表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルストロメリアのお菓子屋さん (本文完結済) ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
6章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

363/690

鉄板

ユリは、小麦粉、卵、牛乳、砂糖、ベーキングパウダー、バターを用意した。


混ぜた生地を、バターを薄くひいて温めた銅製のフライパンで、焼き始めた。


「生地に、このくらい穴が開いてきたら、ひっくり返します」


フライ返しを使わずにフライパンを振ってホットケーキをひっくり返すと、どよめいた。


「おおー!」「凄いにゃ!」「さすがユリ様!」


あれ? と振り返ると、ソウが戻ってきていた。


「ソウも食べる?」

「勿論!」

「ユメちゃん、リラちゃん、バター、はあったわね。メープルシロップと、ホイップクリーム用意してくれる?」

「わかったにゃ!」「はい!!」


リラが生クリームを泡立てている間、ユメは、メープルシロップと、皿とカトラリーを用意してくれた。言わずとも、7.5%のグラニュー糖をいれ泡立ててくれる。


ユリは出来上がったものを、先にリラに出したが、さすがに遠慮したのか、ソウに差し出していた。


ソウの指示通りにリラが飾り付け、一足先にソウが食べはじめた。


「旨いなー!久し振りだな」

「ホシミ様、これ、売るときに少しフルーツを飾ったら、ダメですか?」

「そういうのもあるよ。リラ、ホットケーキ売るの?」

「材料が揃いやすそうなので、売ってみたいなと思います」


ユリがもう一皿出すと、リラはユメに渡していた。ユメにも、頼まれた通りに飾り付け、リラは満足そうだった。


いよいよリラの分を渡すと、半分に切って、更に半分に切って、1/4ずつを、そのまま、メープルシロップ、バター、生クリームと、分けて食べていた。


ユリが自分の分を焼いていると、キボウが戻ってきて、それはキボウに提供し、リラが飾り付けてくれた。


更にもう一枚焼いて、自分の分を作ると、リラが余った生地を焼いてみたいと言い出し、器具を渡した。


ユリは自分で飾り付けた。


「あ、おかわりはリラちゃんに頼んだら良いわ」

「はい!作ります」


「さっき聞こえたけど、お店で売る気なの?」

「はい!」

「商売で作るなら、フライパンではなく、銅製の鉄板が良いわよ。一度に焼けるから」

「銅製の鉄板あります! ラベンダー様から教わって、(アユ)作りました!」


すでに持っていたのね。


「あの鮎の生地を丸く焼いて、間にあんこを挟むと、どら焼きになるわ」

「なんですか!それも教えてください」

「はいはい。まずは、今日のメープルクッキーからね」


ユリは、メープルクッキーと、ホットケーキの配合を書いた紙を渡した。簡単な作り方も書いてある。


「まだ作る? 私、食べ終わったから、代わるわよ?」

「もう少し作らせてください。火加減結構難しいですね」

「銅は、熱伝導率が良いから均一に温まるけど、弱火にしないと焦げるわね」


ユリは、みんなに冷たい牛乳を提供した。

キボウは、お茶が良いというので冷茶を渡した。


「ユリ、缶詰開けて良い?」

「フルーツ缶なら何開けても大丈夫よ。缶詰以外に、冷凍フルーツもあるわよ?」

「あー、ダイスカットイチゴにしよう!」

「りんごジャムもあるわよ」

「ユリ、キボウがチョコ乗せるって言ってるにゃ!」

「ユメちゃん、ナイフで削って乗せれば良いわ」

「緑がほしいな」

「ソウ、外に生えているミントを飾ったら良いわ」

「ユリ様、交代していただけますか?」

「はいはい。リラちゃんは飾りを練習するのね」


フルーツを豪華に飾り、一人3~4枚食べ、落ち着いたらしい。

ユリは残りの生地も全て焼き、冷凍した。


「そう言えば、シィスルちゃんと、マリーゴールドちゃんは、いつ帰ってくるの?」

「今日か、明日です」

「リラちゃん、あなた自分のお店に居なくて良いの?」

「向こう見て居なければ、こちらに来てるとわかると思います」


リラよ、ベルフルールの店主として、それで良いのか?

全員が思ったのだった。


「リラちゃん、私は明日の日中ここに居ないからね」

「お出掛けですか?」

「強いて言うなら、女王の仕事ね」

「行ってらっしゃいませ」


シィスルと、マリーゴールドは、この日の遅くに戻ってきたらしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ