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悪の組織

悪の組織

 世界のアカシックレコードに触れられたのは水木武郎だけではない。舟木隼人もまた、

アカシックレコードに触れたマッドサイエンテストの一人である。

 彼は世界の消滅を夢見ており、常に破壊の衝動に精神が高揚していた。このアメリカの研究施設には優秀な頭脳を持つ研究者として招待枠で参加していた。遺伝子操作による人間兵器の量産化の計画は喉から手が出るほどに魅了的なことだった。


 舟木隼人は手をまわし、木野塚玲子からテロメアの実験成果を奪うことに成功した。そしてアメリカが世界の優位に立つためには情報の統制が一番大事であると力説し、木野塚玲子のプロジェクトを中止に追いやった。そして、実験そのものは舟木隼人により研究施設で続行された。


 プロジェクトの実験成果も実用段階に入り、アメリカは国家として地球全土を支配下に置くための行動を起こすことを大統領の発言としてアメリカ全土に告知し、人民の意志を確認するため総選挙を行った。

 しかしアメリカ市民もバカではない。人を人と思わない非人道的な戦力強化策には賛成票が伸びず人造人間による戦闘集団の量産化案は否決された。


 この後、舟木隼人は研究所を去った。結果、悪の組織:気狂隊が結成されることになる。


2003年1月1日14時00分

 水木武郎の自宅にアメリカから帰国した木野塚玲子が訪問していた。

 玄関を開けた水木武郎に木野塚玲子が声を掛けた。

 「あけましておめでとうございます。お久しぶりです。」

 「あけましておめでとう。2年半ぶりかな。元気そうで何より。いや失礼した。元気な訳ないか。」

 木野塚玲子の研究が突然中止されたことはすでに知っていた。しかし、アメリカ側は玲子を追い出しただけで研究自体は継続しているようだった。

 木野塚玲子は、現在アメリカの研究施設で起こっている不穏な動きを報告に来たのだ。

 この研究がマッドサイエンテストにかかれば、とんでもない悲劇が起こることを。

 また、舟木隼人という日本人が中心になって良くないことを企んでいるかもしれないことを。


 そのころ、水木武郎の自宅から1000m離れたマンションの非常階段から、水木邸の玄関を狙う銃口があった。スコープの照準を合わせた銃口が火を噴いた。


 ズキュン! ズキュン!

 発射された2発の弾丸は、1発は水木武郎の頭部を撃ち抜き、1発は玲子の左胸の心臓部分を撃ち抜いた。


 警察は科学者2名が何者かに狙撃され命を奪われたと発表した。警察による大規模な捜査が行われたが、結局、犯人はわからず迷宮入りになった。


 この時、木野塚玲子は死んでいなかった。生命の危機はあったが、何とか一命をとりとめた。木野塚玲子は生まれつきの特異体質であり内臓器官が左右反転していたため、右側にあった心臓は無事だったのだ。

 木野塚玲子の体にはもう1つ秘密があった。アメリカの研究施設にいたときに命の起源テロメアを操作する実験に取り組んでいたが、なぜか強制的に中止に追い込まれた。組織のやり方に納得できなかった玲子は、研究段階の遺伝子操作を秘密裡に自分に行ったのだ。結果、ほとんど老化しない体に変化していたのだ。


 また、この時の事件がきっかけで大きく人生が変わった者がもう1人いた。水木武郎の息子:陽一である。この事件が起こったとき、水木陽一は、大学の仲間と一緒にクリスマスと正月を同時に楽しむスキー合宿に出かけており無事だった。

 水木陽一は父親の復讐を固く誓い、卒業後、警察学校への入学を決めたのだ。


 お読み頂き、ありがとうございます。

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よろしくお願いします。

 嬉しさのあまりモチベーションが上がり、更新も早くなりそうです。

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