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アルストロメリアのお菓子屋さん  ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
2章

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柑橘

朝、仕入れの品物を持ってきたマーレイが少し言い難そうに声をかけてきた。


「ユリ・ハナノ様、市場の者から、果物を大量に引き取れる知り合いはいないかと訪ねられました」

「ん? 果物は何?」

「柑橘系の物らしいです」

「オレンジかしら? 何個引き取れば良いの?」

「100個でも200個でもいくらでも良いそうです」

「オレンジなら200、グレープフルーツなら100かな。同時は辛いけど」

「ありがとうございます。伝えておきます」

「詳しい種類がわかったら教えてね」

「かしこまりました」


仕込みをしながら柑橘で何を作るか考えた。

大量に使うにはそのまま食べるのが早いけど、それじゃ誰も喜ばないのよね。

器を使ったゼリーを作ろうかしら。

持ち帰りで売れるかしら?

冬箱を持っている人なら移動で溶けずに持ち帰ることができるわね。


オレンジはスマイルカットにでもしてランチにつけようかしら。



もうすぐオープンという時間に、朝の話の続きをマーレイが持ってきた。


どうやら各30個注文したつもりが、30箱届いて約450個のオレンジと、240個のグレープフルーツがあるらしい。

数日なら倉庫においておくので、できれば最大の可能数を引き取ってもらいたいそうだ。


「今日と明後日(あさって)に分けて、オレンジ150個とグレープフルーツ100個くらい引き取りましょう」

「同じものをまとめて持ってきた方がよろしいのですね」

「はい。そうですね。どっちが先でも良いですよ。入り数の問題の微妙な数の調整はまかせます」

「かしこまりました」


結局、オレンジ 約15入り10箱で約150個、グレープフルーツ 8個入り13箱で104個を引き取ることになった。一箱400☆で良いそうだ。大変お買い得である。

特にグレープフルーツの引き取り手が居なくて困っていたらしい。


「リラちゃんにお手伝いお願いします」

「かしこまりました。リラだけでよろしいですか?」

「マーレイさんも時間があったらお願いしますね」

「かしこまりました。18:00からでよしいですか?」

「はい。お願いしますね」


11:00になり、客が来店しだした。

アイスクリームの予約は、初日こそ問題があったが、以降無理に人に頼んだりする人は居なくなったようで、落ち着いている。

真冬箱を持ってくるのはやはりネックのようだ。


今日のランチセットはココットのプリンがついている。

もう少し大きい持ち帰り用の器があれば、プリンアラモードを売るんだけど、持ち帰れそうで持ち帰れないと必ずもめるから器を確保しないと店売りも作れないのよね・・・。


アイスクリームの注文もトラブルはなく、無事にランチを乗りきり14:00の休憩時間になった。

もぐもぐしているとマーレイがグレープフルーツを持ってきたと顔を出した。外倉庫に運んでもらい、昼食はまだだというので、ランチとおやつを提供した。


そこでマーレイから伝言を聞いた。


「以前ココット型を販売した商人が、サイズが倍くらいあるココット型が500~600個あって、ユリ・ハナノ様になら60☆で構わないので引き取ってもらえないでしょうかと申しておりました」

「え!本当に!? ちょうど、大きいのが欲しかったのよ。500~600個全部引き取るわ!なんなら1000個でも大丈夫よ!」

「かしこまりました。伝えておきます」


欲しいと思っていた物が舞い込んでくるなんて、運が良いのかしら。


今日のおやつは引き続きココットのプリンだ。


アイスクリーム予約の対応のためにその場で作る系のおやつは控えていたけど、そんな必要はなかったようだった。


特に問題なくおやつも終了した。

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