教室
ラベンダーの訪問から数えて一週間後、又違う貴族女性が来た。
30代くらい?今度は親世代かな?
私と言えば、いつものごとくモグモグしている。
まあ、私の昼食時に来るから仕方ないよね。
「はじめまして。ユリ・ハナノ様、わたくし、ラベンダーとマーガレットの母、ローズマリーと申します」
あー確かにあの二人に似てるかも。
まだお口の中がいっぱいなので返事できないけど。
ようやっと飲み込んで返事をする。
「はじめまして、ローズマリーさん、ユリ・ハナノです」
「娘から話が通っているとのことで、予定を伺いに参りましたが、ご都合はいかがでしょうか?」
「明後日、明々後日は、空いてますよ。そちら次第です」
「では、明後日お迎えに上がってよろしいでしょうか?」
「えっと、ソウか、ユメちゃんを連れていっても良いですか?」
「はい。歓迎いたします。ソウ様、とはホシミ様でございますね」
「その通りです」
「では、明後日、楽しみにしております」
「はい」
ラベンダーより更に優雅に挨拶をして、急ぐように帰っていった。
みんな急いで帰るけど、長く滞在するのはダメなんだろうか?
ソウは忙しいまま帰ってこないけど、明後日は居るのかなぁ?
最近はユメちゃんもあまり家にいない。
私のお菓子飽きちゃったのかなぁ?
もう14:40だから用意しなくちゃ。
今考えても仕方がないと、気持ちを切り替えて頑張った。
持ち込んだお餅を、薄切りと賽の目に切って、油であげて、青のり+塩や、きなこ+砂糖をふって、おかきとアラレにした。
紅茶より麦茶かな。
塩味のおかきが意外に好評で、甘党じゃないのにおやつに来る人もいるんだな。と作っておいて驚いた。
そのうち、ご飯でおせんべいも作りたいな。
18:00が過ぎ、階段を上がりながら、夕飯、又一人かな? と考えているとソウの部屋から声がした。
「何で着いてきた!お前の来る所じゃない!!」
なんだかソウ怒ってるけど、誰に?