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アルストロメリアのお菓子屋さん  ~ お菓子を作って、お菓子作りを教えて、楽しい異世界生活 ~  作者: 葉山麻代
3章

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蝶豆

食事をする部屋に案内され、すすめられた席に座ると、ラベンダーとマーガレットもやってきた。

ユリを見つけると、何か話しかけたそうにしていたが、食事が運ばれてきたので、(あきら)めたようだった。


ハンバーグと聞いていたが、かなり小さめに丸めたハンバーグと、トマトソースの煮込みで、これじゃない感が凄かった。


「これは、ミートボール?」

「そうだ!ミートボールだ!」

「でも美味しいにゃ」

「まあ、そうだな」

「色々頑張っているのねぇ」


恐らく煮込みハンバーグの変形なのだろう。


食事が終わるとラベンダーが質問してきた。


「ユリ様、以前教えていただいた青い花ですが、バタフライピーでは探せなく、特徴と見た目を説明しましたところ、『アンチャン』と言う花が、同じものではないかと言われました。これも違う呼び方なのでしょうか?」

「アンチャン?・・・あ!あの花をお茶で飲む現地の呼び方です! 恐らく同じ植物のことです」

「そうなのですね!今咲いていますのよ」


微笑んだラベンダーの目線の先に鉢植えの青い花が見えた。

行灯(あんどん)仕立てのようで、支柱や輪に巻き付けてあるらしい。

どうやら庭にも植わっているようだ。


「お菓子の色粉として使うときは、花を乾燥させて粉末にするか、酒に漬けるか、濃いめにお湯で出すかして使ってください。花の姿のままだと、なかなか色が出ませんので、お茶の場合は、砕くかハサミで刻んでください」

「お茶にすると美味しいのですか?」

「普通は、レモングラスと一緒にハーブティーにするようです。単品だとあまり味はしません」

「ユリ様は好きなお茶ですか?」

「青い色がきれいなので好きです。レモンなどを加えると色が変わって面白いですよ」

「どのくらい使えばよろしいのですか?」

「ティーカップ1杯分なら花1つ分で、しっかり青いお茶になります。レモングラスはティースプーン軽く1杯くらいです。あれば、ステビアをほんの欠片加えると飲みやすいです。3杯分のポットでも、ステビア1枚の半分で多いくらいです」

「ステビアがわかりませんが、代わりのものはございますか?」

「無ければ砂糖で大丈夫です」

「今度試してみます。ありがとうございます」


今度はローズマリーが聞いてきた。


「ユリ様、アルストロメリア会でお茶をするときに使われてはいかがですの?」

「普通のお茶も用意してでなら構わないですよ。見た目から拒否反応を示すかたもいらっしゃる色なので」

「用意するものはなんですの?」

「普通のお茶の他、ティーポット、ティーカップ、好みで、砂糖とミルクとレモンでしょうか?」

「楽しみにしております」


そういえば、麦茶など、日本のお茶系のものは出てきたことがあるが、フレーバーティーは見かけたことがない。せいぜいミルクティーだ。ハーブティーとフレーバーティーを持ってこようかしら。



「そうだ!ローズマリーさん、今度のアルストロメリア会って、ミルフィーユでしたよね? 前日の夜から伺ってパイ生地を仕込みたいのですが、皆さん何時までなら活動可能ですか?」

「前日とは、Gの日(きんのひ)の夕刻と言う意味ですの?」

「はい。お店終わってからなので、早くても19:00頃からです」

「21:00でも22:00でも、希望者のみとすれば特に問題ないかと思いますわ。当然全員参加するとは思いますが・・・」


「ユリ、あんまり遅いと参加できないにゃ・・・」

「21:00迄はかからない予定よ」

「それなら参加するにゃ!」


「ではその方向でよろしくお願いします」

「はい。お待ちしております」


今日は招待ではないので、帰りに市場を見て帰ることができると思い、ボーンリーフ商会が何処にあるのか聞いたところ、なんと、魔動力機器コニファーのすぐ目の前らしい。

工房は郊外にあるが、見本をおいた店舗はすぐそばだった。


ローズマリーに良くお礼を言って屋敷を後にした。


帰りにソウに市場によってもらい、ボーンリーフ商会に顔を出すと、驚かれた。

お店で使っているグラタンの皿がわかるか聞くと、わかると言うので、あれを無地で作ったらいくらになるか聞いてみた。

納品数によるが、100以上なら200☆以下にはなると言う回答だった。

初月に300、毎月100位の予定で、150☆位が理想ではあるけど、値下げしろと言う意味ではないと説明した。

すると、100個というのは、総数であって、毎月注文があるなら150☆で恐らく可能だろうと言われた。

ならばと、300個注文して、出来上がり次第納品となった。


ついでに、受け皿の木の皿を何処に注文すれば良いか聞くと、注文は受け付けるけど、ああいう感じの木の受け皿は恐らくどこの家にもあるから、一緒に販売するつもりなら売れないと思うと言われた。

なので、100個だけ注文した。こちらは確定140☆らしい。

14000☆先払いし、一緒に納品してくれるよう頼んだ。


ちなみに、ユメは疲れたらしく、馬車の中で寝ると言って降りても来なかった。

ユリが降りる前に黒猫になって、寝ていた。


ユリも疲れたので、早く帰ろうと思った。

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