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アルストロメリアのお菓子屋さん  ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
2章

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暴食

結果だが、抹茶アイスクリームは多めに余った。

明日のチョコに期待している。と言って帰る人もいた。


2色盛りが無かったのも余った原因かもしれない。


時間になりマーレイとリラが来た。


「今日はチョコアイスクリームと、パイナップルアイスクリームを作ります。パイナップルはわかりますか?」

「わかりません」

「存じ上げません」


「桃はわかりますか?」

「桃はわかります!」

「はい。桃は食べたことがございます」


「んーなら桃にしようかしら?」

「手伝うにゃ!」

「あ、ユメちゃん!パイナップルと桃、どっちが良いかしら?」

「どっちも良いにゃ!」


「ただいまー!今日は間に合ったな!」

「あ、ソウ、パイナップルと桃、どっちが良いと思う?」

「店売り?家内分?」

「とりあえず、店売り分かな」

「店売り分は桃で、家内分は両方じゃダメなの?」


「作業時間増えるけど、良いの?」

「俺は構わないよ」

「良いにゃ!」

「大丈夫です!」

「構いません」


「では、チョコが9回、桃が2回、パイナップルが1回の12回作ります。皆さん頑張りましょう!」

「はーい!」

「はいにゃ!」

「かしこまりました」

「よーし、今日は頑張るぞー!」


「アングレーズソースを冷やす時間があるので、先に桃を作りましょうか」

「お皿やココットはいくつ用意しますか?」

「ココット詰めが50、大デッシャー90、中デッシャー60の進行です」


「ユリ様、お皿、中皿が足りません」

「あ!冷凍庫の抹茶アイスクリームがのっているお皿、アイスクリームはボールにあけてお皿を洗ってくれる?」

「はーい」

「そのアイスクリームどうするにゃ」

「食べても良いわよ? 余りだから」


3人の目が光り、こちらを見る。


「すぐ作業だから、空き時間に食べてくれる?」

「わかったにゃ」


3人は、倍速で準備を始めた。


「桃の缶詰を開けてください」


ソウとマーレイが缶を開け、ユメとリラがボールに乗せたザルに空けていた。


「桃缶のシロップを切って、手動フードチョッパーで刻みます。あとはメロンと同じ作り方です」

「ユリ様、白っぽいのと黄色っぽいのがありますが、同じものですか?」

「あれ、混ざってた? じゃあ2回分が均一になるように数を調整してください。色の違いは桃の種類の差で、双方桃です。白い方が少し柔らかいかもしれません」


「このシロップはどうしますか?」

「シロップは要らないので・・・何かお菓子にしましょうか?」

「はい!」

「じゃあ、ボールに集めて冷蔵庫にいれておいてください。ゼリーでも作りましょう」


「液状になった桃とお砂糖と生クリームをアイス箱に入れて、ハンドルを回してください」

「はーい!」

「回すにゃ!」

「疲れたら代わるぞ」


ユリはアングレーズソースを作りに行った。


できたアングレーズソースを冷やして戻ってくると既に2回目を作っていた。

何と言うスピード。

ユリも次のアングレーズソースを作ることにした。どうせ全部で9回作るのだし、早く作って冷やした方が作業も楽だろうと考えた。


「ユリ様!桃アイスクリーム、終わりました!」

「え!早! じゃあチョコアイスクリームを作りましょう」


「作り方は、抹茶の時と同じです。抹茶の粉が、ココアに変わります」


ユリは純ココアを用意し、砂糖と混ぜた。

少量のお湯で溶き、ゴムベラで良く混ぜる。


全ての材料をいれ声をかけた。


「では、ハンドルを回してください」

「はーい!」

「はい」


あれ?と作業台を見ると、ユメとソウは抹茶アイスクリームを食べていた。

こちらに気づいたのかあわてて作業に加わった。



順調に作っていたが、やはり、21:30をゆうに越え、まだパイナップルアイスクリームが残っている。


桃とチョコは10個ずつ家内用ができて、残っていた抹茶は20こくらい有ったので充分食べたと思うが、時間を空けて食べているのでまだ食べられるらしい。


「では最後にパイナップルアイスクリームを作りましょうか」


「缶詰パイナップルは少量をナイフで小さく刻み、残りは手動フードチョッパーで液状になるまで細かくします。あとは桃アイスクリームと同じです」



元の国の手動アイスクリームメーカーだと、20~30分かかった気がするけど、大体15分弱で出来上がる。

洗ったり用意の時間を含めても20分はかからない。

それでも13回も回せば4時間は切れないだろう。


パイナップルアイスクリームが出来上がったのは22:15頃だった。予想より大分早い。


「大変お疲れ様でした!どうぞお召し上がりください。私は1個で良いから適当に分けてくださいね」

「私も1つで結構ですので」


マーレイも遠慮した。

17個有ったパイナップルアイスクリームは、3人のお腹に5個ずつ収まったらしい。

その前にも、チョコ2つ、桃2つ、抹茶3つ食べているのにだ。


12個のアイスクリームって、凄い量だと思うんだけどな。


熱いお茶をいれましょう。ふふふ。

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