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アルストロメリアのお菓子屋さん (本文完結済) ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
5章

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章魚

今日は全部おにぎりだ。おかずに卵焼きと、唐揚げと、タコさんウインナーが入っている。

水筒を複数持ってきていて、ユメとキボウに渡した。


さすがに今日は外で食べるには寒いので、ご飯を食べても良い部屋を借りた。


「お弁当持ってこなかった」

「リラちゃんも一緒に食べたら良いわ。いっぱい有るから大丈夫よ」

「すみません、思い付きませんでした」

「朝、突然呼ばれたんだから、思い付いたほうが驚くわよ」


「ユリ、中身は何にゃ?」

「左から、ツナマヨ、梅干し、昆布の佃煮、焼き鮭、おかか、椎茸の佃煮ね」

「ユリ様、ホットドッグのえーと、ソーセージでしたっけ? これは、何で面白い形をしているんですか?」

「あー、タコさんウインナーね」

「タコサンウインナー?」

「こんな感じの赤い生物がいるのよ。それを真似たものね」


リラとキボウには全く伝わらなかったらしい。

だが、ユメは喜んでいたので、問題無しだ。


「ユリ、鮭取って」

「はい、どうぞ」

「キボー、どれー」

「キボウ君は、昆布の佃煮と、椎茸の佃煮と、卵焼きで良いかしら?」

「ありがとー」

「おにぎり小さいから全部食べてみるにゃ」

「私も全種類食べてみて良いですか?」

「リラちゃん、酸っぱいの平気? 梅干しは酸っぱいわよ」

「た、食べてみます」


3つ食べて、普通のおにぎり1個分くらいの小さなおにぎりなので、6種類 各10個の、60個用意してある。


「あれ?これ食べたこと有る?・・・あ!花梨花様が作られた、梅和えの味だ!」

「花梨花さん、料理作るのね」


ソウは2つずつ食べて12個、ユリは全部食べたあと佃煮を二つ残して10個、ユメは一つずつとツナマヨをもう一つの7個、リラは全種類食べたあと梅を除いた11個、キボウが佃煮を2つずつの4個食べた。


「デザートは、パイナップルと、ドラゴンフルーツと、バナナ、どれが良い?」

「ドラゴンフルーツってなんですか?」

「俺、パイン」

「パイナップルが良いにゃ」

「ピターヤー」

「ソウとユメちゃんがパイナップルで、私とキボウ君がドラゴンフルーツね。リラちゃんは両方食べる?」

「ありがとうございます」


ユリがパイナップルを先に切り、ソウとユメとリラに渡した。

次に赤いドラゴンフルーツを切ると、その色にリラが驚いていた。


「どうぞ、召し上がれ」

「うわ、何かシャリシャリして面白い! 凄く甘くて美味しい!」


さすがリラ、知らないドラゴンフルーツから食べた。


「凄く甘い果物なんですね!色が驚くけど、美味しい!」

「リラ、パイナップルも食べると良いにゃ」

「はーい。うわー、これも甘いですねー」

「リラ、驚かないのにゃ?」

「え?」

「ユメちゃん、リラちゃんは、普通のパイナップルを食べたことがないんじゃないかしら?」

「はい。皮がついているのは初めていただきました」


缶詰のパイナップルは、ユリが使っていたので、リラも食べたことがある。

ソウが工房の人に呼ばれていた。


「にゃーー。食べたことがなかったのにゃ。普通は、もっと酸っぱいのにゃ。これは、キボウの選んだものだから、特別美味しいのにゃ」

「そうだったんですね。おじいちゃんなら、生のパイナップルを食べたことがあるかもしれません」

「一つあげるわ。持って帰って家で食べてみると良いわよ。今切ったの見ていたわよね。普通に食べられる場所は、皮と中心以外だからね」

「食べられないのですか?」

「毒はないわ。固いのよ。育てるときに農薬を使っていないなら、皮を煮てシロップを作れるらしいけど、私は作ってみたことがないわ」


パイナップルは、家についてから渡すことになった。今渡されてもリラが困るだけである。


工房の人と話していたソウが戻ってきた。


「窯を見せてくれるらしいけど、見学するか?」

「見てみたいにゃ」

「私も見たことないから見てみたいわ」

「みるー、みるー」

「私もお願いします!」


工房の人の案内で、今、(から)の窯のなかを見せて貰った。

ユリ(150cm)は背が低いので困らなかったが、ソウ(175cm)やリラ(約170cm)は頭がぶつかってしまい、見学するのが大変そうだった。


「見学もしたし、そろそろ帰るか」

「カエンちゃん迎えにいかないとね」

「カエンが来るのにゃ?」

「魔力を上げるために、水木に泊まりに来る予定よ」


「俺がカエンを迎えに行ってくるよ」

「お願いします」


ソウが、工房の人に引き取りに来る日を聞いて、話がまとまったので、リラをつれて転移で帰ってきた。


「ユリ様、ご飯作りますか? お礼に私が作りましょうか?」

「まずは、リラちゃんに、パイナップルとドラゴンフルーツね。置いてきたら良いわ。ご飯、カエンちゃんが来てから決めましょう。何か持ってくるかもしれないからね」

「はーい。パイナップル置きに行ってきます」

章魚=タコ

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