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鏡に写したい姿は偽装  作者: 橘菊架
サラとレオンハルト
17/33

17.恥ずかしがり屋の恋人

労いの言葉を貰い、また教師と冒険者達は散っていった。

私達も生徒のもとに戻って、様子を見に行く。

さっさとテントに引っ込んでしまった生徒は半数以上いるが、思っていたよりも生徒は残っている。


手早く皆を集めて、魔獣避けを焚いている日で肉を焼き、スープを作って分けていく。

大きな鍋で作り、テントから出てこない生徒達にも配って、寝ることにする。

魔獣避けはしているので、寝ずの番は必要ない。


このレクリエーションでは婚約者と親睦を深めると言う表向きの理由があるので、二人用のテントは婚約者同士で使う。

レオンハルトと一つのテントに入り、寝袋を取り出して、化粧を落として寝る。


ちなみに、おやすみのキスをしようとして五分ほどテント内で格闘したのは蛇足。


翌日、太陽の光でほんのりとテント内は暖められている。

寝袋からもぞもぞと出て、体を伸ばす。

結界をそろそろ掛け直すか、と思いながら腕を回していると、レオンハルトも起きたみたいだ。


「おはよう、レオン」

「おはよ、……待て、なにをするつもりだ」


寝袋に包まれて身動きの取れないレオンハルトの顔の横に手をついて体を寄せると、わかりやすくレオンハルトは狼狽える。

このチャンスを逃す私ではない。さっと両頬にキスをし、耳元で囁く。


「おはよう」

「だっ、から、心の準備が、必要、だって」


寝袋を慌てて脱いで、レオンハルトは真っ赤な顔で怒り出す。

頬なんて減るもんじゃないしいいじゃない。口が良かった?

無言でレオンハルトの頬に手を添えると、レオンハルトは大人しくなった。


「……恥ずかしいの、俺」

「大丈夫、慣れるわ」

「ちょ、待って、本当。寝起きは! せめて口を濯がせてくれ!」

「……私も歯を磨こう」


これは多分歯を磨けば許される。

丁寧に、しかし爆速で歯を磨いてこよう。

なんて考えていたが、テントから出ると、ため息が出た。


「あーぁ、お預けか」

「どうした? あー、魔獣避けが切れそうなのか」

「仕方ない。レクリエーションが終わってから思う存分」

「本当お手柔らかに頼みますよ」


ちらと目を向けると顔を赤くしているレオンハルト。

籍を入れたらこっちのものだ。あと少しの辛抱。レクリエーションを終えるとすぐに卒業。そして、卒業と共に籍を入れる。


印をつけた場所にあらためて印を付け直し、結界を貼り直し、レオンハルトの元に戻る。

今日は一日森の中で過ごすことになるが、動ける生徒はごくわずかだと思うので念入りに結界を張っておいた。

夕方ごろに張り直す必要があるが、大丈夫だろう。


書けば書くほどレオンハルトがぴゅあになっていってるんですよね

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