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アルストロメリアのお菓子屋さん (本文完結済) ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
6章

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臨時

ユリは厨房に戻り、マリーゴールドとソウが仕上げているサクラムースを一緒に仕上げ、メリッサを待った。


「ただいまにゃー」「ただいま、ただいまー」


ユメとキボウが戻ってきて、人が少ないことに驚いていた。


「他の人はどうしたのにゃ?」

「マーレイさんとイリスさんは、交代で外にいるわ。メリッサさんは、臨時バイトを探しにいったわ」

「臨時バイトにゃ?」

「持ち帰りだけの人を店に入れるから店内が混む。と、ソウに言われたのよ」

「成る程にゃー」


ユメと話していると、店内を走る音が聞こえた。


「ユリ様!、連れて、きました!」


走ってきたらしく、メリッサは息が切れている。


「彼女は、イポミア、幼馴染みです」

「ということは、外の二人と、リラちゃんも知り合い?」

「はい!」


メリッサよりも少し若く見える。リラと同じくらいだろうか。


「い、イポミアと言います。よ、よろしくお願いします」

「今日急に手伝って、時間とかは大丈夫なのかしら?」

「はい!今日に限らず、いつでもお手伝いします!」


どういう事だろうと、ユリがメリッサを見ると、メリッサが説明しだした。


「イリスさんから聞いている最低条件の、文字が書けることとお金や品物の計算ができることは、私が保証します!」


その後のメリッサとイポミアの話によると、元の職場が同じで、メリッサはパープル侯爵(おきぞくさま)の計らいで転移陣で戻ってきたが、イポミアは馬車の乗り継ぎで戻ってきたそうで、移動の疲れがとれ、やっと働き始めようと思っていたところだったらしい。

メリッサには、今まで元の職場について何も聞かなかったが、どうも、代替わりした屋敷の主人の女癖が悪く、イポミアは手を出されそうになって、奥方だけに断って、急に辞めてきたと言っていた。

ちなみにメリッサは、元から地元に戻る予定で、パープル邸での募集があり次第、辞めると伝えてあったらしく、イリスから連絡をもらい、さらに良い条件のため、直ぐ様辞めてきたらしい。


「12時からお昼ご飯を食べる予定だけど、それまで外で整理券配布を手伝ってもらえるかしら?」

「はい!」


ユリもついていき、マーレイとイリスにイポミアを頼んできた。やはり知り合いらしく、しばらくすると、イリスだけ厨房に戻ってきた。


「えーと、今日、店内と、お土産のみ販売を分けようと思います。ユメちゃんとソウの鞄を借りて、お土産のみの持ち帰りは完全に外で、ユメちゃん、イリスさん、メリッサさんが交代で、イポミアさんと担当して貰おうと思っています」

「明日はどうするのにゃ?」

「明日は、イポミアさんには店内を手伝って貰おうと思います」

「外はどうするのにゃ?」

「今日手伝ってくれている男性二人は、さすがに明日は無理だと思うので、他に手伝う人がいなければ、マーレイさんともう一人誰か担当して貰おうと考えています」


マーレイは計算上、あと1週間くらい経たないと鞄から取り出せない。


「金銭の受け渡しをお店の外でするので、男性がいた方が良いと思うのよね」

「ユリ、明日の券も作っておいて、場合によっては今日から配り始めるか?」


ソウからの提案に、その通りだと思った。


「あ、お願いします。あと、ご飯のときにでも、イポミアさんが厨房へ入れるようにしてください」

「了解」


ソウは2階に戻り、イリスとメリッサは、半鶏丼の袋への詰め込み作業に入った。ココナツの器は、切って下側につけてある置き台ごと包むため、下に四角い布を斜めに置いて、上下を器に被せるようにたたみ、左右を縛って出来上がり。それを2つずついつもの紙袋に入れ、魔道具の鞄にしまうのだ。

今回は、少し小さな紙袋も使用して、1つ入りの包みも作った。これで、1~4個の いくつにでも対応できる。


「お昼休みありがとうございました。ただいま戻りました」

「同じく戻りました。ありがとうございます」


臨時バイトの男性二人が戻ってきたので、マーレイとイポミアと交代し、ユリたちはお昼ご飯を食べることになった。

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