急任務を受ける。

パーティーランクやお互いの戦闘能力、その他諸々の条件全てクリアしていたので何事もなく任務を受け、制服から動きやすい格好に着替えて合流。

兎鳥(ラビットバード)は見かけはほぼ兎だが、体の大きさは大型犬ほどあり、耳が鳥の羽みたいになっている魔物だ。

地面だと飛び跳ね、空に逃げると自由に飛び回る。地味に面倒臭い。それに、肉食で家畜動物を狙って群れで牧場を襲うことも多々ある。

脚力は強く、生身の人間が後ろ足で蹴られると骨くらいは簡単に折れる。


体はそれなりに大きいくせにすばしっこい。そして牧場を襲うときは群れでやって来る。

大体二十〜三十匹くらい。


危険度は低くない為に誰でも受けられる依頼ではないが、その分報酬もしっかりしている。


兎鳥(ラビットバード)の討伐依頼を終えたらドレスくらいは簡単に買えるだろう。

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