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アルストロメリアのお菓子屋さん (本文完結済) ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
6章

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和装

「ただいまー」

「おかえりー」

「ホシミ様、おかえりなさいませ」

「お、リラ、手伝ってるの?」

「見学のついでに少しだけです」


どの辺が「少し」だったのか、小一時間問い詰めたいところだけど、ありがたく思うべきよね。とユリは思い直した。


「ソウ、ご飯は?」

「まだ食べてない。なんかある?」

「今から作るから、ソウの分も用意するわね」

「ありがとう」


ユメがそばに来た。


「ユリ、なんか手伝うにゃ?」

「人数分のどんぶり用意してくれる?」

「わかったにゃ!」


キボウがそばに来た。


「ユリー、キボー、てつだう?」

「人数分のスプーンか箸用意してくれる?」

「わかったー!」


ソウも来た。


「ユリ、俺も何か手伝えることある?」

「ユメちゃんと一緒に、ご飯よそってもらえる?」

「了解!」


極薄切りの牛肉と玉ねぎを使って、牛丼を作った。牛肉は向こうで買ってきたものだ。


「ユリ様ー、カスタードクリーム終わりました! 何か手伝えること有りますか?」

「うふふふふ。有るわ! おとなしく座って待っていてちょうだい」

「え?」

「頼んだわよ!」


やられた! という顔をしたリラが、聞かずに手伝えばよかったと、ぼやいていた。



牛丼を並べ、簡単な漬け物と、味噌汁を出した。

全員が席につき、いただきますと言って食べはじめた。


「うわー! 見たことの無い料理だ!」

「牛丼よ。薄切りの牛肉と玉ねぎをタレでさっと煮たのよ」

「うわ! 食べやすいですね!」

「好みで、チーズや、とろろや、辛いものなどをかけて食べても良いのよ」


ソウは七味唐辛子を持ってきてかけていた。


「学生の頃、良く食べたな」

「おにくー!おにくー!」

「初めて食べたにゃ!」


そうなの!?

ユリは、ユメまで食べたことがないとは思わなかったのだ。


「おかわり食べたい人は、あるわよ」


軽い一人前程度をよそってあったので、ユリ以外がおかわりをした。


「ユリ様! これは教えていただけるのですか?」

「教えるのは構わないんだけど、薄切り肉を作るのが大変じゃないかしら?」

「あーーーーー。(商売的には)無理です」

「家内で食べる分くらいなら、凍らせてから切ればなんとかなるわよ」

「頑張ってみます」


ユリは残りを丼に仕立ててから魔道具の鞄にしまった。


「さあ、午後は、しっかり休んだあと、クレーンシューの見本を仕上げるわよ!」

「わー! 是非見せてください!」

「なら、しっかり休んでね」

「しっかり休むにゃー!」

「やすむー、やすむー」

「俺も、午後は手伝うよ」


全員休憩に入ったあと、ホワイトコーティングチョコと、粉糖、ブラックココア、フリーズドライイチゴを用意して、休憩に入った。



部屋に入って少しすると、ソウが来た。


「ユリ、ちょっと良い?」

「どうぞー」


「城に行ってきたんだけど、結婚式って、衣装替えするものなの?」

「向こうはそうだと思うけど、こちらは知らないわ」

「メイプルの結婚式の時は、そんなの無かったんだけど、民族衣装でも良いし、ドレスが2回でも良いって、ユリの希望を聞いてきてくれって」

「メイプルさんの時無かったものを、何故するの?」

「メインが、王子か、女王かの違いだって言われた」

「私がドレス2回とか今更言って、対応できるの?」

「それは、対応できるみたいだよ」

「私が和装を希望したら、ソウはどうするの?」

「白ベースの紋付き袴を用意するよ」

「それこそ、今更間に合うの?」

「実は、持ってる」

「えー! なんでお正月に着なかったの?」

「・・・派手だから」


ユリは想像した。


「ふうーん。・・・和装で!」

「わ、わかった。王妃に言っておく」

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