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アルストロメリアのお菓子屋さん (本文完結済) ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
6章

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鶏丼

厨房に戻ると、絹サヤを茹でてカットや、卵焼きや挽き肉のそぼろの調味料の計量などを終わらせてあった。


計画した予定をユリが話すと、イリスとメリッサに、てんてこまいにならずにすみそうです!と喜ばれた。ユリは早速外に並んでいる人をイリスに呼んでもらい、整理券配布のアルバイトをしないかと相談を持ちかけた。

是非手伝いたいと即答され、内容を話すのだった。


「合計2食分迄なので、買うだけの人には、持帰り用の券を4枚迄。店内でも食べる人には、店内用の券1枚と、持帰り用の券2枚迄を渡してください」

「はい!」「はい!」

「お二人ともにお願いできるのでしたら、13時までよろしくお願いします」


「あの、お弁当を受け取ったら、一旦家族に持ち帰りますが、交代で持帰り、その後も券を配るお手伝いをさせていただきたいと思います」

「え!良いんですか?」

「はい」「あ、私も引き続きお手伝いしたいです」

「ぜひおねがいします!よろしければ、お夕食もお出ししますよ」

「ありがとうございます!」「ありがとうございます!」

「では、11時には食べられるようにしますので、お二人で11時から13時の間に合計1時間の休憩をとるようにしてください。持帰り分は、いくつ用意しておけば良いですか?」

「自分の分を入れないなら2つお願いします」

「私は、自分の分を入れないで、3つお願いします」


「では、持帰り分を5つ用意しておきますので、声をかけてください」

「はい!」「はい!」

「もう少ししたら、配る券を持ってきますからね。お店の椅子に座ってお待ちくださいね」

「はい!」「はい!」


座らせたあと、ユリは厨房へ行き、イリスに頼んだ。


「飲みたいものを聞いてきてもらえるかしら?」

「かしこまりました」


「ユリ様、ずっと外で券を配るのでしたら、折り畳みテーブルを出されては如何でしょうか?」

「それ良いわね!倉庫に有るから後で出しましょう」


マリーゴールドから提案され、了承した。


仕事が早いソウは、既に券を作り持ってきた。


「ユリ、こんな感じで良い?」

「うわー!凄い。とてもさっき頼んでこの短時間で作ったとは思えないクオリティー」


時間ごとに色を変えてあり、とても分かりやすく作ってあった。


「ソウ、どうもありがとう!」

「このくらい、いつでも頼んでよ」


やはり忙しいのか、券を渡すと、ソウは2階に戻っていった。


「ホシミ様、凄いですね!魔法使いみたい!いえ、魔法使いですけど、あ、あれ?」


メリッサが、誉めようとして混乱していた。


「イリスさんとメリッサさんも、一緒に来てください」


店に行き、券を見せながら4人に説明した。

ユリは、ユリが聞いている予約分等の紙を抜き取り、手伝いの二人にも、合計5枚抜くように言った。


イリスとメリッサに、折り畳みテーブルをたのみ、ユリは厨房へ戻った。厨房には、リラとシィスルが来ていて、マリーゴールドと話していた。


「リラちゃん、鶏丼、8人前で足りる?」

「え!用意してくださったんですか?」

「作るのはこれからだけど、数に入れてあるわよ」


「えっと、誠に申し訳ないのですが、7人前にしていただけますでしょうか?」

「あら、7人分なのね。お店に行って、店内用予備に1枚券を返してくるわ」

「券ですか?」

「整理券を配ることにしたのよ」


ユリは店に行き、店内用の券を1枚返した。


「外に、他に並ぶ人が来たら、配り始めてくださいね」

「はい」「はい」

「飲み物は、イリスさんかメリッサさんに注文してくださいね。仕事に支障がない程度なら、いくら飲んでも構いません」


ユリは厨房に戻り、予定より増やした分の鶏肉の調理を、マリーゴールドに指示した。リラたちは、マヨネーズを作り終えたのか、姿がなかった。

鶏肉は一度に焼いているが、挽き肉のそぼろや、玉子焼きは、順次作っていく。


「イリスさんとメリッサさんは、もう始めますか?」

「はい」「はい。なんでもします」

「では、鶏挽き肉を作るのと、卵を割るのを、お願いします」


ユリは焼けてあら熱のとれたチキンをカットし、トレーにのせ、指輪を杖にして鞄にしまった。


追加の鶏肉をオーブンに入れたマリーゴールドに、鶏挽き肉のそぼろの作り方を教え、ユリは玉子焼きを天板で焼き始めた。約100人前くらいずつ仕込んでいる。

玉子焼きと、マリーゴールドの作る鶏挽き肉のそぼろが出来上がったので、イリスとメリッサに作業を途中で止めてもらい、器にごはんを盛り付けてもらった。


「では、まずは、持ち帰り用200個から作ります。見本の量を参考に、盛り付けてください」


4人がかりで作り始め、ある程度の数ができたところで、以心伝心を使い、ユメを呼び出した。


『ユリです。持ち帰り用の半鶏丼ができたので、取りに来てください』

『わかったにゃ!』


ユメはキボウと一緒に戻ってきた。


「来たにゃ」

「キボー、きたー!」

「結局、何個持っていく?」

「50個くらい貰っても良いにゃ?」

「構わないわよ」


出来上がっている半鶏丼50個を、ユメのリュックサックにしまった。


「ありがとにゃ!配ったら戻って手伝うにゃ!」

「ありがとー、ありがとー」


ユメとキボウは、再び城に行った。


仕込みを再開し、次の100食分は、全て1人前の鶏丼を作った。器を買い足しておいて本当によかったとユリは思ったのだった。それらもユリの鞄にしまい、次の仕込みを始めると、ユメとキボウが戻ってきた。

マーレイもちょうど来て、作り方などは、ユリが居なくても差し支えなくなったので、ユリはサクラムースの仕上げを始めた。


「ユリ様、少々拝見していてもよろしいでしょうか?」

「はいどうぞ。少し見たら、作ってみてね」

「はい」

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