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アルストロメリアのお菓子屋さん  ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
3章

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198/688

手紙

お昼ご飯を食べ終わり、ココットに入れたティラミスの耳を冬箱ごと外おやつに出し、栗ご飯を炊き、休憩に入った。


◇ーーーーー◇

おすすめおやつ


ティラミス           500☆(限定80)

(コーヒー風味の柔らかチーズケーキ)


冷茶              200☆

お茶(注文した方のみおかわり自由) 200☆


常温おやつ

パウンドケーキ         150☆

クロ猫ッカン          250☆

フルーツパイ          300☆

マロンパイ           350☆

リラの華            200☆

黒猫クッキー          時価

(ユメちゃんから直接購入してください)


軽食

ホットサンド(ハム、たまご)    500☆

ポットパイ(パイ皮付きシチュー) 500☆(限定30)

コールスローサラダ       350☆(限定15)       

栗ご飯             300☆

おにぎり(新生姜の佃煮)      200☆


持ち帰り専用

ティラミス(約2人前)      1200☆(限定50)

10分以内に冬箱に入れて持ち帰ってください。

タルタルソース(日持ち、本日中) 1000☆(限定20)

コールスロードレッシング(1~2日)1000☆(限定20)

黒蜜              800☆

黒蜜・容器持参(150ml・180g)   500☆

凍結グラタン(1人前)       600☆

凍結ミニミニグラタン(1/4人前)  200☆

(ハム、コーン、ブロッコリー、マカロニ)

グラタン&ドリアの持ち帰りについて。

冬季以外の販売は、冬箱か真冬箱をお持ち方に限ります。

解凍し釜で焼いてからお召し上がりください。


※器返却スタンプ始めました!

◇ーーーーー◇


おやつが開始して、一通り注文を出し終わると、ユリは紫芋モンブランを作り始めた。

一番大変な芋の裏ごしが終わっているので、楽々なのだ。

まずはシートスポンジを焼いて、カスタードクリームを作って、それらでロールケーキを作ってカットする。

少し硬めの生クリームを作り、刻んだ栗を混ぜ、倒したロールケーキに絞り出す。

それを一度しっかり冷やし固めてから、紫芋で作ったモンブランクリームを絞りだし、提供する直前に粉糖を振るって出来上がり。


昨日絞ってみたからなのか、ユメもリラも絞りたいと言い出さなかった。


パイを作り、パイ生地を仕込み、ポットパイと持ち帰り用のグラタンも作った。


リラを呼んで、栗きんとんパイをどういう形にするか話し合い、折り畳んだ三角形にすることに決まった。

栗は大きめに刻み、きんとんに混ぜるか、半分に切ってドンと入れるか、リラの好きなほうを選んで良いといったら、最初は大きいまま入れたいと言っていたが、パイを閉じるのが大変だったらしく、大きめに刻むことに変更した。


お店が落ち着いてきたタイミングで、リラはだし巻き玉子を作り始めた。

やはり少し焦がしたらしく、甘い良い匂いがする。


「おいしい匂いがするにゃー」


焼き上がっただし巻き玉子を18等分にし、15切れを皿に乗せて、お店に行ってユリが配ってきた。


「リラちゃんが練習で作ったので、よかったら召し上がってください」

「貰おう」

「リラちゃん、頑張ってるな!」

「ほぅ!御相伴(ごしょうばん)(あず)かろう」


「感想は本人へお願いします」

「ユリ・ハナノ様、これの正解的なものはどのような感じなのですか?」

「ほとんどできているんですけど、本人が納得していないんです」

「成る程、道理で旨いわけだ」


片付け終わったリラが、店に顔を出した。


「リラちゃん!美味しかったよ!」

「女給さん、良いものをいただいた」

「旨かったよ。これからも頑張ってな!」

「売り出したら必ず買うから、頑張ってな!」

「リラ殿、リラ殿の師匠は良い師匠であるな」

「はい!皆さんありがとうございます!」


リラはみんなに認められていっそうやる気が出たみたいだった。


「ユリ・ハナノ様、少しよろしいか?」

「なんでしょうか?」

「家の者が私から文字を習いたいと言っていてな。それで教えたんだか、上手くは書けなくて、それでも頑張って書いていたようだから、笑わずに読んでやってほしい」

「はい。これからお手紙が来るということでしょうか?」

「使用人用に用意しているお茶の礼らしい」

「なるほど、お外にあるのですね。後で見てみますね」

「よろしく頼む」

「はい」


全ての客が帰ったあと、外おやつを片付けにいくと、封筒に入った手紙がおかれていた。

なかには、震えるような文字で、「いつもおいしいおちやとおいしいおかしをありがとうございます」と書かれていた。

ユリは心が暖かくなった。


こうして、Fの日(かえんのひ)Wの日(みずのひ)も、いつものように過ぎていった。

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