表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルストロメリアのお菓子屋さん  ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/688

従者

昼はランチを二種類だしているが、15:00からは喫茶店のようなことをしている。

今のところ、お土産お菓子はパウンドケーキをローテーションで三種類、アイスボックスクッキー、スイートポテト、リーフパイで、

店内飲食専用で、アップルパイ、エンガディーナ、クルミ餅、をだしている。

飲み物は、紅茶と緑茶とホットミルク。

コーヒーは美味しくいれる自信が無い。

両親の店の頃はボトルコーヒーを使っていた。


幼い頃から家は食堂だった。

そんな両親を見て育った私は、子供の頃「お父さんとお母さんが料理を作って私がデザートを作るの。だから大きくなったらケーキやさんになる!」と言っていたのだが、実際大きくなってみるとそのまま店を継いでいた。


幼い頃の夢が叶ったと言えば聞こえが良いが、お菓子は専門的に勉強しておらず、所詮素人の域をでない。

今作っているのは、学生の頃はまって作っていたものばかりだ。


ゼリーや生クリームのお菓子が作りたい。

プリンが食べたい。アイスクリームが食べたい!

自家消費分で作れば良いかな。

店じゃなく、2階で作れば良いかな?



15:00になり、喫茶のお客さんが来だした。

この国の風習なのかもしれないけれど、ご近所さん以外女性を見かけない。

きっと偉いんだろうなと言う身なりの男性客は多いけど、そういう女性客は見たことがない。


領主一行のあの人は、領主補佐と言う役職らしく、ちょくちょく顔を出しに来る。

お力添えはお断りしたけど、店の形態を変えさせてしまったと言う責任感的な何かがあるらしい。



あるとき、店内の客が、忘れ物と言って店から出たが、すぐに戻ってきた。

外に馬車があるのだろうとは思ったけど、この人がこの身なりで馬車を操縦するだろうか?と考えたときに気がついた。


御者を外に待たせている。


無駄に広いので、通りさえ塞がなければ馬車が何台停まっていても困らないけど、外で待たされる御者の人は大変だと思う。


しれっと抜け出して外にいる御者や従者の人達に、仮置き倉庫に無料のお菓子と飲み物を用意しておくので自由に飲んでください。と伝えてきた。

店内には常連さんが殆どいたのでそのうち皆に伝わると思う。

温かいお茶は無理でも、何か飲み物があった方が良いよね。

まあ、寒い時期になったら外で焚き火的なものをして、ヤカンをかけよう。


パウンドケーキの端っこだったり、形がいびつなクッキーだったり、試作品だったり、二種類のどっちが美味しいかアンケートだったり、色々置いてみた。


最初はコップを沢山置いてあったのだけど、皆さんマイカップを持参してくれるらしく、コップの洗い物は殆どなくなった。


無料なのに洗い物までさせては、と思うらしい。

身分差って大変なんだね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ