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アルストロメリアのお菓子屋さん  ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
1章

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盛夏

最近は結構暑い。もう夏なのだと思う。

真夏よりは今くらいの季節に出した方がいいわよね・・・。


バニラとイチゴと抹茶のアイスクリームを、おやつ時間に出すことにした。

フリーズドライイチゴを持ってきてよかった!

本当はミニアイスをランチに出したいけど、実質無理なのよね。手間的に。


まあ、残ってもソウがいっぱい食べるだろうからと、各60ディッシャー分くらい用意した。(ミニデッシャー)

普段30~40人分くらいだしね。


外おやつは流石にアイス類は無理なので、氷入りのお茶を多めに用意した。

2台のウォータージャグに、紅茶と、麦茶だ。

外おやつはオレンジピールの入ったパウンドケーキ。


15:00になり、今日のおすすめを見るや、


「お薦めください!!」

「あ、はい」


そんな食い気味に注文されるとは思わなかった。


ところがほとんどの人が食い気味注文だった。


なぜ?

見たことがないものだから?


ミニディッシャーで三種類を盛り合わせ提供する。


そのうち不思議なことが起こり出した。


いつもより回転が早いなぁとは感じていたけど、この人、さっき帰らなかったっけ?


あれ?あの人もさっき会計したばかりの人のような?


うーん?


そして、良く見かける人が明らかに二度来たので思いきって聞いてみた。


「あのー?、先程も・・・」

「はい。あまりに美味しくて」

「なぜ 1度会計してからもう1度来店されるのですか?そのまま追加注文されればいかがですか?」

「え、そんな方法が?」

「あ、おかわりがない文化でしたね。足りなかったら、注文して追加してください」

「はい!」


聞き耳をたてていたらしい他の人たちが、自分も良いかと聞いてきた。

勿論ですと答え、店内の貼り紙に書いておきますと約束した。


先程ちょうど店内にいなかったのか、明らかに3回は見かけた人に、「冷たいので食べ過ぎるとお腹を壊しますよ?」と言うと、「まだ5回目ですが、何回なら大丈夫ですか?」と、凄い言葉が返ってきた。

笑顔がひきつった。


結果、アイスクリームは残らなかった。

予定では60食作ったつもりだったけど、三色盛りは63食。バニラが先になくなり、最後はイチゴが少し残った。最後は三色揃わなくても良いという人たちに、クッキーのおまけ付きで提供した。


最後まで残っていた人になんとなく呟いたところ、思わぬ返事があった。


「何でみなさんあんな勢いで注文されてたんでしょうねー?」

「アルストロメリア会のメンバーからアイスクリームの話が拡散してて、食べてみたかったんだよ」

「え、情報 早!・・・あ、もしかして、先週のミルクゼリーもそうだったりします?」

「そうだね」


うわー完全に自業自得だったっぽい。



「おいしかったよー」


最後の客は18:00丁度に帰っていった。

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