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アルストロメリアのお菓子屋さん (本文完結済) ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
6章

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策略

昨日迎えに行ったカエンは、部屋から出るときにドアに足の小指をぶつけたのに、ヘラヘラしていた。

作業部屋に寝かせたけど、ちゃんと起きてくるだろうか?


まあ、気になっていた人と実は両思いだったなんて、うかれてもしかたない。


「おはようございます。昨日は大変失礼いたしました」

「カエンちゃん、おはよう。良く眠れた?」

「はい。ありがとうございます」

「朝ご飯食べられる?」

「ありがとうございます。いただきます」


今日はいつものカエンに戻っていた。一晩たって、冷静になったのかもしれない。


ソウも起きてきて、ご飯を用意すると、キボウも起きてきた。キボウはいつもご飯が揃ったタイミングで起きてくる。

さあ、食べようと思ったら、ユメも起きてきた。


「おはようにゃ!」


全員揃って朝ご飯になった。


「ユリ、今日の予定は?」

「シューを焼こうかなって思ってるわ」

「ユリ、仕事するのにゃ?」

「出掛ける予定のある人は出掛けて大丈夫よ」

「何のシュー作るにゃ?」

「クレーンシューの予定よ!」

「クレーンシューにゃ?」「クレーンシュー?」

「丹頂鶴ぽいシューを、お正月スペシャルとして出そうかと思ってね」

「いつ、出されるのですか?」

「10日か、11日ね」

「次は、12日に参りますので、購入の予約をさせていただけますでしょうか?」

「買わなくても、食べたいなら残しておくわよ。いくつあれば良いの?」

「2つ、いえ、3つお願い致します」

「はーい。残しておきまーす」


食べ終わったカエンをソウが屋敷まで送って行った。


◇◇◇◇◇


(カエンの屋敷)


「御兄様、御父様と母上様にホシミのおじさまたちがお伝えしましたところ、とても喜んでいらっしゃいました。体重は、全員65kg以下だそうでございます」

「お、ありがとう! あと、当日、タキビも招待するよ」

「ありがとうございます。あの、わたくしは、巫女服の方がよろしいでしょうか?」

「振り袖でも良いと思うよ。ユリの訪問着と振り袖を王妃が喜んでいたし」

「和装がよろしいのですか?」

「俺にも紋付き袴を着てほしいって言われて、断ったから」

「なぜお断りを?」

「成人式の時、ダークスーツ着たら経済ヤクザって言われて、紋付き袴着たらジャパニーズマフィアって言われて、それ以来寒色系は着ないことにしてる」

「あーあーあー・・・御兄様、結婚式はどうなさるのですか?」

「白っぽい騎士服だから問題なし」

「似合いそうですわね」

「なにもなければまた来週迎えに来るよ」

「はいお願い致します」


◇◇◇◇◇


「ただいま!」

「ソウ、おかえりなさい」

「ユメとキボウは?」

「なんか、リラちゃんの家に忘れ物したって取りに行ったわ」

「ユリ、丹頂(たんちょう)シュー手伝うことある?」

「そうね、どうしてもなら計量くらいかしら?」

「なら、俺出掛けてくる」

「はい。行ってらっしゃい」


ユリが朝ご飯の片付けを終わらせ、コックコートを着て厨房へ行くと、すまなそうなユメの後ろに、リラがニコニコと立っていた。


「あら、リラちゃんどうしたの?」

「仕事開始がいつからか聞きに来ました!」

「10日よ、お店は11日からの予定よ」


私、言わなかったかしら?


「ユリ様はなぜ白衣をお召しに?」

「ちょっと作ろうと思ったものがあってね」

「見学して良いですか? 」

「構わないけど」


リラは何故か白衣に着替えはじめた。


「見学じゃないの?」

「普通の服だと、そばで覗き込めないですし」


やたらニコニコとリラが答えていた。


「ユリー、キボー、てつだう?」

「キボウ君ありがとう。フリーズドライイチゴは、わかる?」

「わかるー!」

「持ってきてください」

「わかったー!」


「ユリ、なにか手伝うにゃ?」

「ユメちゃんありがとう。計量か、天板の用意をお願いします」

「わかったにゃ」


「ユリ様ー、なにか手伝いありませんか?」

「・・・リラちゃん、せっかく休みなのに、休まないの?」

「えー!ここは、キボウ様とユメちゃんと同じように、仕事を振り分けるところですよー!」

「わかったわ」


そんなことだろうとユリも思っていたので、早々に諦めた。


「シューの用意とブラックココアを使います」

「かしこまりましたー!」


リラは、揚々とシューの用意をはじめた。

勝手がわかっているので、言わなくても必要なものが用意されていく。


シューは、生地の状態が重要なので、一回でまとめては作りきれない。なので、リラが手伝ってくれるのは非常にありがたいのだが、ユリとしては、なんと言うか、こう、釈然としないのである。

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