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アルストロメリアのお菓子屋さん  ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
1章

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配達

休み明け、市場からの仕入れを持ってきたマーレイが、ココットも持ってきた。

荷台に乗り込み二人で数えたら1723個あった。

1個あたり53☆くらいだ。激安である。

大体は200~400くらいのセットで、バラが少々という感じだった。

10個ずつ包んであり、分かりやすく同じものには目印がついていた。


「ユリ・ハナノ様、どこかにしまいますか?」

「マーレイさん、内倉庫って(はい)れましたっけ?」

「はい。恐らく入れます」

「靴脱げます?」


少し考えたらしいマーレイが言った。


「では、先に内倉庫の入り口まで運びます」

「それなら後で私が中で片付けるわ」


荷台から内倉庫まで二人でせっせと運んだ。

10個ずつ束になっているので重くはないが、なんせ数が有るので運ぶのは結構大変だった。


「あ、残り200個になったらキッチンへお願いします」

「はい」



「どうもありがとう。ご飯食べていく?」

「ありがとうございます。いただきます」


今日のランチメニューをマーレイに出して、リラへのお土産を用意した。


「リラちゃんが来られる時で良いから手伝いをお願いします」

「かしこまりました。リラだけでよろしいのですか?」

「ココット洗うだけだからね」

「さようでございますか。では、ごちそうさまでした」

「はい、どうもありがとう」


大量のココットが手に入ったので、今までは作りたくても作れなかった、持ち帰り系のプリン類が作れる!


とりあえず、簡単なヨーグルトゼリーを200個作りましょ!

一人でうきうき構想を練っていると訪問者があった。


「こんにちは!お花お届けに参りました!」


花屋さんが、昨日買った花を届けに来た。

今回は大きなものはないので一人で来たようだ。


「どちらに置きましょうか?」

「お店の前でお願いします!」


くちなし1鉢、バタフライピー5鉢、ブルーベリー3鉢、支柱15本を店の前の南側に近い場所に下ろした。


「これ良かったら食べてください」


包んであるパウンドケーキ2切れを手渡すと、花屋さんはとても喜んで受け取った。


「ありがとうございます! (うわさ)で聞いて食べてみたかったんです!」

「噂? どんな噂があるんですか?」

「こちらのお菓子を食べると幸せになれるとか、元気が出るとかそういうのです」

「そうなんですね。教えてくれてありがとうございます」


変な噂じゃなくてよかった。

これが、嘘や過剰な噂だったら後で困るのはユリである。


「ごちそうさまでした。またお店にいらしてくださいねー」

「はーい、また見に行きまーす」


花屋さんはニコニコしながら帰って行った。


前回、勝手に植えたらソウが残念がっていたので今回はソウの帰りを待つことにした。


ソウは朝ごはんの後、仕事に出かけるさいに、「昼には戻る」と言っていたのだ。


ソウは昼に戻るとして、ユメちゃんはどこに行ったんだろう?

昨日からずっと見かけていない。

お腹空かせているんじゃないかしら。


この後も、ユメはしばらく戻ってこなかった。

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