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アルストロメリアのお菓子屋さん  ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
1章

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帰還

リラに返却分の器を洗ってもらい、今日は早く終了した。

明日の分を作る必要がないので5日分のアルバイト代15000☆を払った。

リラは予想より多いと喜んでいた。

来週も、来られる日だけで良いので来てほしいと言うと、必ず来ます!と元気良く言っていた。

無理せず来てほしい。



ユメはとうとう帰ってこなかった。

あすはパープル侯爵邸に行く日だ。


夕飯の用意をしながら聞くと、ソウは忙しいらしく、明日は来られないらしい。

一人で行くしかないかな?


そんなことより、ユメは無事なんだろうか?ソウは見かけなかったって言っていたから、また事故に遭ったとかじゃないと思うけど、どうなんだろう。


夕飯ができたのでテーブルについた。


「ユメちゃん帰ってこないの心配だね」

「そうだな。あいつ、最初に会ったときも事故に遭って動けなかったしな」

「無事だと良いな。ちゃんと食べてるかな」

「たとえ帰ってこなくとも、無事でいてほしいな」

「うん・・・」


ユメが、用事があると言って出かけたのだとわかってはいるが、こんなに長く帰って来ないとは思ってもみなかった。


「ユメちゃん、もう帰ってこないのかなぁ?寂しいな・・・」


夕飯を食べながら話していると、リビングの外に気配がして声が聞こえた。


「ユリ、ビックリしないでにゃ」

「え!ユメちゃん!?」


声が聞こえたと思ったらユメそっくりの小学生くらいの女の子がいた。


「でかい・・・」

「ユメちゃんが、おっきくなったー!」


ユメが突然大きくなっていて驚いた。

でもそれよりも、帰ってきてくれて嬉しかった。


魔力が多くなって、黒猫に戻りにくくなったことや、昔は大魔導師だったことを話してくれた。



「ユメちゃんは大きくなっても可愛いねー。身長は120cmくらいだねー」


ユメと背比べをするとユリの胸の高さだった。

ソウもニコニコと笑っていた。


「ユメ、遅かったな、お腹はすいてないか?」


ソウがユメに声をかけた。


「あ!そうだよ、ユメちゃんごめん。何か食べるよね? 新しいお菓子もいっぱいあるのよ」


今週の新作のお菓子をあれこれ出して、ユメにすすめた。


「残しても良いから、好きなのを好きなだけ食べると良いよ」


食べきれないだろうと思い提案したが、大きくなったユメは、意外にペロッと平らげた。なかでも、パンプキンプリンが一番美味しそうに食べていた。


気持ちが落ち着いたら黒猫に戻れるようになったらしい。

でも、人形(ひとがた)でいるほうが楽みたいだった。


無理せずに、好きなようにしたら良いよ。と言っておいた。

ユメちゃんの部屋もあるしね。


帰ってきてくれて本当によかった。


ユメちゃんは大切な家族だからね。

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