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アルストロメリアのお菓子屋さん (本文完結済) ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
6章

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柏餅

「サエキさん、どうもありがとう」

「どういたしまして。ハナノさんの分以外は、とりあえず1つで良いですか?」

「とりあえずは1つで大丈夫です」


何故かソウは、店からではなく、2階から戻ってきた。


「ユリ、向こうへ行ったから、お土産に柏餅(かしわもち)買ってきたけど、これってどうしたら良い?」


どうやら、お土産を自分の部屋に取りに行ってきたらしい。


「いくつ有るの? 皆さんの分まであるなら、おやつか夕食の時に食べるし、無いなら、」

「あ、数は、普通のが5個、ヨモギが5個、味噌餡が5個有るよ」


ユリは必要数を数えてみた。現在厨房に6人、店に4人、外に2人で、3つ余る。


「選ばなきゃならないから、夕飯の時に食べましょうか」

「了解。カナデ、帰りに2つ待っていきなよ」

「ありがとう」


そうすると余り2つだ。ユリは、マリーゴールドが帰る時に、持たせたら良いかなと考えていた。



「早速使えるように、分解洗浄をしましょう」


サエキとソウが、アイスクリーマーの分解を手伝ってくれた。マーレイがどんどん洗い、金属部品は煮沸消毒し、それ以外は、食品用アルコールスプレーで消毒した。


「まずは、一度作ってみましょう」


アイスクリーマーを組み立て、加熱処理すら自動だというその機械に、材料を入れた。皆、他の仕事をしながらも、チラチラと気にしながら見ている。スイッチを押してから約15分後、軽快な音楽が鳴り、出来上がりを知らせた。


「うわー。何もせず出来上がるの、凄いわ」


ユリがレバーを傾け、ボールにアイスクリームを取り出した。黒糖アイスクリームの出来上がりだ。


フルーツ氷の入ったココット型を、6種類10個ずつ用意し、勝手を把握しているソウとマーレイが率先して仕上げた。


「これが、フルーツ宝箱なのでございますね!」


しまうのを手伝っていたマリーコールドが、感激した様子で呟いていた。


「この後、上にきな粉をかけてから販売よ。それで今回は、原色3個と、間色3個に分けて販売する予定です。なので、色味の違うきな粉で見分けられるようにしようと思っています」

「それで、浅煎りと深煎りのきな粉を注文したのか」


手配したソウが呟いていた。


「ホシミ様、こちらの機械は、私も操作出来るでしょうか?」

「マーレイも動かせるよ。まあ、誰かが魔力充填はする必要があるけど。そういえば、そろそろマーレイも充填できるんじゃないか?」


マーレイに、セロシアの名をつけてから、20日ほど経つ。安全に増やしていても、充分な時間だ。


「大丈夫そうだから、そろそろ帰るよ」


サエキがソウに声をかけていた。


「カナデ、ありがとな。柏餅何にする?」

「白と緑で」

「サエキさん、どうもありがとうございます。よろしければ、(ちまき)も持っていってください」

「ありがたく貰っていきます」


そうしてサエキは一人で帰っていった。それと入れ替わるように、ユメが来ていた。


「ユリ、それは何にゃ?」

「あら、ユメちゃん。これは、アイスクリーマー。電動のアイスクリーム製造機よ」

「アイス箱は使わないのにゃ?」

「物によってかしらね。仕上げに何か混ぜるタイプとかは、アイス箱の方が、作りやすいと思うわ」

「また、手伝うにゃ」

「ユメちゃん、ありがとう」


ユメは店に戻っていった。


「ユリ、俺、アイス作って良い?」

「ありがとう、お願いします」

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