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アルストロメリアのお菓子屋さん (本文完結済) ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
6章

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機械

「ソウ、素敵な旅行をありがとう」

「ユリが喜んでくれて良かった」

「私だけでなく、みんな大喜びよ」

「そうみたいだな」


二人で話していると、ユメが呼びに来た。


「ユリ、ソウ、良いところがあったにゃ。ちょっと来てほしいにゃ」


二人でついていくと、段差があり、写真の位置取りに絶好の場所だった。


「そこに二人で仲良く並んでにゃ」

「なかよくー、なかよくー」


「おお。こうか?」


ソウが肩に手を回し、ユリが少し慌てたところで、ユメがokをだした。


「Okにゃー!」


慌てて離れようとしたら、なぜか止められた。


「そのままそこにいてくださーい」


今度は、リラから頼まれた。なんだろうと思ったら、ユメが眼鏡をリラに渡し、先にユメがこちらに加わり、少しすると、キボウが加わった。


「はーい。もう大丈夫でーす」

「リラ、こっちに来て、加わると良いよ」


ソウが交代し、ソウは腕時計で写すのではなく眼鏡を預かり、眼鏡をかけて皆を見た。


「もう良いぞー」


眼鏡をユメに返し、ユリとソウは、ガゼボに戻った。


「どうやって、印刷するの?」

「さすがに、機械を持ってくるよ」

「ユメちゃんに操作してもらうの?」


ソウが向こうで写真にするなら、機械を持ち込む必要がない。


「ユメ、どのくらい家電とか触れるのかなぁ?」

「どのくらいって?」

「デジタルスナップが分からなかったし、使い捨てカメラって言っていただろ?」

「うん」

「昔の写真って、専門の業者が印刷(現像)するものだったんだよ」

「そうなの?」

「タブレットはおろか、パソコンすら触った事が無いかもしれない」

「パソコン自体もなかったの?」

「多分ギリギリあったけど、一般人が持っているものではなかったらしい。一抱えもあるモニターが必要で、当時はとても高価だったらしいよ」


ユリには、むしろブラウン管モニターがわからない。


「ユメちゃんが操作できなかったら、私かソウがユメちゃんに欲しいカットを聞きながら操作すれば良いわ」

「それなら良いかもな」


夕飯に食べたいものなどを話し、しばらくすると、皆、気が済んだのか、ガゼボに戻ってきた。


「あらもう良いの?」

「充分見て回ったにゃ」

「たくさん描けました!」

「いっぱーい、いっぱーい」


ニコニコし、満足したようだ。


「最初に来た場所に戻るぞ。屋敷があっただろ?」

「わかったー」


ソウが説明したとたん、キボウが、ガゼボにいた全員を転移させた。


「うわ。キボウは、相手に触れていなくても、転移できるのか!?」

「転移陣の上から転移したみたいだったわ」

「あのガゼボが五角形だったからにゃ?」

「あたりー」

「あー、そういえば、柱5本だったな」


この国では、五角形や五芒星(⛤)は、力がある形なのだ。それよりも上という意味で、六芒星(✡︎)をソウはこの国で家紋に使用している。


「皆さん本当に凄いですね」


転移について、リラが感心していた。


「私は、偶然覚えたわ」

「もう覚えてないけどにゃ。必要だったのにゃ」

「キボー、わかんない」

「俺は、魔力を自覚して、すぐにできるようになったな」


「私も必要を感じれば、覚えたりするのでしょうか?」


「それを感じるような場面に出会わない方が、幸せかもしれないわよ?」

「緊急避難ですか?」

「とても大切な人が、目の前で死んでしまうかもしれない状況ね」

「それは、無い方が良いですね」


リラは、覚える状況になりたくないと思ったようだ。


「ちょっと行ってくるから、待っててくれ」


ソウが、離宮に入っていった。


「そういえば、ここはどこなんですか?」

「所在地と言う意味ではわからないけど、どこかの領地にある王家の離宮よ」

「ええー。私、参加して良かったんですか?」

「問題ないわ。私とソウとユメちゃんに、ダメと言う人は居ないもの」

「た、確かに」

「又そのうち声をかけるから、興味があるなら参加したら良いわ」

「ありがとうございます」


ソウもすぐに戻ってきたので、皆でお店まで帰った。

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