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アルストロメリアのお菓子屋さん (本文完結済) ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
6章

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種類

みんなが帰ったあと、ユリは厨房で、生クリームのバラを何色も作っていた。


「ユリ、何してるにゃ?」

「ハイドランジアさんのバースデーケーキを作ろうと思ってね」

「生クリームのバラにゃ?」

「あら、ユメちゃんも作る?」

「凄く大変だった記憶があるにゃ」

「あのときは、どうもありがとう」


バラを絞り終わり冷凍したあと、小型のボール2つ、少しだけ大きい小型のボール2つを持ってきて、1辺が短い二等辺三角形に切った薄切りのスポンジを、ボールの中に放射状に並べ始めた。


「全部同じようにするのにゃ?」

「その予定よ」

「手伝うにゃ!」


スポンジはユメが並べてくれるようなので、ユリは、中身を作ることにした。

クリームチーズを湯煎し、柔らかくした所に泡立てた生クリームを加え、良く混ぜる。

クルミ、スライスアーモンド、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、チョコチップを加え、良く混ぜる。


ボールに敷き詰めたスポンジに、シロップをハケ塗りし、ナッツを加えたチーズクリームを詰め込み、小さい方は上まで、少しだけ大きい方は、途中にスポンジを入れてから上まで、ナッツ入りチーズクリームを詰める。

一番上に、丸く切ったスポンジで蓋をして、冷凍する。


「これで出来上がりにゃ?」

「ひっくり返して、粉糖とココアをふるって出来上がりなんだけど、地味よね。だから、バラを飾ろうと思っているんだけどね」


「これは、ハイドランジアのにゃ?」

「その予定よ」

「何で4個にゃ?」

「え?ユメちゃんも食べたいでしょ?」


「どれが誰のにゃ?」

「小さいボールが、王宮と、世界樹の森に持っていって、少し大きい方が、うちと、リラちゃんのところにと思って作ったんだけど、」


ユリは、やはり見映えが気になったのだ。


「もう一度作るわ!」

「にゃ!?」

「ボール10個に、ラップフィルムを敷いてくれる?」

「分かったにゃ」

「フルーツ買いに行ってくるわ」

「ユリのメモ通り量っておくにゃ」

「お願いします。あ、ナッツ類は必要ないわ」


ユリは準備をユメに任せ、転移してもとの国にフルーツを買いに来た。


苺とキウイフルーツを買い、急いで戻ってきた。


「ただいま」


厨房には、ソウとキボウもいて、楽しそうにユメを手伝っていた。皆から「おかえり」と言われ、手伝う気満々らしいので、ユリは、仕事を振り分けることにした。


「ソウ、皮をむいたキウイフルーツは縦2等分で2~3mmの薄切りと、縦4等分で、1cm厚にお願い」

「おう!」

「ユメちゃん、苺はヘタを取って、輪切りの薄切りを、お願い」

「わかったにゃ!」

「キボウ君は、刃物使える?」

「わかんない」

「なら、少しだけ待ってね」

「まつー」


ユリは手早く缶詰の黄桃をカットし、ソウとユメが切った薄切りフルーツをもらい、ラップフィルムの張り付けてあるボールの内側に、薄切りフルーツを並べるように張り付けた。


「キボウ君、これ、出来そう?」

「キボー、がんばる!」


「ユメちゃんとソウも、ある程度カットしたら、キボウ君と一緒に作ってみてね」

「わかったにゃ!」「了解!」


ユリはクリームチーズを少し温めて柔らかくしてからホイッパーで混ぜ、生クリームも混ぜた。


「ユリ、それクリームチーズ?」

「似たようなものね」

「クリームチーズは、こっちにもあるんだ」

「まあ、有るらしいけど、入手できなかったから、作ったわ」

「え?クリームチーズって、家で作れるの?」

「厳密には違うかもしれないけど、ケーキに使えば、違いがわからないわ」


ユリは出来上がったチーズクリームを、スプーンを使って、ボールの内側に並べたフルーツに塗っていった。


「こんな感じに薄く塗ったら、スポンジをお願いします」

「わかったにゃ!」


ユメとソウとキボウがチーズクリームを塗って、スポンジを張り付けている間に、ユリは中に入れるフルーツをカットした。キウイフルーツはソウが切ってくれているので、苺と黄桃だ。


「ユリ、シロップ塗るにゃ?」

「ユメちゃん、お願いします」


ユメがシロップを塗っている間に、ユリは、チーズクリームを絞り袋に入れた。


スポンジの上に絞りだし、フルーツを入れる。


「フルーツを少しだけ埋め込んでね」


チーズクリームを足し、フルーツを埋め込む。もう一度チーズクリームを足し、平らにして、丸い薄切りのスポンジを被せ、出来上がり。冷蔵庫でしっかり冷やす。


「ユリ、フルーツは、ナッツみたいに混ぜないのは何でにゃ?」

「苺とか、潰れちゃうのよ」

「ユリ、残りどうするの?」


フルーツもスポンジもチーズクリームも残っている。


「小さい型で、好きなように作る?」

「作るにゃ!」

「つくる、つくるー!」

「よし、俺も作ろう」


3人は、楽しそうにお椀やココット等を選んできた。

ユリはその間に、冷蔵されているズコットを冷凍庫に移した。


「苺が足りなかったら、冷蔵庫に有るの使って良いわよ」


予想通りと言うか、キボウは、苺だけで作っていた。

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